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日本人の独身男性は不幸だ、というデータがある。

出典:NEWSポストセブン
中高年の男性では、既婚者に比べて未婚者は極端に不幸感が高い。異常なほどの格差だ。
では、これはただの感覚的な「不幸感」にすぎないのか? いや、現実の不幸そのものを意味しているようだ。そのことは、次のグラフからもわかる。

出典:東洋経済
独身者は明らかに既婚者よりも早死にする。死にやすいということは、まさしく不幸な人生を送っていることを意味する。
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2番目のグラフからは、こう言えそうだ。
「独身、離別、有配偶、死別、という順で死ににくくなるので、配偶者の有無という異性関係が幸福感を決めている」
だが、どうも、それでは済まないようだ。というのは、2番目のグラフのあるページを見ると、女性についてはそのことが当てはまらないからだ。女性の場合には、独身、離別、有配偶、死別のいずれであっても、死亡率に大差はない」
→ 東洋経済
さらにまた、1番目のグラフでも、未婚と既婚とで極端に差が付いている。外国ではそれほどの差は付かないのに、日本ではどうしてこんなに極端な差が付くのか? まったく不思議に思える。謎だ。
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そこで、私なりに推理してみよう。私の推理は、こうだ。
「結婚しているかどうかは、結婚したいかどうかで決まるのではなく、結婚できるかどうかで決まる。結婚できる人は、結婚したくなったら、さっさと結婚する。結婚できない人は、結婚したくても、結婚できないままである。
そして、結婚できない人というのは、(病気などのせいで特別に条件が悪い人を除けば)単に所得が少ない人のことである。日本では非正規労働者の給料が極端に低いので、所得不足で結婚できない中高年が多い」
※ つまり、「浮世の沙汰は金次第」みたいな話である。(ちょっと意味が違うが。)
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「日本では非正規労働者の給料が極端に低い」ということについては、裏付け調査がある。
たとえば、次の文書がある。
《 非正規社員の賃金が低いのは、日本だけ! 》
欧州諸国では、「非正規社員の賃金は正社員よりも高くて当たり前」が常識なのだ。
フランスでは派遣労働者や有期労働者は、「企業が必要な時だけ雇用できる」というメリットを企業に与えているとの認識から、非正規雇用には不安定雇用手当があり、正社員より1割程度高い賃金が支払われている。
イタリア、デンマーク、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどでも、非正規労働者の賃金の方が正社員よりも高い。
これだけグローバル化だの何だのと言うのであれば、「非正規社員の賃金は正社員よりも高くて当たり前」という世界の常識に、日本も倣うべきなんじゃないだろうか。
世界の常識の背後には、国際労働機関(ILO)が掲げている、「同一価値労働・同一賃金」の原則がある。「同一価値労働・同一賃金」の考えに基づけば、「解雇によるリスク」を補うには、非正規労働者の賃金は高くなって当然なのだ。
( → (河合薫) - 個人 - Yahoo!ニュース )
上記のように、外国では非正規雇用の方が所得は高い。
一方、日本ではどうかというと、次の通り。
非正規雇用(派遣社員・アルバイト・契約社員)の生涯年収は9,053万円
正社員サラリーマンの生涯年収は1億4,177万円
( → 【2021年最新】非正規雇用と正社員サラリーマンの生涯年収を比較!男女、学歴別手取り平均月収も )
これほどにも所得差があるのだ。
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さらに輪をかけて、「すごく長い残業時間」という問題もある。これは、非正規と正規の差があるとは言えないのだが、ともあれ、「どちらも不幸になる」という形で、問題がある。前項で述べたとおり。

