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政府は行政事務のデジタル化(オンライン化)を推進している。自治体も同様だ。だが、いろいろと難点が浮かんでいる。
なぜ難点が出るか? 自治体のデジタル化は、自治体ごとに行っているからだ。そこで方針を改めて、「統一したシステムへの参加」という形にするべきだ。
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まず、難点については、朝日新聞の記事がある。
《 縦割り・前例踏襲…なお課題 行政オンライン化、規制改革会議答申 》
政府の規制改革推進会議が1日出した答申は、行政手続きのオンライン化などを盛り込んだ。押印のためにやむなく出社するなど、コロナ禍であらわになった問題の改善をめざす。行政の縦割りや前例踏襲主義などは根強く、答申の実現には課題が多い。
政府が「電子政府」に取り組み始めたのは約20年前だ。その一環として法務省は2004年、婚姻や離婚、出生や死亡といった戸籍関連の届け出をオンラインでもできるようにした。だが対応する自治体はひとつも現れなかった。
コロナ禍はデジタル対応の必要性を明らかにした。感染者の集計は当初は紙ベースがめだち、全体の把握が素早くできなかった。一律10万円の特別定額給付金のオンライン申請も、十分に対応できない自治体が続出した。
( → 朝日新聞 )
では、どうしてこういうことが起こるのか? 自治体のデジタル化(オンライン化)が、自治体ごとに別のシステムでなされているからだ。つまり、うまく統一されていないからだ。
ところが、である。自治体ごとに別のシステムでなされているのだが、そのシステム自体は、同一のシステムであることが多い。その証拠はある。
たとえば、先のワクチン接種予約システムは、自治体ごとのシステムを使っているのだが、そのシステムは、どれもが MRSO 社のものである。そのシステムは、クラウド上では同一のシステムである。( → 前出項目 )
つまり、それぞれの自治体が別々のサイトを運営しているのだが、そのどのサイトで接続しても、最終的には MRSO 社の同一のシステムにつながるのだ。(それぞれの自治体が個別のシステムを使っているわけではなくて。)
その証拠に、このシステムに直接、接続してみるといい。そのためには、次のようにする。
・ 自治体のサイトで、ワクチン接種システムに接続する。
・ 案内ページから、予約用ページに移る。
・ そのページをブックマークする。( URL の登録)
・ いったんブラウザを閉じる。
・ ブラウザを開き直す。
・ ブックマークしたページに直接アクセスする。
・ すると、次の画面が表示される。

これは、予約したあとの個人ページではない。まだ予約ができていないまま、単に「予約するためのページ」にアクセスしただけだ。なのに、上記の画面が表示される。
この画面は、次のことを意味する。
・ このページに接続するには、いったん各自治体の予約ページにアクセスする必要がある。
・ 各自治体の予約ページを経てから、このページにアクセスすると、このページに移る。
・ このページは、各自治体が別々でも、一括して同一のページとなる。
・ つまり、各自治体は、同一のシステムを使っている。
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さて。同一のシステムを使っているのなら、そのシステムに直接アクセスできていいはずだ。なのに、あえて「直接アクセスできない」というように、余計な制限を加えているのである。まったくの無駄だ。
これが無駄だということを理解するには、米国大リーグの Webサイトを見るといい。
→ ヤンキースのサイト
→ エンゼルスのサイト
大リーグの各球団は、別々のサイトを運営しているが、そのシステムは共通している。だからファンは、どのチームを見ても、同じ操作法でページを見ることができる。たとえば、選手成績のページは、どのチームでも同様の形式で表示されているから、ファンは戸惑うこともない。ここでは、
「サイトは別々だが、システムは共通しており、一括して共通した操作法で扱える」
というふうになっている。当然ながら、全選手を一括して、成績データを見ることもできる。
一方、日本のプロ野球は違う。
→ 巨人のサイト
→ 阪神のサイト
つまり、チームごとにまったく別のシステムが使われている。選手成績のページは、巨人は独自のページがあるが、阪神はページそのものがない。(本年度の選手成績は不明である。)
当然ながら、全選手を一括して、成績データを見ることはできない。
ちなみに、プロ野球機構のページは別にある。
→ NPB.jp 日本野球機構
だが、このサイトでも、個人成績のデータはごくわずかしか見ることができない。せいぜい打率の上位5名と、各項目でトップの1名がわかるだけだ。(たとえば本塁打の1位はわかっても2位はわからない。)
念のために「打撃成績」というような項目をクリックすると、数名の名前が出るが、それは昨年度のデータであって、今年度のデータではない。ひどいものだ。
結局、以上のような差が出るのは、次のことによる。
・ 大リーグのシステムは、共通化されて、アクセスも共通化されている。
・ 日本のシステムは、各球団ごとに別々であり、共通する操作性もない。
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では、自治体のシステムはどうか? この中間だ。
「システム自体は共通化されているが、無駄にカスタマイズされていて、わざわざ画面が作られている。アクセスの仕方も、別のアクセスが必要となっている」
要するに、無駄な仕事を増やして、別々のものを作っている。非効率の極みだと言えるだろう。
「わざわざ不便にするためのカスタマイズをすることで、そのカスタマイズ料を自治体は払っている」
ということだが、これは、サービス提供会社が無駄に売上げを増やしているということでもある。
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困った。どうする? そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
「もともとシステムが同一なのだから、サイトもまた同一のサイトを使うことにすればいい。そのなかで、各自治体は、個別にデータ処理をすればいい」
一方、利用者の側は、どうか?
従来ならば、こうだった。
「その自治体の住民であることを最初に確認する。いったん確認したあとは、住民であることを前提として、あれこれと情報が示されるが、いずれもカスタマイズされた情報である」
今後は、こうなる。
「その人が日本国民であることを前提とする。そこで誰もが自由にアクセスできるようにする。あれこれと情報が示される。それはいずれも、カスタマイズされない、全国民共通の情報である。その後、情報である手続きをするときは、個人認証をする。その際には、個別の自治体を指定されるが、それは住所情報から自動的に判明するので、あえて各人が個別の自治体を指定する必要はない。当然ながら、個別のサイトやページを指定する必要もない」
これがつまり、「同一のシステムを使う」ということだ。

