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私もよくわからなかったので、調べてみた。その情報を整理する。(特に私の独自見解があるわけではない。ただの情報整理だ。)
(1) 不正報告
ビッグモーターに不正があると報告された。第三者委による報告。これでビッグモーターが不正をしていることが正式に判明した。続いて、後追い報道も続出した。かくて最近、大騒ぎとなった。
(2) 発端
発端は2022年3月に内部告発があったことだ。
2022年3月に内部告発で問題が明らかになり、その後の報道や損保会社からの要求を受け、2023年1月30日に特別調査委員会を設置した。
内部告発を受けたサンプル調査により、300件を超える不正が発覚し、故意に車を傷つける悪質な事例も含まれていたことが判明した為、第三者による調査を求めた。
( → ビッグモーター - Wikipedia )
こうして第三者による調査が求められ、その結果が、今回ようやく報告されたわけだ。
(3) 従前
ビッグモーターに問題があることは、今回初めて発覚したわけではない。前からずっと問題は報道されてきた。
2016年 罰金徴収脱税疑惑
2022年 事故保険金水増し請求
( → ビッグモーターが上場廃止?!口コミと悪い噂をまとめてみた! | 中古車売買のコツをとことん調べるBlog )
詳しくは上記サイトで。
また、次の体験記もある。
→ 〇ッグ〇ーターはマジでヤバい
(4) 評判
これほど問題があるのに、Google マップでは、ビッグモーターの評判がとてもいい。不思議に思える。
→ Googleマップでビッグモーターの☆評価が高すぎる
だが、そこにはからくりがある。「 Google マップで、ビッグモーターの星五つの評価を付けてくれたら、プレゼントします」というふうに、人為的に星を操作しているのだ。
#ビッグモーター
— George T (@GTxyz7) July 14, 2023
口コミで星5が多いのはコレか pic.twitter.com/ExVGNImluu
Google マップで評価するときには、担当者がずっと見張っていて、 ★5つの評価をするのを確認する(強いる)そうだ。まあ、そのかわりにプレゼントする(買収する)わけだが。
そこで、★5つの評判は当てにならないので、★1つの評価を見ると、そこにはものすごい悪評がいっぱい並んでいる。ずっと前から悪評は延々と続いているようだ。
Google マップだけでなく、電話番号による評判でも、同様の悪評がたくさん見られる。たとえば、これだ。
→ 新着口コミ(北九州のビックモーター)
「ボッタクリです」「詐欺です」という口コミがいっぱい並んでいる。
(5) 不正の種類
さまざまな不正を調査して列挙した記事も出た。
ローンのゴリ押し
現金で購入したいというと「1年だけローンを組んでください。損はさせません」と言いながらアドオン方式のローンを組ませて結局は100万円で済むところを130万円支払うことに。
水没を隠して販売
水没車であることはオークション時のデータに明記されていたが、お客には水没車であることを偽って販売。客が異変に気付いてビッグモーターに申し出たが、「水没車だとは知らなかった」として補償無し。
ウソによる引き取り
車歴20年以上で車検が受けられなくなるとウソ。数百万円の価値がある旧車をタダ同然の値段で引き取っていた。
2万円の車庫証明費用
車庫証明は販売店じゃないととれませんとウソ。車庫証明費用として2万円を請求された。
謎の費用を事前請求
納車準備費用という謎の費用を事前に請求。8万円も支払ったのに実際は全く整備も何もできてなかった。
タイヤのすり替え
店で見て新古車を契約したのに、納車時についていたタイヤは全部溝無しの古いタイヤだった。
3〜4時間の軟禁
中古車購入のために近所のビッグモーターに寄ったが契約するというまで軟禁状態にされ3〜4時間店に閉じ込められた。
買取金額から「減額」