出典:すくらむ

出典:すくらむ
給料が少ないだけならともかく、それに輪をかけて残業時間の長さがのしかかると、絶望する気分にもなるだろう。
そして、絶望しかけたときに、そばに慰めてくれる妻もいない。妻がいれば、苦しくても耐えられるかもしれないが、妻がいなければ、苦しさに耐えかねるだろう。
そのうち、特に苦痛がひどい独身男性は、死にたくなったあげく、他人を巻き添えにして、列車などで凶行に及ぶこともありそうだ。
→ 貧困ゆえの凶悪事件を防ぐには? : Open ブログ
※ ここでも「貧困」を解決することが、根本対策となる。
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というわけで、日本の独身男性の不幸感の根源は、非正規労働者の低所得にある。ここを(法制度で)抜本改革する必要がある。換言すれば、非正規労働者に対する「搾取」を禁止する必要がある。……そのことは、諸外国ではできているのだから、日本だけができない理由がないのだ。
ただ、日本の場合には、政府の奉仕する対象が、国民ではなく企業である。(貧者ではなく富者である。)……そこが欧州諸国とは決定的に違うので、日本では非正規労働者の救済が進まない。
だから日本の中高年男性はいつまでたっても不幸だし、また、貧困ゆえの凶悪事件も続発する。
そして、岸田首相がやっていることは何かと言えば、こういう根本問題を解決することではなくて、「賃上げ減税」というようなトンチンカンなことだけなのだ。
→ 賃上げ減税は有効か?: Open ブログ (前項)
[ 付記 ]
次の記事が話題になった。
→ トルコ人が「日本人は、誰も家に招待してくれない。友人が1人もいない」と嘆く〜日本の「訪問消極文化」はかなり特殊? - Togetter
この問題を、「日本の文化」「日本人の気質」で説明しようとする人もいる。
一方、「家が狭いから、家に招きにくい」(ウサギ小屋だ)と説明する人もいる。なるほど、日本の狭い家では、欧米流のホームパーティを開くことは難しそうだ。
だが、私が思うのは、空間的な理由ではなく、時間的な理由である。「家が狭い」という空間的な問題があるからではない。「(余暇の)時間がない」という時間的な問題がある。
要するに、日本人は働き過ぎで、残業時間が長いから、家にいる時間が短い。だから、おしゃべりをする時間がない。それゆえ、友人を家に招いておしゃべりする、ということが少ない。
平日は、残業だらけなので、帰宅が遅くなり、家でおしゃべりをする時間がない。週末は、平日の疲れを取るために寝ているだけで、時間があっというまに過ぎてしまう。さらには、家事や娯楽もいくらかやる。となると、おしゃべりをするだけの時間がない。そもそも、妻や子供とすら、ろくに話しあう時間がないのに、友人を招いておしゃべりする時間など、あるわけがない。
こうして、時間がまったく足りないので、友人とおしゃべりすることもなくて、不幸感ばかりが増えるのである。
【 関連項目 】
非正規雇用という病巣は、日本を蝕んでいる。それは、「独身男性の不幸感」「凶悪事件の発生」という二つの問題だけでなく、他の問題をもたらしている。
(1) 未婚率の上昇を通じて、少子化をもたらす。
→ 少子化の原因は意外にも……: Open ブログ
(2) 少子化を通じて、国全体の没落( GDP 減少)をもたらす。
→ 日本はなぜ没落したか?: Open ブログ
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なお、こういう問題をもたらす根底には、「長期の不況継続」がある。これを解決することが大切だ。
→ なぜ昔の人は結婚できたか?: Open ブログ
※ 昔はそうではなかったので、非正規雇用の問題も少なかった。
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対策としては、「非正規雇用」に絞った政治的対策が必要である。そのことは、自民党政府では無理なので、野党が提唱するべきだ。なのにその肝心の野党は、LGBT なんかにこだわってばかりで、非正規雇用の問題には目を投じない。情けないことだ。
→ 野党の取るべき政策: Open ブログ

もちろん、健康状態が幸福状態に大きく寄与するのはそうでしょうが。
今は男性も自炊するようになってきたし、飲み歩く文化も下火になっているので、今後数十年でこのグラフも女性のそれのような形に徐々に変化していくでしょう。
女性がいれば、女性が決めることができますが、女性がいなければ、女性が決めることはできません。
存在しないものは、無影響です。
「単に男性の健康状態は(ともに暮らす)女性(の有無)が決めている」ということです。
引用グラフの元記事にも、
「有配偶男性の死因は、主に白血病を含むがんであるのに対して、独身男性は「糖尿病」「高血圧性疾患」「心疾患」など、主に生活習慣に起因する病気です。これは、独身男性が、外食やコンビニ弁当などによる高炭水化物・高脂肪の食生活や運動不足などに陥りやすいからと考えられます。」
とあります。
つまりこのグラフは一義的には単に独身男性と既婚男性の生活習慣の違いによる健康リスクの差を反映しているに過ぎないということです。
幸福云々は相関関係として論ずることはできるでしょうが直接の因果関係は無いと考えます。
それがまさしく、幸福と不幸の差でしょ。
> 独身男性が、外食やコンビニ弁当などによる高炭水化物・高脂肪の食生活や運動不足
それこそまさしく、不幸な人生でしょ。本人が望んでそうしたわけではない。外食やコンビニ弁当なんて、望んでやっているわけじゃない。
できれば、妻の手作りのおいしい料理があれば、それに越したことはないのだが、いくら望んでも、それを得られない。そういうのが不幸です。
そもそも、外食やコンビニ弁当なんて、まずくて、低栄養価だ。いわば、ゴミだ。ゴミを食べる人生が、幸福なわけがないでしょ。
ついでだが、幸福とは、妻の作ったおいしい手作り料理を食べることではありません。ただ食べるだけなら、料理人がいれば済む。
幸福とは、妻と一緒に料理をしながら、おしゃべりをして楽しんで、そのあとでいっしょに同じものを食べて、美味しさを分かちあうことです。体験の「共有」こそが幸福です。
歯も矯正せずガタガタ、韓国みたいな徴兵が無いからたるんだ心身、平気でスーツも着ずヨレヨレのみっともない服装で電車に乗ってくるオッサン。
女性がお化粧やプチ整形をして綺麗に自己投資してるのと正反対だ。
日本の場合男性が発展途上国の時のレベルで止まってる。
そりゃ不幸に感じますよって思うんだが。
さして努力もせずただただ不幸を嘆く情けない男が増えただけの話です。
今の若い人は「日本は先進国だ」と思い込んでいるようだが、それが成立したのは、高度成長期以後です。それ以前の日本は貧しい敗戦国だったんです。
当時と今で何が違うかというと、当時の労働者は団結してストをして賃上げを獲得したけれど、今の労働者は逆に、バラバラになって、ストもできないで、たがいに罵り合っている(馬鹿にし合っている)ということ。
敵である企業とは戦わず、味方である仲間と戦っている。これじゃ、企業の食い物にされるだけです。