まずは記事を引用しよう。(読売から)
朝日新聞社は19日、東京電力福島第一原発事故の「吉田調書」を巡り、所長命令に反して所員の9割が原発から撤退していたとする記事を取り消した問題を受け、東京本社の市川速水・報道局長と渡辺勉・編成局長、市川誠一・特別報道部長を解任するなどの追加人事を発表した。
同社は、この3人が「記事の出稿と編集の責任者」として誤報に関与したとしている。
( → 読売新聞 2014年09月19日 )
では、この処分は妥当か?
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私がこれまで述べてきたのは、「これは白を黒と間違えたような誤報ではなくて、ただの言葉のニュアンスの問題にすぎない」ということだ。「所長の命令に反して撤退した」という事実はあった。ただしそれが、次の二通りの可能性があった。
・ 情報が混乱したなかで結果的にたまたま命令と食い違った
・ 意図的に命令違反をなした(所長の意に逆らった)
実際には前者だったが、朝日は後者のように報道した。その意味では、誤報である。しかしこれは、言葉のニュアンスの問題であるにすぎない。
具体的に言えば、「撤退した」という行動そのものは事実としてあった。ただしそのとき、「所長命令にあえて違反しようとした」という心理があったかどうかという問題があるだけだ。その心理について、朝日は解釈を間違った。とはいえ、心理というのは客観的な事実ではないから、測定が難しい。そこを誤報したからといって、強く咎めるほどのことはないのだ。「解釈を間違えました」と言って、頭を下げるだけでいい。
だいたい、こんなことでいちいち批判を浴びるとしたら、人の心について正確に読み取れなかったからといって、いちいち批判しなくてはならない。
それはつまり、「新聞社は人の心を完全に見通せるエスパーだ」ということを要求することになる。つまり、「朝日が人の心を正しく見通せなかった」という理由で大々的に批判するような人々は、「超能力」というものを信じているトンデモ連中なのだ。
「人間はすべからく超能力を持つべきだ。なのに朝日の記者は超能力を持たなかった。ゆえにとっちめてやろう」
こんな主張をするのは、ただのトンデモにすぎない。
では、正しくは? 別に、朝日を擁護するつもりはないが、朝日が「間違えました」と頭を下げたら、それで一件落着すればいい。人の心を正しく読み取れなかったからといって、いちいち大騒ぎする必要はないのだ。人間はエスパーではないのだから。
ま、だからといって、(勇み足ふうに)「誤報していい」ということにはならない。だが、この程度のことで大騒ぎしてバッシングするほどのことはあるまい。こんなことでバッシングするのなら、「空気が読めない」という理由で、大半の人が日本中からバッシングされる必要が出てくる。馬鹿馬鹿しいにもほどがある。狂気の沙汰だ。
つまり、間違っているのは、朝日ではなくて、朝日をバッシングする人々の方なのだ。どうせバッシングするならば、バッシングする人の方をバッシングした方がいい。こいつらこそ、狂人だからだ。
( ※ たとえば、例の東大教授もそうだ。こういうふうに暴走する人こそ、バッシングされるにふさわしい。)
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話を朝日に戻す。
朝日はたしかに誤報したが、それを言うなら、もっとひどい誤報がいっぱいある。どうせバッシングするなら、今回のように小さな誤報ではなくて、もっと大きな誤報でバッシングする方がいい。(それならまだしもバッシングする意義がある。)
例示しよう。
(1) エコキャップの推進
「エコキャップでワクチンを」という詐欺運動を「正しいこと」というふうに報道した。たとえば、下記。
→ エコキャップ推進協会による記事紹介( PDF )
これは、黒を白と示すようなもので、明白な誤報である。だったらこちらをこそ反省するべきだろう。いまだに取り消しもしていない。
(2) 太陽光発電の推進
太陽光発電を推進する記事を、以前、何度も何度も掲載した。その際、「政府が推進すれば、大量生産によって、コストは大幅に下がる」と記事に書いた。
