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(1) 1日6万円の協力金
現在、「午後8時までの営業」というふうに、2時間程度の時間短縮に応じた飲食店には、1日6万円の協力金が支払われる。(1都3県)
→ 飲食店への協力金は1日6万円に。緊急事態宣言が1都3県で発出
だが、これは根本的におかしい。そもそも、やるべきことは、「時短」ではなく「会食禁止」だ。「会食禁止」に応じた店に金を払うというのならまだわかるが、「時短」に応じた店に金を払うというのは、馬鹿げている。
これらの店は、「会食禁止」に応じていないのだから、実際には、多大な感染源になっている。つまり、感染源になっている店に多額の金を払って、感染を推進していることになる。やるべきことが逆だし、狂気の沙汰だ。
(2) 月 180万円の協力金
1日6万円というのは、月 180万円だ。この金額は、あまりにも多すぎる。
一方、飲食店以外の店は、1円ももらえない。衣服や物品販売の店はそうだ。なのに、飲食店の店ばかりが、たったの2時間程度の時短営業だけで、多額の金をもらえる。バランスを欠いている。
普通の人は 10万円を1回ポッキリなんだから、差がありすぎるね。
月 180万円なんて、あまりにも払いすぎだ。GoTo にかけるつもりの金を流用したのかもしれないが、国民の金を何だと思っているんだ。
しかも、これらの店の半分ぐらいは、もともと赤字経営で、法人所得税を1円も払っていなかった。税金を払いもしないくせに、補助金を受け取るというのは、道理が通らない。
もともと赤字だった企業(法人税を払わなかった企業)は、協力金をもらうよりは、倒産する方がいい。その方が社会のためだ。
このことを制度的にも設定するといい。つまり、こうだ。
「コロナでもらえる協力金の額(総額)は、過去3年間で払った法人所得税の額を上限とする」
たとえば、法人税を毎年 100万円払っていた店は、その3年分である 300万円をコロナ協力金として受け取ることができる。ただしその額は総額である。支払期間が6カ月だとすると、月 50万円が上限になる。
また、たとえば法人税を毎年1円も払わなかった赤字の店は、コロナ協力金を1円も受け取れない。ただの赤字垂れ流しの店は、コロナ時代にはさっさと消えてもらった方がいい。
(3) 家賃の半額補助の方がいい
国が店に補助金を出すのなら、もっとうまい方法がある。家賃の半額を補助することだ。しかも、これには次のことを条件とする。
「補助金を受け取るためには、大家が家賃の半額減免を受け入れることが条件である」
この条件(半額減免)を受け入れた貸店舗には、大家が半額減免で、国が半額補助をするので、店子が払う家賃はゼロとなる。かくて、政府の支払う額の2倍の効果が発生する。(レバレッジ効果だ。)
この場合は、大家の側が損をすることになるが、国民がみんな苦しんでいるときなのだから、大家も負担してもらうのが筋だろう。
では、大家が「半額減免」を受け入れなかったら? その場合は、店子は賃貸契約を解消して、店を出て行けばいい。この場合も、家賃の支払いはゼロとなる。同時に、大家は家賃の収入がゼロとなる。半額減免を惜しむと、家賃の全額を失うわけだ。……それがイヤだから、大家は半額減免を受け入れるだろう。
なお、「大家は家賃の減額をビタ一文受け入れない」と主張する人もいる。理由は「家賃保証会社が間に入っているからだ」とのこと。
→ こういう難局のために、現預金はある|山本一郎
しかし、それならそれで、店子は契約を解消して、さっさと退去してしまえばいいのだ。
問題は、貸店舗だと、契約が長期契約になっていることが多くて、途中解約できないことが多い、ということだ。
しかし、この点は、コロナ時代に応じて、民法を改定して、「契約書では途中解約できなくても、特例で、途中解約できる」というふうにしてしまえばいい。
「そんな馬鹿な」と思う人がいそうだが、似たことはすでになされている。
- 《 訂正 》 この改正を「コロナ対策のため」と記したが、そうではないという旨、コメント欄で指摘があったので、取り消します。
