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「半導体産業を育成する」という方針で、政府が巨額を投入する産業政策を推進しようとしている。
経済産業省は4日、半導体の国内供給網の強化を柱とする計画をまとめた。半導体産業への支援を「一般的な民間事業支援の枠を越え国家事業」として拡充し、海外メーカーとの合弁工場などを国内につくって製造基盤の確保をめざすとした。
計画は「半導体・デジタル産業戦略」と銘打った。半導体は「産業の脳」と位置づけ、供給網の確保によって「経済安全保障上の戦略的自律性の強化を図る」と強調。先端半導体の開発や工場誘致に加え、画像処理を担うセンサーなど日本に強みのある半導体についても、既存工場の改修や新たな工場建設などを支援する。
( → 半導体の国内供給網の強化へ計画 経産相「国家事業」:朝日新聞 )
計画は「半導体・デジタル産業戦略」と銘打った。半導体は「産業の脳」と位置づけ、供給網の確保によって「経済安全保障上の戦略的自律性の強化を図る」と強調。先端半導体の開発や工場誘致に加え、画像処理を担うセンサーなど日本に強みのある半導体についても、既存工場の改修や新たな工場建設などを支援する。
( → 半導体「国家事業」 国内供給網を強化 経産省が戦略:朝日新聞 )
だが、批判もある。
ただ、「国産半導体産業復活」といった国民感情や、台湾有事への危機意識に訴える議論が先行し、経済合理性の検討がおろそかになっては困る。
専門家の多くは、日本のロジック半導体の生産技術の遅れは、もはや挽回(ばんかい)不能と見ている。一方、米国には有力メーカーのインテルがあり、TSMCの工場誘致にも成功した。
同一分野への補助金で生産能力が過剰になれば、共倒れになりかねない。 重要な製品だからと言って、何でも国内で生産しようとするのは非現実的である。
世界貿易機関(WTO)のルールは、貿易をゆがめる補助金を禁じている。
( → (社説)半導体支援策 経済合理性も見極めよ:朝日新聞 )
政府主導の半導体政策は過去にも失敗が目立つ。2000年代初め、国主導で国内各社が取り組んだ先端半導体の共同開発も目立った成果がないまま終了。経産省が旗を振り、電機大手のメモリー事業を束ねて誕生した記憶用半導体「DRAM」専業のエルピーダメモリも2012年に経営破綻した。
先端工場を国内につくるには、高い技術を持つ人材の育成も必要になる。2000年代以降、電機大手の多くは半導体事業に見切りをつけた。事業売却や再編、リストラが相次ぎ、多くの半導体技術者が職場を去り、技術は停滞気味だ。機器の制御や演算に用いる「ロジック半導体」の大手ルネサスエレクトロニクスが国内に九つ持つ工場には、世界的にみて先端レベルの工場はない。
( → 半導体産業、国がてこ入れ 「兆円規模」の支援できるか:朝日新聞 )
いろいろと批判が紹介されている。(最後の記事は、有料記事だが、ちょっと読みごたえがある。)
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さて。この件について、私の見解を言うなら、以下の通り。
巨額の資金を投入して産業を振興しようというのは、明治時代の開国政策そのまんまだ。あるいは、戦後の敗戦国だったころの政策そのまんまだ。いずれにせよ、まったくの時代錯誤だ。
なぜか? 今の日本に欠けているのは、資金力ではないからだ。資金力が欠けていたころなら、なけなしの資金を投入することで、黒四ダムなどをつくって、日本を経済発展させた。
しかし今の日本は、資金不足ではない。むしろ金余りだ。このような状況で、巨額の資金を投入しても、ドブに金を捨てるのと同様の結果になる。ちょうど、MRJ のように。つまり、今の政策は、MRJ の二の舞だ。
では、日本に欠けているものは何か? 金ではないとしたら、何が欠けているのか? それを知るには、日本のIT産業がどうして衰退したかを探ればいい。サンヨー、シャープ、パナソニック、日立、東芝などの家電各社は、いずれも衰退した。さらには、NEC や富士通のようなハイテク会社も衰退した。では、これらの会社が衰退した理由は、何か?