買取金額が決定してビッグモーターがクルマを店に持ち帰った後で、「修復歴があった」「故障していた」「〇〇にキズがついていた」などとクレームをつけて買取金額から数十万円を「減額」
( → (2ページ目)【独自】ビッグモーター、実は大幅減益 単月利益が昨年9月44億→今年4月は7億円台に - AUTOCAR JAPAN )
(6) 保険会社への恫喝
こんな不正をすれば、保険会社は保険の不正請求を受けたことで、大損している。警察に告訴してもいいぐらいだ。しかし保険会社は、金を返してくれと小声で頼むだけであって、警察には訴えない。また、事を荒立てまいとする。特に、損保ジャパンはそうだ。
これはどうしてかというと、東京海上と三井住友海上がビッグモーターに圧力をかけたら、ビッグモーターはこの2社との取引を停止してしまったからだ。つまり、自社で販売する大量の中古車の付ける保険の会社から、この2社を除外してしまった。すると、この2社は、ビッグモーターで販売する中古車の保険を取ることができなくなるので、大幅な売上げ減となる。これを見て、損保ジャパンはびびって、腰砕けになってしまった。
東京海上と三井住友海上の2社はどうなのか。ビッグモーターの関係者によると、2社は追加調査の必要性をビッグモーター側に訴えているという。ただ、年間の収入保険料が100億円以上にのぼり、大型の保険代理店であるビッグモーターへの忖度もあるのか、追加調査を求める圧力はお世辞にも強いとは言えないようだ。
損保ジャパンがビッグモーターの主張をほぼ丸のみし、早期の幕引きを図ろうとした7月以降、「東京海上と三井住友海上の自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)を扱わないという通知が社内であった」(ビッグモーターの関係者)という。これは、ビッグモーター側に水増し請求をこれ以上深く追及して来ず、水に流してくれそうな保険会社とだけ付き合おうとする素振りのように映る。言い方を変えれば、厳しく調査を求めるべき損保が振り回されているわけだ。
( → 保険の「不正請求疑惑」めぐり大手損保が大揺れ 中古車大手ビッグモーターの組織的関与が焦点 | 保険 | 東洋経済オンライン )
(7) 過剰なノルマ
ではどうして、こういう不正がはびこるようになったか? それは、経営者が過剰なノルマを課するからだ。そんな過剰なノルマは、普通の仕事をしている限りは、達成できない。だから、犯罪的行為に走る。できないことを無理にやらせようとするから、犯罪的行為に走る。
つまり、犯罪的行為をする原因は、過剰なノルマだったわけだ。
同社は修理の工賃と部品の交換から得られるもうけの合計額を「@(アット)」と呼び、その額を1台あたり14万円前後にするよう整備工場にノルマを課していた。
達成できない工場の責任者は、会議で幹部から厳しく問い詰められた。明確な理由を伝えられないまま、工場長が降格処分を受けることもあった。報告書は「経営陣に忖度(そんたく)する、いびつな企業風土が醸成されていた」と指摘している。
ビッグモーターは損保側に過大な修理費を請求していた。手口として、ゴルフボールを靴下に入れて振り回し、車をたたいてひょうの被害で受けた傷の範囲を拡大▽バンパーを力ずくで押し込んでフェンダーに傷をつける▽ドライバーで車体にひっかき傷をつける▽ろうそくやサンドペーパーを使って擦過痕をつける▽ヘッドライトのカバーを割る――などが横行していた。
報告書は「器物損壊罪にも当たり得る非常に悪質な行為」だと批判。工賃は車両の損傷状況で決まるものなのに、1台あたりのノルマを課すという不合理な目標を押しつけたことが、不正横行の原因になったと分析している。
( → ビッグモーター、修理1台あたり14万円のノルマ 未達成なら詰問も:朝日新聞 )
こうして不正が横行した会社は、もはや会社そのものが犯罪組織になっていた、と言える。オレオレ詐欺の集団が、犯罪を目的とした組織であるように、ビッグモーターもまた、犯罪で収益を上げようとしていたので、犯罪を目的とした組織であると言える。オレオレ詐欺の詐欺集団と同類であるわけだ。
(8) 規模
