記事を紹介しよう。
太平洋を望む東北の海岸線で、防潮堤の建設が進んでいる。国土交通省によると、岩手、宮城、福島の3県で総延長約400キロ、総工費は1兆円ほど。巨大なコンクリートの壁に、住民からは戸惑いの声も上がる。
■「だれも住んでいないのに」 長部漁港
岩手県陸前高田市気仙町の長部(おさべ)漁港は、高さ約10メートル、全長約660メートルの壁に囲われつつある。元の防潮堤は4メートルだったが、約14億円の費用をかけて高さを2倍半にする。
防潮堤の陸側の平地は住宅の建築に制限がかかる災害危険区域に指定されたため、民家はない。水産加工会社などが立つだけだ。
海から数百メートルほどの場所に住み、震災で自宅を失った漁師の戸刺勝雄さん(75)は釈然としない。「だれも住んでいないのに、こんなのを新しく造る必要はない。震災で壊れた防潮堤を修理すれば、別なことにお金を使えるのに」
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(写真) 宮城県気仙沼市唐桑町の海岸に建設中の防潮堤は、傾斜型。震災前は高さ2.3メートル、幅25メートルだったが、土を盛り、現在は高さ約8メートル、幅60.7メートルとなった=福留庸友撮影
( → 朝日新聞 2015-09-21 )
だれも住んでいない地域を守るために、1兆円。愚の骨頂としか言いようがない。
なお、だれも住んでいない理由は、堤防のすぐ内側は居住禁止になっているからだ。人々は高台などに移住している。
どうせなら、こんな巨大防潮堤を作るかわりに、内陸堤防を作れば、はるかに低い額で済むのだが。しかも、内陸堤防ならば、決壊の恐れもない。
→ 防潮堤推進の愚 2
→ 堤防は内陸部に
一方、海岸の防潮堤は、どれほど強固でも、決壊の可能性がある。そのことは、田老地区の巨大防潮堤が完全に破壊されたことで証明されている。
→ 防潮堤推進の愚 2
以上は、何度も繰り返したことだが、新たな記事が出たので、再三再四、またも同趣旨のことを書いた。
【 関連項目 】
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