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JDI(ジャパンディスプレイ)が再建を狙っている。2機連続で大赤字を出したあと、銀行から巨額融資を受けるが、それに政府(産業革新機構)が債務保証を出している。これでは血税を赤字企業に投入するのも同然だ。
資金は取引銀行からの融資でまかなう。みずほ、三井住友、三井住友信託の3銀行が計1070億円の融資枠を設定。JDIの筆頭株主の政府系ファンド産業革新機構が債務保証する。
( → 朝日新聞 2017-08-10 )
同様の記事は、下記にもある。
→ 東京新聞:液晶パネル大手JDI 「国策会社」限界を露呈
→ ジャパンディスプレイ、4期連続赤字で孤立| 東洋経済オンライン
→ JDI能美工場、生産停止へ 経営再建で12月に:朝日新聞
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政府はしきりに再建しようとしているが、大赤字の企業に 1070億円をつぎこむと、ダメ企業が優良企業に転じるのではない。ダメ企業が 1070億円の金を無駄に食いつぶして、延命の期間が1〜2年、伸びるだけだ。ただの無駄だ。
( ※ 損切りのできない阿呆は、やたらとこういうことをして、巨額の損失を出す。)
本質は何か? 日本のディスプレイ会社はもはや世界的な競争力をなくしている、ということだ。特に、サムスンにはまったく歯が立たない。特許でも圧倒的に劣っている。勝ち目はまったくない。かろうじて横並びになろうとしているが、そうなるメドは立たない。
どうしても対抗したいのならば、シャープと一体化することだろう。それならば、
シャープ + JDI
という連合で、かろうじて対抗ができるかもしれない。
なのに、シャープ と JDI が、バラバラのまま、それぞれ別個にサムスンに対抗しようとしても、どちらも沈没するだけだ。(当り前だ。)
JDI とシャープなら、シャープの方がいくらか上だ。営業的にもシャープは黒字だが、JDI は大赤字。技術的にも、JDI は圧倒的に劣るが、シャープは少しは対抗できそうだ。
→ シャープ、大型テレビ向け有機ELパネル生産へ 韓国勢と厳しい競争
シャープと JDI は、一緒になるしか、存続できない。そして、この両者のどちらが主体になるかと言えば、シャープに決まっている。JDI はもはや自力存続ができない状態だからだ。(だから政府に 1070億円も債務保証してもらおうとする。これは実際には、1070億円の無償供与と同じだ。血税の浪費。)
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では、どうすればいいか?
まずは、 1070億円の債務保証をやめるべきだ。
これによって、JDI は運転資金が欠落する。そのあと、どうする?
その分は、銀行に融資してもらえばいい。シャープの場合と同様で、銀行が巨額融資して、最終的には、融資を焦げ付かせて、銀行の負担とすればいい。焦げ付くのがわかっていて融資するのだから、銀行としても(あとになって)諦めが付くだろう。
では、銀行が融資してくれなかったら? その場合は、普通に処理すればいい。つまり、「不渡りによる倒産」である。その後は、民事再生法で処理する。つまり、債務を大幅にカットしたあとで、残りの本体を売却する。買い手は、シャープしかいないだろうから、シャープに低価格で買い取ってもらう。
以上は、普通に処理した場合だ。
もうちょっとまともに(賢明に)処理したいのであれば、次の方法がいい。
「債務保証の打ち切りで株価を暴落させたあとで、下がった価格で、シャープに全株を買い取ってもらう」
ちなみに、現在の時価総額は 1202億円だ。(2017-08-10)
これは「政府の債務保証が来る」という前提による価格なので、下駄を履かされている。「 1070億円を政府からプレゼントされて、それで時価総額が 1202億円だ」ということなので、JDI の実質価値は(その差額の) 132億円でしかないことになる。
だから、JDI の全株を 132億円でシャープに売却すればいいのだ。
( ※ これでは安すぎると思うのなら、もうちょっと高値にしてもいい。あるいは、不渡りを出させて、倒産状態にして、株式価値をゼロにするといい。)
とにかく、政府としては、JDI が大赤字を累積させないうちに、さっさと売却するか、会社整理べきだ。
[ 付記1 ]
ちなみに、シャープのときは、グズグズしていたせいで、シャープの株価がどんどん下がった。そして最後は超安値で売却した。
どうせなら、まだ高値が付いた時点で売却すれば良かったのに、グズグズしていたせいで、大幅赤字を累積し、最後はバナナのたたき売りみたいになった。(あるいはスーパーの閉店セールで 9割引になったようなものか。)
[ 付記2 ]
政府は技術流出を心配しているようだが、その心配は必要ない。
第1に、日本には先端技術なんかない。(全然ないわけではないが、気にするほどのことはない。)
いくら威張っても、JDI やシャープは、サムスンには勝てない。ずっと遅れている。遅れているくせに、技術流出を心配するなんて、自惚れがすぎる。