では、こんな詐欺会社はつぶすべきか? 理屈から言えば、「犯罪組織はつぶすべきだ」と言えるだろう。だが、現実には、「つぶすには大きすぎる」というありさまだ。
「大きすぎて潰せない」(おおきすぎてつぶせない、英語: Too big to fail、略してTBTF)とは、特定の企業、特に金融機関はあまりにも大きく、相互依存関係にあるために破綻すれば広範な経済システムへの壊滅的打撃に繋がりかねず、破綻の瀬戸際に立った時に政府の支援が必要となってしまうことを指している。
( → 大きすぎて潰せない - Wikipedia )
これは銀行の例だが、ビッグモーターも同様だ。業界ではトップの売上高と従業員数を誇っている。2位のガリバーに比べて、3割ぐらい大きい。
自動車業界のような寡占状態ではなく、群雄割拠ふうの状況だとは言え、「売上高 6,500億円、 従業員数 6,000名」という巨大企業を、あっさりつぶすことはできない。
「それでもつぶしてしまえ」という人もいるかもしれないが、それは、「自分には火の粉がかからない」と思っているからだろう。しかし、たとえば倒産して、負債が 1200億円ぐらい発生したら、1億2000万人の国民が、1人あたり 1000円の負担をすることになる。家族4人なら、4000円の負担だ。
「自分は関係ないぞ。金は払わん」と思っても、社会全体で金を負担するとなったならば、さまざまな商品の値上げなどを通じて、結局は金を負担せざるを得ないのだ。
一方、会社を倒産させなければ、損失はおおむね株主と従業員の負担だけで済む。株主は株価が暴落して大損するし、従業員も賃下げによって大損するが、彼らが莫大な損失を負担するおかげで、国民は負担を免れる。
だから、ビッグモーターはつぶさない方がいいのだ。株主と労働者に責任を取ってもらえばいいのであって、そのためには会社をつぶさずに残すべきなのだ。
※ ただし、会社は残してもいいが、経営者は話が別だ。
(9) 経営者
これだけの不正があったからには、経営者は責任を取るべきだ。
そもそも、この不正は、個別の社員がやったのではなく、社長の命令によって起こったことだ。経営方針によって生じた不祥事だ。
たとえば、過剰なノルマが課されたこと。(前記 (7) )
また、社長には絶対服従が強いられ、さもなくばクビという方針もあった。
→ 【独自】ビッグモーター「幹部に部下の生殺与奪権」組織の方針示す『経営計画書』入手
なのに、社長は責任を認めず、一部社員のせいだと言い張る。
兼重宏行社長からのLINEメッセージ
「メディアの常として、全社員の2%に満たない一部のBP(板金塗装)社員の過去の不祥事でも、世間の関心を集めるために、会社全体の組織ぐるみだと決めつけて報道しています」
( → ビッグモーター社長「決めつけ報道」文章は事実 )
自分の命令でやっておきながら、末端社員の責任にするのだから、責任転嫁も甚だしい。
この会社のやった不正は、異常に見える。だが、社会の目には異常だと見えても、犯罪者組織としてはむしろ正常だと言える。一般社会の異常は、犯罪組織としては正常なのだ。
とすれば、犯罪組織の首謀者として、社長は懲役刑に服するべきだろう。時計店の強盗をいくつも首謀したルフィが、犯罪の首謀者として逮捕されたが、同様に、ビッグモーターの社長も、犯罪の首謀者として逮捕されるべきだ。
その点では、警察がただちに介入するべきだ。いまだに警察が関与していないのは、おかしいと言える。
( 社長が辞任もしないで経営を続けるつもりでいるのもおかしい。)
※ 現状分析は、以上でおしまいです。
※ 今後はどうなるかという見通しは、次項 で。

この根拠がよくわかりません。倒産で税金を投入するわけでもあるまいし。株主の出した金の範囲で済むのでは?
こうして 1200億円の赤字が、国民全体に少しずつ分散されて波及します。濃淡があるので、一律の分担ではないが、国民全体としてみれば、結局は誰かが赤字を負担しなくてはならない。
一方、倒産しなければ、従業員が賃下げを受け入れながら、従業員がせっせと働いて生産活動をすることで、1200億円を 50年がかりで返済します。年間 24億円の返済は無理ではない。