しかしこれはまったくの間違い(誤報)だった。記事が出たあと、世界的には(日本とは関係なく)圧倒的な大量生産が進んだが、それにもかかわらず、日本国内ではコストダウンがまったく進んでいない。その証拠に、政府の買い取り価格は、かなり高い。
| 太陽光 | 10kW以上 | 10kW未満 | 10kW未満 (ダブル発電) |
| 調達価格 | 32円+税 | 37円 | 30円 |
| 調達期間 | 20年間 | 10年間 | 10年間 |
※ 「ダブル発電」は「太陽光発電 + 都市ガス発電」
という併用のこと。ここでは特に考慮しなくていい。
1年目に比べればかなり下がったとは言え、今でもべらぼうに高い。水力の「14円」という買い取り価格に比べて、倍以上だ。とんでもない高価格だ。これが 20年も続くのだから、うんざりする。
というわけで、「太陽光発電を推進すれば、太陽光発電の価格が、大量生産のおかげで劇的に下がる」という朝日の報道は、真っ赤な嘘だと判明したわけだ。
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以上の (1)(2) は、「黒を白と言いくるめる」ような誤報である。しかも、その被害は、圧倒的に大きい。(エコキャップのせいで、生徒の時間が多大に奪われ、学習能力の低下をもたらしている。太陽光発電は、莫大な金額を国民から奪っている。)
どうせなら、こちらの誤報を、朝日は反省するべきだった。
また、保守派は、こちらの誤報でこそ、朝日を咎めるべきだった。
なのに、朝日も保守派も、どうでもいいような「言葉のニュアンスの問題」で大騒ぎしている。それでいて、肝心の (1)(2) という大問題については、ほったらかし。
馬鹿馬鹿しいにもほどがある。とんだ茶番だ。朝日も保守派も、「真実の報道」という点については、何も理解していないのだ。彼らは単にどうでもいい話題で、「朝日たたき」と「反省のフリ」をしているだけだ。保守派は「朝日をいじめたい」と思っていじめているだけだし、朝日は「いじめられたくない」と思って社員を犠牲にしているだけだ。そこでは正義というものは何ら存在しないのである。
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かくて、日本はどんどん、ロシア化していく。つまり、こうだ。
「政権の独裁体制が信仰する。政権に不都合な勢力(リベラル勢力)は、言いがかりを付けられて、どんどん解体されていく。結果的には、政権を支持する意見ばかりが存在するようになる」
これは、ロシア化というより、プーチン化だ。ロシアの長い歴史の上でも、プーチン時代に老いてのみ、生じたことだ。それ? 時代には、もともと自由というものがなかった。しかしゴルバチョフからエリツィンにかけての時代には、民主主義が進展した。ところがその後、プーチンが民主主義を崩壊させていったのである。これがプーチン化だ。
それが今、日本で進行していることだ。日本社会のプーチン化。
こうして日本では、政権への批判勢力が、一網打尽にされていく。まずは一番強い朝日が取り崩された。その次には、2番目、3番目が、取り崩されるだろう。そして最終的には、誰もが言論の自由を失って、体制賛美の意見だけが許容されるようになるのだ。
そして、そのための名分は、「国益」である。「国益」という呪文さえ唱えれば、人々は思考停止に陥る。そうして盲目になった人々の前で、たてつく勢力への弾圧は正当化される。
これが今、日本で起こっていることだ。
[ 付記 ]
本質的に言えば、保守派は「朝日たたきをしたいから、朝日をたたいている」だけだ。一昨日に述べたとおり。
→ 朝日たたきの本質
とすれば、これは、善悪の問題ではなくて、ただの好き嫌いの問題であるにすぎない。つまり、「嫌いな相手を、いじめたいから いじめてる」というのと同じだ。ジャイアンと同じ。
要するに、保守派はただの低知能なガキと同じである。それで、自分が政治的に嫌いなものを、しきりに攻撃する。
こういう傾向は、池田信夫によく見られる。つまり、「馬鹿なやつほど、よくいじめる」という傾向が成立する。
で、このあと日本はどうなるか……? それは(↓)
[ 余談 ]
中国では、言論の自由がない。これについて、(中国の国防省が「日本には人権、自由、民主を語る資格がない」と見当違いの日本批判をしたあとで)次のようなブラック・ユーモアが中国で語られているという。