第2に、技術流出を恐れるよりは、技術者が国内から消えることを恐れるべきだ。JDI がシャープに吸収されて、シャープから鴻海に技術流出があるとしても、それでも先端の技術者や研究所は日本国内に残る。すべてが(敗北して)消滅するよりは、ずっとマシだ。
ちなみに、ソニーは米国の映画会社を買収したが、そのことで米国の映画会社の優秀な制作者や技術者が、消滅したわけではない。ソニーはあくまで出資しただけだ。実質的な活動は、米国にいるアメリカ人がそのまま継続している。「ソニーに買収されたことで米国の映画会社が一つ消滅する」と思うのであれば、間違いだ。
第3に、シャープであれ JDI であれ、鴻海に売却するのであれば、鴻海は技術を「金で買う」ことになる。日本は技術をタダで盗まれるのではない。技術を与えても、対価を得るのだ。これは決して悪いことではない。(ただの知的財産権の商売だ。)
というわけで、JDI は、さっさと売却するのが最善なのだ。そして、そのためには、とりあえずは「倒産させてもいい」というぐらいのつもりでいよう。
( ※ タイトルの「倒産させよ」は、ちょっと釣りタイトルだが。)
【 関連サイト 】
本項を書き終えたあとで気づいたが、最新の情報で、次のニュースがある。
→ シャープ社長:JDI再建支援に意欲 韓国や中国勢に対抗 - 毎日新聞
私が書いたことと同じことを主張するとは、シャープ社長は頭がいいね。しかも、判断が速い。(朝刊に JDI の情報が出て、その日のうちに決断を出している。早すぎ。)
この社長はとても有能だな……と思って、名前を見たら、台湾人だった。(戴正呉社長)
( ※ この記事を見たあとで、思い直したが、タイトルは現状のままで良かった。「売却せよ」だと、シャープの提灯持ちになるところだった。危うい、危うい。)
【 追記 】
書いたあとで思い出したが、この問題は実は、1年前に出た問題の蒸し返しだった。
→ JDI の再建問題(2016年08月08日)
ここでも本項とほぼ同趣旨の話が出ている。JDI は毎度毎度、「赤字だから金を出してくれ」と言っているようだ。
なお、実は JDI はすでに昨年末に、 750億円の融資を受けている。
→ 産業革新機構、JDIに追加融資750億円|日テレNEWS24
このあと、今回、1070億円が追加される。合計して、2000億円に近い規模だ。
このことは、「どうせそうなる」と私が1年前に予想したとおり。金食い虫。金を出せば出すほど、「足りないから、もっと」と追加要請をされる。
[ 余談 ]
「独禁法に反する懸念がある」
と指摘する記事を見かけたが、独禁法を適用するのはちょっとおかしいと思う。どうせなら、トヨタの提携を問題視するべきだ。
トヨタ
・ トヨタ、マツダ、スバル、スズキ、いすず、日野、ヤマハ(8社)
・ 年産 1500万台以上で、断然トップ
・ 現在、巨額の黒字。
・ 提携しなくても全然大丈夫。
→ トヨタ・マツダと独禁法: Open ブログ
JDI
・ JDI と シャープ(2社)
・ サムスンより大幅に劣る。
・ 現在、JDIは巨額の赤字。シャープも数年前まで巨額の赤字。
・ 統合しないと、両方とも消滅の危機。(液晶、有機EL)
前者の提携を見逃して、後者の統合を禁止する、なんて、話がデタラメすぎる。
どうも、法律の条文の適用ばかりにこだわって、「独禁法の理念」というものをまったく見失っているようだ。これじゃ、法律屋の仕事にはなるが、まともな政治になっていない。

問題となる障害は独禁法ですね。
サムスン電子だけで世界シェアの4分の1ですか。。。
あなたの方が、さらに上。
タイムスタンプは 下記 ↓
ある意味CRTやプラズマを駆逐した液晶と同じ様なことになりそうかと。
そのうちLCDもSLの様にノスタルジックになるかもしれません。
タイムスタンプは 下記 ↓
で、その後なんですが、存続を図るための青写真(優位性のある何を作るか、圧倒的なコスト削減策)ってあるのでしょうか?
或いは、開発から手を引いてシャープの生産子会社になるとか。
さて、シャープがJDIを買収した場合のメリットは次の数点でしょう。
・JDIの技術(IPSを含む)を回避する必要が無くなる。
・生産工場の拡大(規模の拡大)
・「実際に考えて手を動かす」研究開発人員の増加
・JDIのパテント収入(OLEDでは小さくても、TFT, IPSでは大きいはす)
・NEDOとJDIが開発した「曲げられるTFT基板」技術獲得
・OLED生産技術(Blackbox)の共有
リストラ対象となるのはパネルをモジュールとする組み立て工場でしょう。これもバックライトのないOLEDになると自ずと小規模化します。
「昨年末に、 750億円の融資を受けている」
という事実があるので、この融資の返済を要求すれば、不渡りを出して、倒産となる。それで済みそうだ。(新規融資もしない。)
気になったのは買収で、JDIがシャープの子会社になるのか一部門になるのかは存じませんが、その後JDIが何を開発、製造して再建を進めていくのだろう、ということです。JDIは国際競争力のある何を作るのか?
