2014年10月15日

◆(サッカー)日本・ブラジル戦の講評

 0−4で日本は惨敗したが、希望のもてる戦いだったと思う。 ──

 0−4で日本は惨敗した。このことでネットには悲観的な見方があふれている。たとえば、これ。
  → むなしさ残る惨敗=日本、見せ場少なく
  → ブラジルに惨敗…セルジオ越後氏激昂「世界との差は開いた。積み重ねも反省もない」

 しかし私としては、希望がもてると思う。
 以下で理由を示す。


 (1) 未完成チームである

 このチームは、四年後のW杯のために指導したばかりの、未完成のチームである。年齢は 22歳ぐらいの選手がかなりいるし、代表歴は今回が初めてという人も多い。
 また、初招集されたばかりの人が多いせいで、チームとしての熟成度は皆無に近い。
 これを比較すると、1年前のチームには、遠藤も長谷部もいた。香川も本田も、馴れたポジションにいた。一方、今回は、香川はいないし、本田は後半しか出場しないし、長友は全然出場しない。(リーグ戦のための体力温存か?)
 このように、あまりにも未完成のチームである。W杯を戦ったブラジルの完成されたチームとは比較ならない。
 私としては、0−10 ぐらいになっても不思議ではないな、という気持ちでいた。(試合前)

 (2) 健闘

 意外にも大健闘していた。前半を見る限り、圧倒的な差はなくて、ほぼ互角だった。ちゃんとした試合になっていた。これは嬉しい誤算だった。アルゼンチンはブラジルに 0−2 で負けたばかりだというが、アルゼンチンに近い実力があるのかも……という気さえ起こさせた。
 少なくとも、予想された 0−10 とは全然違うので、大健闘だと言えよう。

 (3) W杯との比較

 W杯との比較で言えば、圧倒的に優れていた。W杯では、どのチームを相手にしても、日本は圧倒的に劣勢だった。コートジボワール戦、ギリシア戦、コロンビア戦、いずれもひどいものだった。ほとんど試合にならないと言うぐらい、圧倒的に打ちのめされていた。
  → W杯 コートジボワール戦(評価)
  → W杯 ギリシア戦(評価)
  → W杯 コロンビア戦(評価)
 仮に、W杯の成績が日本の実力だったとしたら、ブラジル相手にはベストメンバーでも 0−10 で、今回みたいにヒヨッコばかりであれば 0−20 ぐらいでもおかしくないことになる。
 ところが、そうはならなかった。W杯のときよりも、圧倒的に優れたパフォーマンスを見せていた。少なくとも前半を見る限りは、とても楽しめた。ブラジル相手に、きちんとした試合になっていたのだ。これはすごいことだ。
( ※ ちなみに日本の FIFAランキングは 44位である。相撲言えば、前頭になるどころか、十両最下位あたりのランキングかな。これで横綱と戦おうというのだから、恐れ入る。)

 (4) 失点の理由(前半)

 いい試合をしていたのに、失点した理由は何か?
 前半の2点については、明らかだ。あまりにもラインを上げすぎたせいで、ラインの裏を突かれて、簡単に失点してしまったのだ。「ラインを上げたら失点するよ」と私は前にも書いたが、その通りになった。
 この件は、下記に詳しいので、そちらを読んでほしい。
  → W杯 コロンビア戦(評価)
 あれほどにもラインを上げなければ、あの2失点はなかったはずだ。
 特に、2点目の方は、ラインの後ろにもう一人がいたせいで、オフサイドを形成することすらできなかった。馬鹿丸出しと言うべき。
 全般的には、ラインを上げすぎないようにしたい。そうすれば、無駄な失点を防げたはずだ。
 で、これは、監督のせい(作戦のせい)だから、選手のせいではない。特に日本がダメだったということはない。
 それより、この2失点の場面以外では、日本の守備陣はきちんと仕事をしていた。これは立派だ。日本の守備陣はボロボロにされるとばかり思っていたのだが、結構きちんと機能としていた。ここは称賛されるべきだと思う。

( ※ その一方、攻撃陣の方は、ほとんど機能していなかった。残念ですね。ちょっと見所があったのは、柿谷のヘディングだけだ。岡崎のサイドからのシュートは、もともと無理気味なので期待薄。あと、小林のシュートは、絶好のチャンスをもったいなかった。下手ですね。)

 (5) ペース配分

 日本の最大の敗因は、ペース配分だと思う。日本は最初から飛ばしていた。フォワードは相手 DF にプレスを掛けて走り回っているので、最初から汗びっしょり。
 一方、ブラジルの DF は、ろくに動かずにパス回し。これで自分は体力を温存したまま、日本の FW を疲弊させる。(頭いい。)
 「こんなことでは、後半に日本はくたばるな」と思ったら、案の定だ。後半にガス欠。これが日本の最大の敗因だろう。
 ブラジルみたいな強豪チームを相手に走り回らない方がいい。あくまでも引き分け狙いか最少失点差を狙うべきで、勝とうとはしない方がいい。「ブラジルを圧倒してやれ」なんて、無理に決まっている。きちんと体力を温存しておくべきだった。つまり、走りすぎない方が良かった。


 (6) 失点の理由(後半)

 後半の残り 15分ぐらいのところで、カカが出てきた。ここで日本は掻き回され、あっという間に2失点。どうにも追いつけず、あっというまに電光石火で2点も取られてしまった。
 対策は? ないです。W杯のときと同様で、実力差が圧倒的だった。その理由は、W杯のときと同様で、体力ひどく衰えていて、相手のスピード選手のスピードについて行けなくなったから。
 スーパーサブの正しい使い方、という感じ。いいようにやられてしまった。
 とにかく、ここでも、「ペース配分の失敗」が決定的だ。きちんと体力を温存しておけば、もうちょっと何とかなったかもしれない。

 まとめ

 今回の敗因は、チームの未熟さを別とすれば、監督の作戦ミスが大きかった。
  ・ ラインを上げすぎたこと
  ・ ペース配分を間違えたこと

 この両者を是正すれば、4失点は防げただろう。それでも、カカの力による1点は防げそうにないし、ネイマールもどこかで1点ぐらいは取りそうだから、 0−2 ぐらいになったかもしれない。
 また、チームの熟成度を上げれば、0−1 か、0−0 ぐらいまで引き上げることもできるかもしれない。
 その意味では、今回の試合は、将来に期待のもてる好ゲームだったと思える。W杯を見たときの感じだったら、「日本はブラジル相手に 0−10 かな、という感じだったが、それほどひどくならないで済んだわけだ。
 やはり、W杯のあのひどい成績は、本来の実力ではなかった、と判定していいだろう。(コンディションミス)



 [ 付記 ]
 武藤の実力がかなり高いことに感心した。
 また、誰かはわからなかったが、DF か MF でフェイントのうまい選手がいたので、ビックリした。ブラジル相手にフェイントで相手を翻弄するなんて、昔の日本では想像もできなかったことだ。
 また、ネイマールのフェイントにたぶらかされず、きっちりとネイマールを阻止した DF も立派だ。ネイマールのフェイントを見抜ける DF がいるということにも、驚いた。
 日本の DF は、ひどいと思ったが、結構立派な新戦力がいるようだ。この点でも、期待がもてる。

 この分では、4年後のW杯では、史上最高の成績を見込めるかも……と思ったが、世の中はそう甘くはないだろう。たぶん4年後には、死の組に入るだろう。「ブラジル・スペイン・ドイツ・日本」みたいな組み合わせになるんじゃないかな?  (^^);
posted by 管理人 at 00:40 | Comment(0) | 一般(雑学)2 | 更新情報をチェックする
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