「日本に自由を語る資格があるかどうかは僕にはよく分からないが、資格のまったくない国は確かに一つある。それがどこの国か。僕たちにはそれを言える自由がないのである」
( → zakzak 2014.09.19 )
日本もこうなりつつある。日本の中国化。
そして、それを推進しているのが、保守派だ。保守派の連中は、ほとんど売国奴も同然だろう。「日本の国益を」と語ることによって、国益ばかりを重視する中国みたいな三流国へと、日本を変貌させようとしているのだから。

以下、引用。
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「もう朝日新聞や毎日新聞は読む必要はありませんよ。新聞は、読売の一紙だけ読んでいれば十分」。内閣官房高官が真顔でこう話す。
冒頭のコメントは、安倍晋三政権が新聞メディアの中で読売を特別扱いしていることの証左とも受け取れる。「特別扱い」とは、読売に優先的に情報を提供している、ということにほかならない。それを裏付けるかのように、米国務省関係者は次のように語る。
「ここ最近の読売は、いうなれば『日本版人民日報』と化している。政府の公式見解を知りたければ読売を読めばいい、というのが各国情報関係者の一致した見方となっている」
そして安倍政権の中枢は、そうした“見方”を強く意識するかたちで情報のコントロールに動いているようだ。前出の内閣官房高官が明かす。
「情報のコントロールがこちらの思惑通りに進めば、メディア統制も可能になってくる。そしてメディア統制に成功すれば、世論形成もリードすることができるようになる」
(文=須田慎一郎/ジャーナリスト)
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→ http://biz-journal.jp/2014/09/post_6095.html?utm_source=rss20&utm_medium=rss
どこまで本当かは不明だが、まったくの嘘だとも思えない。(嘘を書けば自分の評判が台無しになるし。)
話の内容自体なら、私の推定とほぼ同様だが、あえて「証言」という形で事実として書いたからには、何らかの根拠があるのだろう。
朝日新聞は責任者が処分を受けるほどの
誤りでないと思います。
処分を受けるとしたら、この記事を引用した新聞によって社会的に影響がでた事でしょうか。
しかし、誤り=処分では、今後同様の事態になったときはもう誤りを認めないと思います。
そうならないようよく考えた方がいい。
人はミスをするものですし、
なくすことはできません。
なぜ朝日新聞だけを情報コントロールで
潰さなきゃならないか 全然論理が通りません。
朝日新聞を潰しても河野談話は残ります。
諸外国は河野談話を否定しない日本政府は
いわゆる従軍慰安婦を認めたと言い募ります。
現にいまそうなっています。
河野談話を否定するために朝日新聞を潰す必要が
あるとは思えません。他に理由が有るとしても
たとえば消費税を25%まで引き上げるためとか
で、あったとしても、朝日新聞を潰したくらいで
目的を達成できますか?
読売が戦前に朝日新聞が戦争を煽ったように
消費税増税を煽るんですか?
これは妄想に思えますが。
> 潰さなきゃならないか 全然論理が通りません。
狂人というのは理屈の通ったことをやるわけがないですね。思いつきと、好き嫌いで、間違った道を進むのが、狂人というものでしょう。理性が働いているはずがない。
まともな人間なら、こんな馬鹿げたことをするはずがないし。狂人の行動は、まともな人間には理解できません。
私の主張は「社会的狂気」であり、狂気には(合理的な)理由も目的もありません。洗脳と妄想だけがあります。
今回の騒動の特色は、政府が意図的に情報をコントロールしたというよりは、民衆の側が自分で勝手に妄想に陥ったということでしょう。
政府の情報コントロールは、なかったわけではないが、火に油を注ぐ程度のものだった。それとは別に、もともと大きな火があった。火そのものを政権が作り出している中国・韓国とは違うようだ。
かの銅像の立つ国々は例外なく現在の韓国政府の性奴隷たる韓国人売春婦が大勢生活している場所なんですがね。韓国というのは世界で一番売春婦を輸出している国よ。