今までの民法では「賃料の減額を請求することができる」とされていた箇所が、一定の場合に「減額される」となりました。「減額できる」とは借主から請求して初めて減額されることに対し、「減額される」とは自動的に減額されることを指します。
( → 新型コロナ禍の家賃減額に民法改正はどう影響する? | 不動産ビジネスOnline )
こういうふうに、店子寄りの改正がなされた。同様にして、「途中解約できる」というふうにしてしまえばいいのだ。
これにより、大家は「家賃減額」を受け入れる事例が飛躍的に増えるだろう。
※ なお、受け入れた大家には、「法人税の減免」などを数年間にわたって付与してもいいだろう。ただしそれを受けられるのは、法人税を払っている場合だけだ。もともと法人税を払っていない赤字企業は、その恩恵を受けられない。(どうせ脱税しているのも同然だろうし、そんな企業に税金はつぎ込めない。)
(4) 雇用調整助成金をもらえない業種
企業への補助金は、休業への協力金のほかにもある。休職した労働者への賃金を肩代わりする制度だ。それが「雇用調整助成金」だ。
この金は、もらえて当然なのだが、もらえない業種もあるそうだ。水商売の店がそうだ。だから、従業員を雇用する金を払うために、急転しないで、仕方なく回転している店が位多いそうだ。
補償も もらいにくい職業です。店側に「休業手当もらえるんですか」と聞いたら「雇用調整助成金はもらう方向じゃなく、もらいにくい業種だから。仕方ないなぁ。」の一言で終わって、
( → 客は途絶えないけど「夜は地獄」 キャバクラ全国一多い沖縄、ホステスが明かす苦境 )
キャバクラがなかなか閉店しない理由は、こんなところにもある。「午後8時まで」という規制があっても、受け入れがたいわけだ。
そこで政府は「罰金」という方法を導入するらしいが、多少の罰金を払っても、営業する方が店は得策だろう。
どうせなら、キャバクラにも雇用調整助成金を払うべきだ。つまり、政府は法律を守るべきだ。
政府自身が違法行為をしているくせに、虐待された店に罰金を科するというのは、本末転倒というものだ。
(5) 濃厚接触
昨年の秋ドラマで、「リモラブ」(リモートラブ)というドラマがあった。波留・主演。

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やたらと「ソーシャル・ディスタンスを保て」「マスクをしろ」「キスなんて厳禁」というような話が多く出てくるので、「コロナが主題かよ?」と言いたくなるドラマだったが、それはさておき。
ドラマでは「濃厚接触をしましょう」という話がしばしば出てきて、それは、たいていが「キスすること」を意味していた。ここでは「濃厚接触」というのは、あくまで「男女の性的な接触」のことを意味していた。ま、普通の人は、そういう語感で受け取るよね。
その一方で、政府は「濃厚接触」という言葉を、「過剰接近」の意味で使っていた。つまり、「時間的にも空間的にも過剰なほど、短距離で接近すること」という意味である。……しかし、こういう「過剰接近」のことを「濃厚接触」というエッチな言葉で呼ぶのは、あまりにもおかしい。
これはいわば、「セックスする」という言葉を、「握手する」という意味で使うようなものだ。一般社会の用語とは懸け離れている。「メルケル首相とマクロン大統領は握手しました」と語るべき状況を、「メルケル首相とマクロン大統領はセックスしました」と語るようなものだ。馬鹿げている。
政府はこういう馬鹿げた性的な言葉遣いをやめるべきだ。……そのことが、上記のドラマからわかる。
※ この件は、前にも述べたことがある。
政府のいう「濃厚接触」とは、「接触未満」のことであって、「接触するには至らないこと」(接触寸前になること)を意味するだけだ。「準接触」もしくは「半接触」と言ってもいい。いずれにせよ、「濃厚接触」とは「いまだ接触するには至っていない状態」のことである。
端的に言えば、「濃厚接触」とは「接触していないこと」なのである。しかし、「接触していないこと」を「濃厚接触」と呼ぶというのは、あまりにも馬鹿げている。
※ 正しい言葉遣いなら、「通常接近」もしくは「接近」だろう。「接近」と「接触」とは全然異なることだ。
( → 接触感染とマスク: Open ブログ )