これは機構支援の場合でも同じですが、ルネサスよりエルピーダと同じ道を辿っていくようにみえます。
もともとほとんどApple向け液晶を作っていたのだから、そのままホンハイが他の部品と組み合わせてAppleに納めればよく、Appleに対して強い供給社連合になると思います。
マザボメーカーがCPUメーカーを傘下にするようなもんでしょうね。
・JDI特有の技術、パテント;利用法に特化したものが多く、基礎パテントは他社が持っているものが多いです。当然シャープも同様のパテント等々を保有しており、現在も量産を続けています。
・生産工場の拡大(規模の拡大); 国内生産をする限りコスト高につながる恐れがあり、価格競争力では新規投資をドンドンやり、効率の良い新世代の工場を建てている中国勢には勝てません。 むしろJDIの工場を追加で抱える事のリスクの方が圧倒的に高い。 JDIが現在の状況に陥っているひとつの大きな要因は、工場を含めた採算性が問題なのですから、それをシャープが抱えると、同じ事が続いてしまいます。
・「実際に考えて手を動かす」研究開発人員の増加; 研究開発要員を必要とし、なおかつ将来的なビジネスでその投資を回収できる見込みがあるジャンルでJDIの強みが生かせる部分があれば良いのですが、その部分が見出せないかと思われます。 逆にそれがあるのであれば、今般の追加投資は無駄にならないはずなのですが・・・
・JDIのパテント収入; 上述した通りです。 それほど大きな収入は見込めません。
・NEDOとJDIが開発した「曲げられるTFT基板」技術獲得;LCDに特化した開発案件なのですが、昨今の流れで曲げられるOLEDが出てきてしまうと、その位置づけが難しくなってきます。
・OLED生産技術(Blackbox)の共有;会社の成り立ちとしてSonyから分社する際にOLED関連の技術は置いてきており、またその大部分はJOLED社に移管されました。 当然その対応をしていた技術者も同様となっています。 つまりJDIにはOLEDに関する主だった技術、ノウハウは存在せず、先行しているサムソン等を参考に一から積み上げていっている状態です。また新規投資もままならない状況ゆえに、将来的な量産の為の技術、ノウハウの積み上げがうまくいっていないでしょう。 一方のシャープは、天理研究所にて細々とではありますが、研究開発を継続してきており、またその上でFoxconn社からPilot Line構築の為の資金も得て、順調に量産に向けた開発を続けています。
https://mainichi.jp/articles/20170811/ddm/008/020/053000c
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ07H2G_X00C17A6EAF000/
シャープがJDIを吸収すると言う事は絶対に有り得ませんよ。経済産業省が絶対に許しません。JDIは経営陣が無能なだけであって、再建や再生をするプロや政府との橋渡しが出来る様なポテンシャルの高い人物を招聘してくれば全て解決出来る事です。
ゆえにシャープが外資系に落ちることを認めた条件が雇用と国内工場の操業維持ではないか?と勘ぐれます。実際シャープは国内工場を閉めてないと思います。
そう考えると東芝の四日市工場も操業と雇用維持が隠れた前提だと思います。
> 再建や再生をするプロや政府との橋渡しが出来る様なポテンシャルの高い人物
そんな人材はまず、東芝の再建に回すでしょう(笑)。銀行がメーカーを無茶苦茶にすること(結局いかにして資金を効率よく回収するかが大事なので、会社の資産(人材、工場)を切売りすることを厭わない)が明らかなので、銀行からの経営者派遣はないでしょう。
銀行のためではなく、JDIのためにやるという骨のある国士ならいいんですけどね。ま、いません。
となれば、JDIの有機ELを大きく進めるための資金を出してくれる白馬の騎士を募集していると思います。
そこで国内でそういう企業がないのなら、中韓台のどこを選ぶか、隠れ蓑に国内企業(シャープ)を持つ鴻海の資金になびきそうかな?って感じです。
だが、一番大切なのは、そうなるともはや民間企業になるから、成長しようが倒産しようが、国民には関係なくなる。ほったらかしていい。
逆に、現状維持だと、本文中に書いたように、次々と国費投入がなされる。これは延命医療と同じで、死亡の時期を延ばすだけ。最終的には大赤字を残して倒産する。
大赤字の企業に国費を投入して延命させるというのは、最悪なんです。それをやめるのが必要。
そのあと、自力で生きることができないのだから、倒産するか、外資系に買収してもらうか、二者択一だ。外資系に買収してもらうのが厭ならば、さっさと倒産させるしかないね。
というわけで、本項のタイトルに戻る。タイトルを読んでください。
ジャパンディスプレイ 9か月間の決算で1006億円の最終赤字
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180214/k10011328701000.html
JDIの4─12月は1006億円の赤字
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N1Q430C?il=0