2023年04月04日

◆ 女性脚本家の功罪

 テレビ・ドラマには、女性脚本家がやたらと多くなっているが、それには功罪がある。

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 テレビ・ドラマには、女性脚本家がやたらと多くなっている。半数をかなり超えている感じだ。まあ、比率が増えること自体は、別に悪いとは言えないのだが、女性ゆえの限界を感じさせることが多い。特に、「男性を描くのが下手だ」ということだ。
 深夜帯の恋愛ドラマだと、女性の妄想(平凡な女性がイケメンにモテモテになる)という少女マンガを実写化したものが多い。オリジナル・ドラマでも似た傾向だ。まあ、これは女性向けに特化したものだから、文句を言うのはお門違いというものだろう。女性脚本家であっても、何も悪くない。(もともと男性視聴者は対象外だ。)
 だが、深夜帯以外の普通の時間帯のドラマでも、女性脚本家の作品が多い。しかも、男性をうまく描けていない。特に典型的なのが、「6秒間の軌跡」というドラマだ。女性視聴者には好評だったが、男の私から見たら退屈極まりない。なぜかと思ったら、「男同士でガールズトークをしているからだ」ということだった。話の内容はガールズトーク(恋バナみたいな世間話・噂話)なのだが、それを男性俳優が語りあっているのが珍しいようだ。しかしこんなのは、女性にとっては興味が湧くのだろうが、男性にとってはうんざりするだけだ。ガールズトークなんて、興味がないからだ。

 女性脚本家の描く男性登場人物には、共通した特徴がある。「熱気がない」ということだ。男性脚本家の描く男性には、「ヒーロー的な面」があって、たいていは何らかの仕事やスポーツで、熱中して、熱気がある。「友情・努力・勝利」という王道に沿っている。ところが、女性脚本家の描く男性には、そういう熱気がない。たいていは、ふにゃふにゃした男性で、単にイケメンであるだけだ。見た目は男性でも、心は女性なのである。しいて長所があるとすれば、女性に優しいことだけだ。くだらん。
 その逆で、「女性にはつっけんどんで、仕事やスポーツに熱中する」というタイプの男は、なかなか現れない。(ただし昔の作品では、現れたことがある。実写版で森田健作が演じた「おれは男だ」という作品。脚本は男性脚本家[鎌田敏夫]。原作者は少女マンガ家[津雲むつみ]。)

 とにかく、女性脚本家によるテレビドラマは、男性がみんな軟弱なので、面白くない。(女性の妄想を描くだけの)女性向けドラマならまだしも、一般向けのドラマだと、女性脚本家ではつまらない。男性脚本家を共作者にして、男性人物像を男っぽくした方がいいだろう。

 ──

 とはいえ、女性脚本家にも優秀な脚本能力をもつ人が増えてきた。特に、NHKの「大奥」はすばらしかった。原作も、脚本も、俳優も、演出も、どれもが素晴らしかった。特に、多くの俳優の力演には感嘆した。欧米の映画なんかよりも、はるかにレベルが上のドラマとなっていた。
 この作品は、秋に第2部が放映される。その直前に、今回の「大奥」も再放送されるだろう。見逃した人は、ぜひ見るといいだろう。ちょっと歴史に残る感じの傑作だった。



 【 追記 】
 女性脚本家による作品が、すべて熱気がないわけではない。女性を主人公にした作品では、熱気あふれる女性が描かれることもある。NHK の朝ドラには、そういう作品が多い。また、最近では次の作品が印象に残った。
  → ファーストペンギン!|日本テレビ(奈緒・主演)
 女性脚本家だからといって、熱気あふれる主人公を描けないわけではない。単に男性を描くのが下手なだけだ。
 ただし、これは女性脚本家が無能だということではない。他方、男性脚本家だって、女性を描くのが下手だ。理想的なのは、男性脚本家と女性脚本家がペアになって、苦手な領域を補い合うことだ。

posted by 管理人 at 23:58 | Comment(3) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。
Posted by 管理人 at 2023年04月05日 11:22
サブスクで海外ドラマを見るようになって以来、日本のドラマがペラッペラで、全く見る気しなくなりました。
カルテット、大豆田とわ子と三人の元夫、エルピスは面白かったですが・・・
とにかく日本のドラマは脚本がダメダメだし、ライティングやカメラワークにセンスが無く(CGもチャチすぎ)、美術も安っぽいですね。
あと、やたら食べ物を扱ったショートドラマが多すぎて辟易してます。
どこも同じような街並み、同じような飲食店(チェーン店や外資系)、希薄な人間関係では、ドラマが生まれる素地が無いので、ますますネタ不足〜悪循環でロクなドラマが作れないんじゃないかと思ってます。
Posted by Chiaroscuro at 2023年04月12日 15:40
 サブスクの海外ドラマは精選されているのに対し、日本のドラマは玉石混淆なので、そのまま比較するのではよろしくない。
 日本のドラマで優れているのは1〜2割ぐらいなので、とりあえず全部を録画してから、優れたものだけを見ればいい。他の録画は全部消してしまえばいい。
 これでようやく、サブスクと土俵が同じになる。

 日本ドラマと海外ドラマの最大の差は、技術的な問題ではなくて、人間感情の文化差です。人間性を描くドラマだと、どうしても民族的な文化差の違いが出てしまう。日本人の情緒を描いたドラマは、日本製でしか見られない。
 一方、アクションとセツクスのドラマなら、アメリカ製にいっぱいある。あまりにも粗雑だが。
 欧州製は、文化が日本とは違うんだよね。特に女性の心理が日本とは全然違う。

> 脚本がダメダメだし、ライティングやカメラワークにセンスが無く(CGもチャチすぎ)、美術も安っぽいですね。

 そのすべてで圧倒的なレベルを示したのが「大奥」です。欧米作品でも、これに並ぶレベルは滅多にない。ビスコンティでも持ち出さないと、並べない。
 
Posted by 管理人 at 2023年04月12日 15:58
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