そのことは、日本人はなかなか指摘しないが、外国人がはっきりと指摘している。彼らは異口同音にこう語る。
「日本の会社は、現場の担当者に権限が与えられていないので、決定が遅い。いったん本社に持って帰って決裁を得るので、すごく時間がかかる。それほどにもスピードが遅いので、もはや商売の相手にはならない。ライバルに大幅に遅れてしまうので、取引をお断りするしかない」
たとえば、下記に証言がある。(フィンランドのIT会社)
「顧客の日本企業と仕事をしていると、実際にコードを書く人や現場の人たちに決定権がないので、承認プロセスが長くなり、サービス開始までに時間がかかることがある。何とかならないかと思っています」
しかも開発途中で市場の需要が変わっても変更できないこともあるという。デジタルの世界では、当初は「機能A」を重視しても、次第に「機能B」が重要となることがある。新型コロナウイルス感染拡大の中ではなおさらだ。でも「『機能A』で予算をとって決定したから、『機能A』でいくしかない」と言われたりするという。
( → 上下関係なし、皆に決定権…フィンランドのDXの強み:朝日新聞 )
決裁が遅いだけでなく、決定変更の権限もない。何から何まで時代錯誤的に遅すぎる。これが、あらゆる日本企業(特に IT系・電器系の企業)に共通する構造なのだ。
この問題を解決する方法はあるか? ある。それは「権限委譲」だ。……とはいえ、権限委譲なんて、もう半世紀も前からずっと言われていることだ。なのに、いまだに実現しない。かわりに「ほうれんそう」なんてことばかりを言っている。

日本企業はどうしようもなく腐っているのだ。だから、サンヨー、シャープ、パナソニック、日立、東芝、NEC 、富士通などが、みんな腐ってつぶれていくのだ。
ここで経産省は思いつく。
「金がないんですね! じゃあ、金を出します! だから、頑張ってくださいね!」
これは、出資詐欺にだまされて金を出すのも同然だ。馬鹿の極み。自分のどこが間違っているかも理解できないありさまだ。それというのも、真実が見えないからである。そして、その理由は、正しいことを告げる他人の言葉に耳をふさぐからである。
( ※ よく考えたら、菅首相と同様だね。だから、日本がコロナでつぶれるのも、IT系の会社がつぶれるのも、原理は同じなのである。)


21世紀に日本の半導体というか電機メーカーが没落したのは垂直統合にこだわりすぎ(半導体から川下製品まですべて自前で揃えようとした)のためかな。風呂敷を広げすぎて、強みに特化できなかったかと。
組織の問題はご指摘のようなかんじではなかったような。
だから、最も効果的な対処策は、経営者がまともな判断力をできるように、まともな経営者に交替することでした。……しかし、それは方法論としては、まったくの無理。かわりの人材がおいそれと簡単に見つかるわけがない。そんな人材は日本にはいない。
ここでは組織の構造そのものを抜本的に改革して、権限委譲をして、優秀なチームリーダーがたくさん輩出するようにするべきでした。そうすれば、その中から、優秀な社長候補も誕生する。
日本の会社の人事構造がまったく駄目なので、その土壌から改革する必要があります。別の会社に生まれ変わるぐらいの改革。
権限委譲がまともにできている会社は日本では数少ない。
成功例の代表は、自動車会社。主管というリーダーが全権を把握するほどにも、権限委譲が進んでいる。
日本企業では例外的に急成長している日本電産も、権限委譲を重視している。
> 上司が部下に権限委譲しながらも放任せず、支援・管理し続けるということだ。
https://business.nikkei.com/atcl/report/15/269655/031200061/
これらを除くと、他のほとんどの企業は、駄目だ。
借りた金は返す必要があるので、タダでお金をもらえるわけではありません。