2016年02月12日

◆ ベッキーと不倫議員

 ベッキーと不倫議員は、どちらも不倫をして非難されたが、似ている点と、似ていない点がある。 ──

 育休を提言した議員が不倫して、辞職した。これで思い出すのは、ベッキーだ。よく似た点がある。
 ベッキーにしろ、不倫議員にしろ、どちらも不倫そのものを批判されたわけではない。不倫なんて、世の中にありふれているし、いちいち話題にするほどのことじゃない。今は別に「姦通罪」があるわけじゃないんだから、世間の人々が大騒ぎして指弾する必要はない。
 では何が問題だったか? 

 ベッキーは、「ただの友達関係です」と言ったあとで、不倫中であることが LINE でバレた。これが致命的だった。最初に不倫が報道されたときには、謝罪会見で一応、事が済んでいたはずだ。それ以上、大きな追及はなかった。仮にこの時点で、ベッキーが「彼とは別れます。もう二度と会いません」という方針を決めていたら、「ただの友達関係です」という言葉の検証のしようがないので、ことは収束していただろう。
 ところが、LINE の話がバレた。これによって、「ただの友達関係です」と言った言葉が嘘だったと判明した。つまり、世間をだました腹黒い女だ、と判明した。さらに、世間を手玉にとってだまそうとしている、現在進行中の悪玉だ、と判明した。(反省は皆無。)
 このことで、世間は圧倒的に批判の側に立った。それまでベッキーの味方だった同業者も、「もうかばいきれない」と立場を変えた。
 特に、ベッキーがこれまで清純な正直イメージであったことから、そのイメージが全面的に崩壊した。もはや芸能界にいるべき場所がなくなってしまった。
( ※ 仮に芸能界で生き残るとしたら、矢口真里みたいな位置しかない、という声も。→ リンク
 ちょっと話が飛んでしまったので、話を戻す。
 ともあれ、ベッキーが問題だったのは、嘘をついて、だましたことだ。不倫そのものが悪だったというよりは、不倫をしたあとで、反省しないで、「自分は善人です」というフリをして、世間を手玉に取ろうとした。そのことが批判されたわけだ。

 不倫議員も同様である。
 この人は、不倫したことが問題なのではない。政治家の不倫なんて、掃いて捨てるほどある。そんなのをいちいち調べるような物好きな人はいないだろう。
 しかしこの不倫議員は、独自の点があった。それは「育休」を提言したことだ。これが別の提言であるならまだしも、「育休」を提言して、「遊んで高額の歳費をもらおう」とした。そして、それを実行していたらしいときに、育児をするどころか、不倫をしていた。「育児のために、遊んで金をもらいたい」と申請しながら、「不倫のために、遊んで金をもらいたい」というふうにした。ひどい欺瞞。詐欺同然。国民の金を詐欺で奪って、不倫している。……このことが批判されたわけだ。
( ※ たとえ不倫しても、ちゃんと仕事をしている国会議員であれば、批判されない。)

 以上、二人とも、不倫したこと自体が問題だったわけではない。不倫した上で、世間をだましたことが問題だったわけだ。
 ベッキーは、「不倫なんかしない、清純な女性です」というキャラで、10個の CM を受けて、5億円ぐらいの金をスポンサーに払ってもらった。それでいて、「実は清純な女というキャラは嘘八百で、本当は腹黒いビッチです」と判明した。スポンサーにとっては詐欺に遭ったも同然だ。視聴者もだまされたも同然だ。
 不倫議員は、「育児です」と言って金をもらうつもりでいて、「不倫です」というふうにして金をもらった。これでは国民が詐欺に遭ったも同然だ。彼の不倫のために税金を払っているのも同然だ。
( ※ まともに仕事をしているのならともかく。あるいは、歳費を返上しているのならともかく。)
 この二人は、本質において、そっくりだと言える。

 ──

 一方、似ていない点もある。嘘がバレたあとの方針が違う。
 ベッキーは、「彼とは別れない」という方針で、あくまで彼との結婚を狙っている。また、世間に対して「だましてごめんなさい」と詫びることもない。反省は皆無。これでは、復活の目はないだろう。
 不倫議員は、正直に不倫を認めて、テレビの前できちんと謝罪した。これは、見ている私も驚くほど、きちんとした謝罪だった。これほど誠実な謝罪を見ることは珍しいと言えるほどだ。さすがに一流のプレイボーイだな、と感心することしきりだ。ま、これで彼が議員として復活できるかどうかは疑問だが、可能性はゼロではなくなった、とは言える。若いので、10年ぐらい後ならば、復活できるかも。ま、それはそれとして、奥さんには受け入れてもらえたようだ。このくらい真面目に謝罪すれば、受け入れてもらえるのももっともだ、と思える。

 というわけで、事後の対応は、ベッキーと不倫議員とでは、月とスッポンほどの差がある。ベッキーは最悪、不倫議員は最善。これは、頭のレベルの差とも言える。ベッキーは知性のかけらもなく、不倫議員は十分な知性がある、と言える。ベッキーの選んだ道は、身の破滅という道であり、不倫議員の選んだ道は、起死回生の生存策である。まったく、正反対とも言えるほどの差だ。