つまり、同一のシステムのクローンがあちこちに設立されるのではなく、大きなクラウド上のシステムが一つあるだけだ。そこに入るには、「自治体別の入口」があるわけではなく、「全国民共通の入口」が一つあるだけだ。
いったんそのシステムに入ったあとでは、各人の住所のデータによって、各人が個別にデータ処理される。どの自治体に属してどういうふうに扱われるかということは、システムが内部処理で勝手に行うので、各人は自分の所属をいちいち意識する必要はない。
たとえば、東京都民なら、自動的に「東京都のワクチン接種会場」が表示されるが、その前に、あらかじめ「東京都民向けのサイト」に接続する必要はない。単に住所情報を入力するだけでいい。あとは自動的に東京都民向けのページが表示されるのだ。
こういうふうに「統一したシステム」を使えば、利用者はブックマークも直接的に使うことができる。先の画面が表示されることはない。
※ 念のために再掲すると、これだ。

※ こんな画面が表示されるのは、システムのひどさを暴露するだけだ。
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さて。ここまでいろいろと説明してきたが、最後に、重要なことを述べよう。こうだ。
「以上で示した統一システムは、自衛隊の大規模接種会場にも使える」
このことは、次のことを意味する。
「自衛隊の大規模接種会場の予約システムは、さまざまな欠陥があると報道された。そして、その理由は実は、既存の自治体用のシステムを特別にカスタマイズしたことだった。(上記)
ならば、そういうカスタマイズしたものをいくつも提供するのをやめればいい。つまり、統一システムを使って、その内部で全自治体を処理するようにすればいい。そうすれば、自治体ごとにカスタマイズする手間もかけないから、新たにエラーが起こる理由もない。かくて、新たに自衛隊の分が追加されたとしても、そこで新たにエラーが起こることもない」
このことは、次のことを意味する。
「自衛隊の大規模接種会場の予約システムでは、さまざまなエラーが起こったので、エラーを解消するにはどうすればいいかということが問題となった。そのあと、自衛隊のシステムに特化した、新たな対処策がいろいろと考案された。だが、そういう対処策をとるのが最善ではない。むしろ、最初から統一システムを使うべきなのだ。そうすれば最初から根源的に、エラーが発生しないからだ。(独自カスタマイズがなされないので。)」
ここでは、(新規の)エラーが発生しない根源的な方法が示されたことになる。問題が起こってからあれやこれやと対処すればいいのではない。もともと問題が起こらないようにすればいいのだ。そのためには、「自治体ごとのカスタマイズ」ということをやめて、最初から統一システムを使えばいいのだ。
そういう根源的な対処策が、本項の方法で示されたことになる。


→ ヤンキースのサイト
→ エンゼルスのサイト
⇒ どちらも同じ、エンジェルスのサイトのようです。
(以下引用)平井卓也デジタル改革担当相は5月11日の会見で、新型コロナワクチンの接種予約システムの不具合が全国で多発していることに言及し、今後は政府主導で全国共通のシステムを提供する可能性があると話した。平井大臣は一連の問題について「今回の予約システムは自治体が個々にバラバラに取り組んでいる」と課題を指摘。今後整備される予定の政府の共通計算基盤「ガバメントクラウド」を活用し、「全国で共通して必要となる機能を提供する可能性がある」とした。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2105/11/news149.html?fbclid=IwAR0ouGKjHzqxImcQGUFaDMH4KsnNjspxuOXIlAMU7oj4NeuJaxTsR8ANcxk
ご指摘ありがとうございました。修正しました。
巨人と阪神のサイトはまったく別物だが、ソフトバンクと楽天のサイトはそっくりである。HTML ソースを見ても、実質的には共通しているとわかる。たぶん同一の会社が受注したのだろう。ただし HTML ソースには「 Copyright Softbank(または Rakuten )」というふうに記してあるので、権利は球団側に所属する。
この2球団のサイトは共通するが、巨人と阪神のサイトはまったく別物だ。
巨人のサイトは、選手成績が掲載されていて、最も充実している。かなり金がかかっているようだ。
阪神のサイトは、最も貧弱だ。HTML ソースを見ても、かなり古い。ずっと昔から同じものを使っていて、サイトリニューアルをしていないようだ。さすがにケチで名だたる大阪人、というところか。
スマホ対応は各社で分かれる。
レスポンシブデザインを採用している球団があるかとも思ったが、この4社では一つもなかった。
ソフトバンクはスマホ対応しておらず、PC のページがそのまま表示される。文字が小さくて、まともに読めない。
阪神は、スマホ専用のサイトが細かく配慮されていて、スマホでは最も使いやすい。
巨人は、スマホ専用のサイトが変にデザインされていて、実質的に使える画面が中央部だけに限定されている。上部と下部は常に同じデザインが表示されるので、実質的に使えない。無駄になっている。
楽天のサイトは、まあ、普通である。
これらのデザインは、いろいろあるが、いずれにせよ、大リーグのサイトに比べると、遠く及ばない。
特に、どのチームも選手の身長・体重が記していないのは、ファンサービスに欠けると言える。新聞社のデータなら、身長・体重・生年月日が公開されているのだが。
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/player/tigers/