2023年03月16日

◆ 検察による隠蔽と捏造

 袴田事件の続報を見ると、検察というものが(根源的に)「隠蔽と捏造」の体質を持つことがわかる。

 ──

 前々項 では、袴田事件の話をした。そこでは、「捏造なんてあり得ない」と述べた検察幹部の言葉を引用してから、こう記した。
 犯罪をしたらしい容疑者(捜査官)に対して、「犯罪はあり得ない」「犯罪をする必要がない」と擁護している。呆れた。検察官が容疑者の言い分を鵜呑みにして、どうする。
( → 袴田事件と検察のメンツ: Open ブログ

 ここでは真実の解明に消極的な検察の態度を批判した。

 ──

 ところがその後、もっとひどい事実が判明した。検察は、真実の解明に消極的であるどころか、真実の隠蔽と虚偽の構築という、積極的な捏造行為をしているのだ。これはもはや、司法の場における検察の犯罪と言っていいだろう。
 そのことは朝日新聞が報じている。
 検察はなぜ(証拠開示に)消極的なのか。最高検が86年に作成した「再審無罪事件検討結果報告」という非公表資料に、理由が書かれている。
 報告書では……元の裁判で出さなかった証拠の提出を再審請求で求められた際の対応をこう記す。
 「関連性のある必要最小限の範囲内に限るべきだ」「請求人(弁護側)が不提出記録から有利な証拠を探そうという証拠漁(あさ)りを許すことがあってはならない」
 報告書から35年以上が経った現在でも、検察は再審請求での弁護側の証拠開示の要請を「証拠漁り」と表現し、裁判所に出す書面でも公然と使う。
( → 再審の扉開く証拠開示、抵抗する検察 非公表文書に記された理由とは:朝日新聞

 警察が捜査して集めた証拠のうち、都合のいい証拠を拾い上げて、都合の悪い証拠は隠蔽する。あまりにも自分勝手だ。
 これは、裁判の駆け引きとしては有効だが、それは裁判を「勝ち負け」と見なした場合のことだ。一方、裁判を「真相の解明の場」と見なすなら、そういう自分勝手なご都合主義は、真相の解明を妨害するものであり、有害無益と言える。
 前々項ではこう述べた。
 検察官の仕事は、「裁判で勝つこと」ではない。「真実の解明」を通じて、「社会正義を実現する」ことだ。そのためには、再審の場で堂々と真実を解明するべきだ。
( → 袴田事件と検察のメンツ: Open ブログ

 真実の解明。それによる社会正義の実現。これが検察官の本分であるはずだ。なのに、今の検察は、それとは逆のことを目的としている。
 真実の隠蔽。それによる自己保身と立身出世(自己利益の実現)。そのためには、真実の隠蔽を通じて、別の方面(虚偽)の方向に判決を誘導することで、虚偽を真実だと見せかけようとする。……これはもはや、捏造と同じだろう。

 袴田事件では、検察は「赤色の血痕のカラー写真」の提出を拒もうとした。赤色という証拠が出ると、真実が判明して、袴田被告が無罪になってしまうからだ。だかるこそ、真実の解明を妨害して、虚偽を真実だと見せかけようとした。
 ここでは、検察は、真実の解明を妨害している。そのことで、真犯人の判明を妨害し、無実の人を死刑にしようとする。

 結局、検察というものは、「真実の解明」を目的とした社会正義のための組織ではなく、隠蔽と捏造によって無実の人を犯人に仕立て上げる悪の組織なのである。つまりは、冤罪によって犯人を仕立てあげるための組織なのである。彼らの目的は、誰でもいいから犯人を仕立てあげて、検挙率と有罪率を上げることだけなのだ。そのためには、真犯人であろうとなかろうと、いい加減に犯人をでっちあげてしまえばいいのだ。

 「検察は証拠の全面開示をいやがる」……そのことから、日本の司法制度が近代化されてされていないという根本的な問題があることがわかる。



 [ 付記 ]
 米国では、検察側の証拠開示が義務づけられている。英語版 Wikipedia から引用しよう。
Discovery is also available in criminal cases. Under the rule set forth in Brady v. Maryland, the prosecutor is obligated to provide to the defendant any information that is exculpatory or potentially exculpatory, without any request by the defense.
Further discovery is available if initiated by the defendant. For example, a discovery demand might be for production of the names of witnesses, witness statements, information about evidence, a request for opportunity to inspect tangible evidence, and for any reports prepared by expert witnesses who will testify at trial.

