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三菱重工では経営の失敗が続いている。
・ MRJ で大失敗をした。
・ H3 ロケットの打ち上げが中止となった。
後者については、システムを担当する三菱の株価が一時下落したほどだ。
→ H3ロケット1号機、発射失敗 JAXAと開発の三菱重工、株価が一時マイナスに - zakzak
→ 新型ロケット「H3」打ち上げ失敗、三菱重株は一時マイナス圏に - Bloomberg
※ 点火しなかったのは補助ロケット(IHI製)だが、発射信号が送られなかったので点火しなかっただけだ。となると、原因は、IHI ではなく、三菱重工にあったことになる。
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こういう不名誉な事件が続発するのでは、三菱重工自体に経営責任があると言えるだろう。
MRJ の開発失敗の時点で、経営者は責任を取ってもいいはずだ。三菱の失敗は、三菱の技術力の低下を意味するが、それはどうも経営のミスから起こっているようなのだ。ならば、経営者が経営責任を取るべきだ。なのに、特に責任を取ったという話は聞かない。どうも、のほほんとして、経営を続けているようだ。反省の弁すら聞かれない。
ここで、三菱だけが駄目ならまだしもだが、実は、三菱が駄目だと、日本の国防や宇宙開発が停滞してしまう。これはまずい。H3 が飛ばないぐらいだけでなく、ミサイルやら戦闘機やらが飛ばないことになると、日本人全体の生存に関わる。
※ 特に、長距離ミサイルの開発で、三菱が担当すると、まずいことになる。先に述べたとおり。
→ 中国のミサイル攻撃には?: Open ブログ
では、どうすればいい? 国が介入して、三菱重工の経営者の首を取っ替えるべきだ。「そうしなければ、契約拒否で干上がらせるぞ」というふうに、怒鳴りつければいい。
今の三菱重工の内部には、まともな経営者となる幹部は育っていないだろう。ならば、外部から改革する経営者を招くべきだ。ちょうど、京セラの稲盛が JAL を再建したように、三菱重工を再建してくれる人を招くべきだ。(外国人でもいい。かつてのゴーンのように。)
- ※ 東芝のように、ファンドに買収させるのでもいい。ファンドならば、自己責任で、まともな経営者を招くだろう。(ただし防衛に関わるので、外資ファンドは駄目。)
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今の三菱重工は、滅びかけている恐竜のようなものだ。こんなものに日本の命運を委ねると、日本の将来が暗澹たる闇に包まれる。

【 追記 】
三菱重工の MRJ 失敗について、その原因を「米国の型式証明を取ろうとしたが米国の協力は得られなかったからだ」と見なす人もいる。だが、話はそんなに単純ではない。
第1に、そんなことは最初からわかっていたのに、そんなことも知らないほど無知だった……という素人体質がある。
第2に、仮に「米国の型式証明を取る準備を十分に用意しておいた」としても、それでもやはり事業は失敗していただろう。なぜなら、もともと技術的にひどく劣っていたからだ。
後者については、次のことからわかる。
「国産率がとても低い。米国製のボーイング 787 よりも低い。B787 は 35%なのに、MRJ は 30%でしかない」(数値はググればわかる。)
仮に MRJ を国産機と呼ぶのなら、B787 も国産機と呼んでいいことになる。だが、それは馬鹿げている。ゆえに、 MRJ を国産機と呼ぶことはできない。
要するに、三菱は「 MRJ は自社開発の飛行機です。自社には優れた技術があるんです」と誇っていたが、実際には、その大部分は海外の技術と生産に頼っていて、三菱は単に全体設計をしただけだ、ということになる。とうてい「自社開発の国産機です」とは言えないのだ。
「それでも全体設計をしたのが三菱なら、三菱製品だろ」と言いたい人もいるだろう。だが、次の例を見てほしい。
→ 家電業界が震撼!社員1名のベンチャー企業「upq」のビジネスモデル
社員が1名だけの家電メーカーがある。企画・立案して、製造は中国に委ねることで、独自製品を出す家電メーカーとなった。当時は「すごい」とマスコミで話題になった。そのあげく、どうなったか? 急成長したか? いや、最終的には、吸収される形で消滅した。ま、そんなものだ。
→ UPQ - Wikipedia
似た例では enchantMOON というのもあった。これも企画は日本のソフト屋がやって、実際の製造は中国に委ねた。結果は惨憺たるものだった。
で、以上と同様のことをやったのが、三菱重工だ。国産率は 30% でしかない( 70% は海外製である)のに、「自社製品です」と標榜して、「自社の優れた技術で作りました」と威張った。とんだ自惚れと誇張だ。そんな虚言癖の言葉を真に受けた人々が、「実は技術はあるのだが、手続きがまずかったので……」などと弁解するわけだ。
失敗したなら、せめて反省ぐらいはできればいいのだが、まともに反省することもできず、あくまで苦しい言い訳しかできない。情けないね。武士の風上にも置けない。せめていさぎよく腹を切るぐらいの覚悟がほしいものだ。
【 関連項目 】
本サイトでは 2007年の時点で、「 MRJ は駄目だ」と断罪した。その詳細については、下記項目で案内している。リンク一覧と要旨あり。
→ MRJ が正式終了 : Open ブログ

旅客機やロケットは機械、電気、情報、化学の複合技術の産物です。これが日本は苦手です。工学部の学生は他分野の勉強をしていません。電気や機械の学生は化学記号は全く読めません。こういう人が総合技術のまとめ役になると、全体を見渡すことができず、英語も読めないので文系の人以下の力しか発揮できません。自動車で化学技術のEVに遅れているのと同じ理由です。経営者だけをすげ替えてもこの構図は変わらないと思います。工学部の学生には奨学金を出して、その代わり卒業要件を米国並みに厳しくするのが長期的な解決策です。短期的には高度技術者や大学教授を外国から高給で雇ってくるしかありませんね。
BoeingやAirbus等他の国では航空事業は国家プロジェクトになってますが、日本は違う。
資金を支援したから後は三菱の責任と言われても、日本で飛ばすだけでも日本の型式証明が必要なのに国にその知識がない。
米国の型式証明を取ろうとしたが米国の協力は得られない。(日本産だからこれは当たり前。米国からしたら安全がどうか分からない(実績がない)ものを証明するはずがない)
中国みたいに国内で飛ばして実績を積めば取りやすくなるかもしれないが、責任を取りたくない今の政治家では出すはずがない。
その結果がこの撤退です。
まぁ~見積もりが甘かったという点では三菱も悪いですがね~
まあ、こういう落とし穴をわざわざ提供した国がトンチンカンだったとは言えるが、落とし穴にわざとはまった三菱が馬鹿すぎるし、その責任は免除されない。
本サイトは 2007年に「失敗する」と告知していたんだから、その時点で中止しなかったのは、三菱重工の責任だ。 2007年までは国にも少しは責任があったが、それ以後に継続した分は三菱重工に 100%、責任がある。2007年に撤退を決めておけばこうはならなかった。仮に私が社長だったなら、この時点で撤退を決めていた。