2023年07月05日

◆ NHK の受信料は高い? .1

 NHK の受信料は高すぎる、という批判がある。しかし単に受信料を引き下げると、NHK がつぶれてしまう。どうすればいい?

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 NHK の受信料は高すぎる、という批判がある。そこで、受信料を引き下げよ、という声が各所から出ている。
 しかし、単に受信料を引き下げると、NHK がつぶれてしまう。あるいは、放送の質が大幅に劣化してしまう。今の民放は、ただでさえ俗悪番組ばかりで、高品質の番組は少ない。特に、視聴率を見込めない教養番組はごく少ない。単に受信料を引き下げるだけでは、放送文化の質が大幅に劣化してしまう。それはまずい。
 では、どうすればいい? 

 これに対しては、すでに既存の案がいくつかある。
  ・ 受信料の引き下げ
  ・ NHK の民営化
  ・ スクランブル放送で有料放送(購入は随意)

 これらについて、順に見ていこう。

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 (1) 受信料の引き下げ

 単純に受信料を引き下げると、出費を減らすことにより、番組の質が大幅に劣化する。
 「ニュースだけ放送して、ドラマや教養番組はなし」という案もあるが、それだと、現在の半分ぐらいの料金にしかならない。すると、ニュースを見ない人にとっては、「半分の料金を取るくせに、見る番組が全くなくなった。腹が立つ」というふうに怒り狂うだろう。「もともとドラマしか見ていなかったのに、ドラマがなくなるなら、もうNHK なんかつぶれろ」という声が出そうだ。
 また、スポーツ放送もそうだ。オリンピック放送も、サッカー W杯放送も、プロ野球の世界対抗も、巨人阪神戦も、何もかもなくなってしまうと、国民はがっくりする。
 というわけで、「料金引き下げで番組削減」という方法は、よろしくない。

 (2) 民営化

  NHK を民営化して、CM だけで運営する、という方針もある。
 しかしこれは意味がない。俗悪番組だらけの民放がもう一つできる、というだけのことだ。テレビ東京みたいな民放が新たにできる、というだけのことだ。これはつまり、公共放送を廃止する( NHK を単純に廃止する)というのと同じだ。しかし、それはやばい。
 近い将来、新聞がなくなるかもしれない。そうなったら、まともにニュースを伝えてくれるのは、NHK のニュースぐらいしかない、というふうになる。なのに、NHK がなくなって、NHK のニュースもなくなると、日本にはまともな報道機関がなくなることになる。こうなったら、報道は最悪となる。
 ネットではやたらと「ニュースは無料のものだけ見ていればいい」という声があるが、それは、有料の読者が金を払っているからこそ、成立するのだ。有料の読者がいなくなれば、朝日新聞も毎日新聞も日経新聞もなくなる。同様に、有料の視聴者がいなくなれば、NHK のニュースもなくなる。それはもはや情報砂漠だ。
 ゆえに、NHK の民営化(つまり NHK の廃止)は、筋悪だ。

 (3) スクランブル化

 スクランブル化して、見たい人だけが見ればいい、という案もある。
 しかしこの場合、契約者が激減する。たとえば、契約者が半分になれば、価格は2倍にする必要がある。そうなると、契約者がさらに半減するので、今度は価格を4倍にする必要がある。そうなると、契約者がさらに半減するので、今度は価格を8倍にする必要がある。……ということを繰り返して、価格は無限に上昇して、契約者はゼロに近づく。かくて NHK は事実上、消滅する。
 これは最悪だ。というか、こんなことを考えるのは、馬鹿丸出しだ。
  ※ Netflix や Amazon プライムが成立するのは、世界全体を相手にするからだ。日本だけを相手にする NHK が同様のことをできるわけがない。そもそも Netflix はニュースや教養番組を放送していない。NHK の対抗馬の資格はない。

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 以上で、いくつかの案(既存の案)を見てきた。しかし、どの案もうまく行かない。既存の案はどれもダメだ。
 困った。どうする?

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう……と言いたいところだが、そう簡単には、「うまい案」は出てこない。問題が大きすぎるので、「一休さんのトンチで解決する」というような具合には行かないのだ。
 それでも、とりあえずは、二つの案を出そう。

 第1案(電波使用料)


 前にも述べたが、民放は「電波利権」でボロ儲けしている。国民の財産である電波を私物化して、莫大な利益を上げている。そこで、その利益を吸い上げるために、「電波使用料」を徴収するといい。
  → アニメ産業の低賃金: Open ブログ
 そして、そこで得た金を、NHK の運営資金に充てる。その分、受信料を引き下げることができる。
 たとえば、民放各局から 1000億円ずつを吸い上げて、その合計となる金を NHK に注ぎ込めば、NHK の受信料をゼロにすることができそうだ。……と想定した。
 ところが、現実に計算してみると、この皮算用はうまく行かないと判明した。金が足りないのだ。というのは、民放の規模は意外にも小さくて、一方で、NHK の規模はすごく大きいからだ。
 民放各局の売上げは 4000億円ぐらいの規模だ。利益は 1000億円以下だ。NTV、TBSフジ、テレ朝の4社がそうだ。これらの各局から徴収できるのは、多くても 500億円。それだけ徴収しても、合計 2000億円だけだ。一方、NHK の事業は 7000億円規模だ。2000億円との差額で、5000億円も足りない。これでは、帳尻が合わない。
 かくて、「民放から電波使用料を徴収して、その金で NHK を運営する」という方式は、破綻した。この案はうまく行かないのだ。

 ※ ただし、「電波使用料」として、CM の売上代金の 20〜30%ぐらいを徴収する、という案は成立する。この場合、各局から合計 2000億円(上記)を徴収できそうだ。その分、NHK の料金を部分的に引き下げることはできそうだ。




 ※ 次項 に続きます。

 
posted by 管理人 at 23:22 | Comment(2) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「放送大学を取り込んで受講料をもらい、単位を上げる」というのはどうでしょうか。放送大学は今期から1チャンネルだけになっていつも見ていた高橋和雄さんや青山??さんの授業がなくなりました。
Posted by よく見ています at 2023年07月06日 14:24
 受講料? 
 教育で金儲けしちゃダメでしょ。むしろ、赤字にする(公金を投入する)方がいい。生徒負担を減らすわけ。そっちが優先。
Posted by 管理人 at 2023年07月06日 14:34
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