(機械翻訳)
証拠開示は、刑事事件でも利用できます。Brady v. Maryland 事件で定められた規則に基づき、検察官は、弁護側の要求なしに、無罪または無罪の可能性がある情報を被告に提供する義務があります。
被告によって開始された場合、さらなる証拠開示が可能です。たとえば、証拠開示要求は、証人の名前、証人の陳述、証拠に関する情報、有形の証拠を検査する機会の要求、および裁判で証言する専門家証人によって作成された報告書の提出などである可能性があります。
( → Discovery (law) - Wikipedia




 【 関連動画 】







 【 追記 】
 (1)
 検察だけでなく、裁判所も同様であるらしい。


 (2)
 真犯人は、被害者家族の長女である可能性が高いらしい。
  → 袴田事件の真犯人と真相|袴田巌の長女や次女の情報&現在も総まとめ
 
posted by 管理人 at 22:31 | Comment(7) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは裁判官、検察、警察によるテロ行為です。厳しく取り締まるべきと考えます。
Posted by やまさん at 2023年03月17日 09:38
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。(1)(2)の二点があります。
Posted by 管理人 at 2023年03月17日 11:11
> 結局、検察というものは、「真実の解明」を目的とした社会正義のための組織ではなく、隠蔽と捏造によって無実の人を犯人に仕立て上げる悪の組織なのである。(中略)そのためには、真犯人であろうとなかろうと、いい加減に犯人をでっちあげてしまえばいいのだ。

⇒ 私も同じ見解です。袴田事件だけでなくその他の冤罪事件を含めると、これほど沢山の酷い事が繰り返されているのにも関わらず、その傍らで、ほとんどの検察官や警察官は普段どおりの仕事を続けているということが、私には信じられません。私の感覚でいうと、少なくとも、検察官の9割以上、かつ警察官の半分以上が、「これ以上こんなところにいられるか! こんな仕事やってられるか!」と、大量に自主退職するような事態が起こってはじめて、日本は、他の先進国並みの法治国家であるといえるでしょう。

 なお、検察官や裁判官についていうと、日本とアメリカとの最も大きな違いは、「公選制」であるか否かではないでしょうか。アメリカでは、刑事訴訟の第一審判の裁判長、各州の検事総長、および各州の検察官は、(たぶん2年ごとの)地方選挙で選出される公職のようです。

 https://amview.japan.usembassy.gov/local-elections-give-individuals-a-voice-in-democracy/
Posted by かわっこだっこ at 2023年03月18日 23:21
 実を言うと、良心的なまっとうな検察官というのは、ときどきいます。司法もののドラマでも、立派な検察官という役で登場することがあります。
 例。「京都地検の女」「女神の教室」

 だけど、そういう例外の人は、間違いなく末端の人であって、検察組織の上層部ではない。検察組織の上層部になるには、自民党にゴマスリしないとダメだ。
 例。黒川弘務・検事総長騒動。

  https://dot.asahi.com/wa/2020091500066.html
  https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200523-OYT1T50026/
Posted by 管理人 at 2023年03月19日 00:18
 黒川氏は賭けマージャンでみそをつけましたが、検察官のトップである検事総長にまでなると、大企業の「監査役」などを兼任して美味しい思いができます。例えば、トヨタでは、過去3人の検事総長経験者が監査役に就任しています。こういう人を監査役に迎えれば、陰で何をしようと、地検特捜部の捜査を受けることはないんでしょうね。最悪、(その検事総長経験者の元後輩や元部下から)事前に情報がもらえるでしょうから、しっかり対応ができるわけです。
Posted by かわっこだっこ at 2023年03月19日 20:17
> 陰で何をしようと

 アキオは、何か こっそり やっていたのかな。……
Posted by 管理人 at 2023年03月19日 22:28
 私の直前のコメントですが、文の構成から明らかなとおり、「トヨタでは」の部分が修飾するのは、「〜就任しています。」のところまでです。「陰で何をしようと」を含む文は、一般的な話です!
Posted by かわっこだっこ at 2023年03月19日 23:48
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