 こうして、共通点と違いとをまとめた。
 できればベッキーも、きちんと謝罪して、彼と別れてから、芸能界に復帰できればいいのだが。……このまま消滅してしまうのかな。かわいそうに。



 [ 付記1 ]
 不倫なんてありふれたことだ……という見解に対して、「妊娠中の不倫はありふれたことではないぞ!」と言う声もあるかもしれない。
 しかし実は、「妊娠中の不倫はありふれたことだぞ!」という報告がある。
  → 妊娠中に浮気されたことは一生忘れない
 ここでは、「浮気された恨み、忘れまじ」という趣旨なのだが、よく読むと、「妊娠中に浮気された妻はすごく多い」、つまり、「妊娠中に浮気した夫はすごく多い」、という事実が判明する。
 ま、男なんて、そういうものだ、と諦めた方がいいかもね。

 なお、女性が傷つくのは、「夫が裏切った」と思うからだろうが、夫の方は、別に「裏切った」というつもりはないはずだ。「愛するのは妻だが、一時の気まぐれ」というつもりで、浮気しただけだろう。似た話はある。一時の相手と、妻とは違う。
  → AV女優さんに対する価値観が揺らいだ
  → 公衆便所と同じだよ

 だから、今回の件で、不倫議員に問題があるとしたら、妻を傷つけたことよりも、浮気相手にどう接してきたかだ。浮気相手は、「一晩の相手だ」と納得して過ごしたのか? もしかしたら、不倫議員は「自分は独身だよ。君とは恋愛関係にあるんだよ」と嘘をついて、相手を連れ込んだのではないか? そうだとしたら、罪深い。相手は不倫したという意識もないだろう。それでいて、女性タレントとしての地位を失ってしまった。
 浮気相手の女性タレントこそ、だまされた被害者かもしれない。追及するなら、そっちだろう。(浮気は犯罪ではないが、だまして嘘をついて体を奪ったのは、一種の詐欺行為だ。)

 [ 付記2 ]
 本文中では、「ベッキーは腹黒い悪女だ」と書いたが、これは私の認識ではなくて、世間の受けた印象を描写しただけだ。
 私自身はどう思っているかというと、「ベッキーは腹黒い」とは思っていない。彼女は単に男から離れられなくなっているだけだ。一見、「すごく愛している」というふうに見えるが、そうではなくて、「男への免疫がなかったので、ずぶずぶにのめりこんで、抜け出せなくなっている」というだけのことだろう。……処女が初めての男を知ると、よくあることだ。
 ベッキーは、腹黒いというより、愚かで可哀想な状況にある。
( ※ それに比べると、しょこたん は、ダメ男をうまく切ることができた。賢明でしたね。)



 [ 参考 ]
 育休は、たいていの会社では、無給である。
   → 育児休暇が無給なのは違法?適法?
 一方、国会議員の場合は、単に欠席届を出すだけであるので、歳費は全面支給される。これが国会議員の「育休」の実態だ。
 つまり、国会議員の「育休」は、国民一般の「育休」(無給休暇)とは違って、ただの「有給休暇」である。簡単に言えば、「サボって金をもらうこと」だ。税金泥棒だとも言える。
 したがって、この国会議員を「育休の先導者」みたいに見なすのは、とんでもない勘違いだ。むしろ、「税金泥棒」とか「詐欺師」とかの扱いが妥当だろう。……世間の人々は、そこを勘違いしている。
 
 なお、彼が本当に世間並みの「育休」(無給休暇)を取る権利を与えられたら、どうするか? たぶん「育休」をとることはあるまい。歳費がなくなったら大損するからだ。かわりに、自分は育休は取らないまま働いて、その分、ベビーシッター(または乳母)を雇うだろう。これなら、ごく安価で上手に産婦の手助けができるからだ。
 男が育休を取っても、できることは少ない。だったら、ベビーシッター(または乳母)に任せる方が、はるかに賢明なのである。コスト的にもね。
 ※ これは、比較優位 の発想を取れば、自明である。



 【 関連サイト 】

 → 辞職表明 不倫認め、会見で謝罪 (動画)

 → 宮崎謙介議員の不倫報道 週刊文春は続報を用意している?
 これを読むと、次の疑問に答えることができる。
 「不倫ぐらいで議員を辞職する必要はないだろう。甘利大臣は大臣を辞任しただけで、議員を辞職しないんだし」
 たしかに、不倫ぐらいで議員を辞職する必要はない。しかし今回は、議員本人が強く辞職を希望したということだ。その理由は、上記記事で推定できる。(つまり、もう一つの浮気が報道されると困る、ということ。こっちは致命的であるらしい。)
posted by 管理人 at 23:59 | Comment(1) | 一般(雑学)3 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>育休は、たいていの会社では、無給である。
これ知りませんでした。宮崎議員が「育休(有給休暇)」を無事取っていたら、一騒動あったかもしれません。
Posted by senjyu at 2016年02月13日 13:33
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