⇒ 改正民法の施行は 2020年4月1日で、公布は2017年6月なので、新型コロナ対策のため改正されたような経緯は(この条項:民法611条も、それ以外の部分も)ないと思います。
民法611条1項は、
(改正前)「賃借物の一部が賃借人の過失によらないで滅失したときは、賃借人は、その滅失した部分の割合に応じて、賃料の減額を請求することができる」
(改正後)「賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される」
です。つまり変更があったポイントは、
@ 本稿指摘のとおり、「減額請求ができる」⇒「減額される」
A「減失したときは」⇒「減失その他の事由で使用及び収益ができなくなった場合において〜」
です。
それで、上の@はいいのですが、Aについて、これを「(飲食店などで)売上が減った、営業利益が落ちたことも減額事由になった」と解釈するのは、少々無理があると思います。このことに対応して本稿で紹介されている「不動産ビジネスOnline」の記事では、「保健所などからの強い指導(営業停止の勧告など?)」があった場合を想定していますが、これも世の中の状況が(新型コロナで)変わったことへの後付けの可能性検討です(法改正の本筋の理由ではありません)。
法が想定している上記の「その他の事由」に該当するのは、従来からの減失事由に該当する「周辺の土地・建物の賃料相場が下がった」とか「自然災害などで土地・建物や中の設備・機材が使えなくなった」ことにプラスして、例えば、3・11の計画停電や武蔵小杉のタワマン台風被害などで注目された、「自然災害などで停電・断水などして営業ができなくなった、もしくは住むことが困難になった」ケース(事由)ではないでしょうか。従来法では、このような想定ケース(停電・断水)では「実体的な土地・建物の減失」まではしていないと見なされて対応しにくかったので、このような時でも減額される、減額が容易に請求できるようにカバーした、と私は解釈していました。
いずれにせよ、何の理由条件もなく「使用及び収益をすることができなくなった場合には減額される」のではなくて、「(土地・建物の)減失その他の事由で使用及び収益が〜」という但し書きが付帯していますので、今回の新型コロナによる影響(収入減少)には対応が難しいと感じます。
(誤)法が想定している上記の「その他の事由」に該当するのは、従来からの減失事由に該当する「周辺の土地・建物の賃料相場が下がった」とか「自然災害などで土地・建物や中の設備・機材が使えなくなった」ことにプラスして〜
(正)法が想定している上記の「その他の事由」に該当するのは、従来からの減失事由に該当する「周辺の土地・建物の賃料相場が下がった」とか「自然災害などで土地・建物や中の設備・機材が直接的な被害を受けた」ことにプラスして〜
> 《 訂正 》 この改正を「コロナ対策のため」と記したが、そうではないという旨、コメント欄で指摘があったので、取り消します。
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この改正がコロナに適用できるかどうかは、本項の論じていることではなくて、むしろ、「この改正に準じる形で、
> 「契約書では途中解約できなくても、特例で、途中解約できる」というふうにしてしまえばいい。
というのが、本項の趣旨なので、その箇所は影響を受けません。
本項の提案は「減額を実施できる」ではなくて、「減額を提案して、受け入れられない場合には、途中解約する」です。(強制的とも言える)減額の権利そのものは、想定していません。
> 大家は「家賃減額」を受け入れる事例が飛躍的に増えるだろう。
と記してある通りで、基本としては、大家は「家賃減額」を受け入れないのが原則です。
ひるがえって、医療従事者については、Go to キャンペーンなんて利用できていない上、補助金支給もまともにされない状況。
不公平極まりないですね。むしろ、飲食店を優遇して生かそうとする意味がわかりません。あんなの潰れたって誰かが死ぬわけじゃあるまいに。
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/jizokuka-bira.pdf?0901