抗ガン剤による無駄な治療が多くなされる。ろくに延命効果もないことのために、莫大な費用を投じ、かつ、病院のベッドを大量に占有する。そのせいで、肝心の「治るべき患者」は入院できなくなるし、救急医療の必要な事故の患者は放置されて死ぬし、妊婦は入院できずに助産院で危険な出産をしたりする。まったく、ひどいありさまだ。
なぜこういうことが起こるか? その理由は、「癌は治る」という楽観的な認識が広まっていることだろう。
・ 癌は治る
・ 抗ガン剤や放射線治療で治る
こういう楽観的な認識が広まっている。そして、「癌は治った」という実例がいくらか語られる。
しかし現実には、癌は治らないことが多い。場合によっては治る事例もあるが、たいていの癌は治らない。
( ※ 子宮頸がんならばたいていが治るし、悪性リンパ腫や白血病のように、近年では抗ガン剤がよく効くようになった癌もかなりある。とはいえ、大半の癌は、そうではない。末期癌になるようなタイプの癌は治らないのが普通だ。)
そして、「治るはずの癌が治らない」と知ったとき、絶望した人々は、非公式なインチキ医療にすがるようになる。紅茶キノコやら、アガリクスやら、超ミネラル水やら、ホメオパシーやら。
だから、こういうインチキ医療がはびこる原因の一つは、現代の医療の認識が間違っていることによる。「癌は治るんですよ」なんて人々が信じ込むようにさせている医学界が悪い、とも言える。
むしろはっきりと事実を告げるべきだ。事実とは、こうだ。
「もう何十年も癌を克服するために多種多様な抗ガン剤が開発されたが、それでも延命効果は1〜2カ月ぐらいであるのが普通だ。画期的な抗ガン剤というものが出て、それはまだ日本では未承認であるだけだ、と思われることもあるが、どれほど画期的な抗ガン剤であれ、(既存のものに比べて)延命効果は1〜2カ月ぐらいであるのが普通だ。癌そのものを完全に治療することは、できていない。(たいていの癌は)」
つまり、子宮頸がんや他のいくつかの癌のような例外を除いて、たいていの癌は克服不可能なのである。
とすれば、「いつか治ると信じて、苦しい治療を受けて、大金を費やす」というふうにするよりは、「残された期間をより良く生きる」という方針に転じた方がいい。
だから私としては、こう言いたい。
「癌は治るという妄想を捨てよ」
治る癌もあるが、たいていの癌は治らない。単に延命効果が少しあるだけだ。その事実を直視するべきだ。
現実から目を逸らすべきではない。無意味にあがくべきでもない。そんなことをすればするほど、残された時間を有意義に過ごすことができなくなる。本来ならば10カ月を充実して生きることができたはずなのに、その期間を 12カ月に延ばすかわりに、その期間のすべてを治療・入院のために費やすことになり、まともに生きる時間がゼロになってしまった、というふうになりかねない。
人は癌になったとき、死を直視する勇気を持つべきだ。そして、そうして初めて、残された期間をより良く生きることができるようになるのだ。
[ 付記 ]
なお、次のことを言っているわけではない。
「癌になったら、必ず死ぬと思って、絶望せよ」
そんなことは言っていません。誤解しないでほしい。
実際には、
そういう場合には、希望を持って治療に励めばいい。ただ、その場合には、いちいち悩んだりしないで、治療に専念すればいいだけだから、本項の話題とはあまり関係ない。
世の中には運悪く、「たいていの患者が死ぬ」という癌に冒された人々も多い。そういう人たちにとって、残された人生をどう生きるか、ということを話題としている。医学よりは、宗教の範囲に近いかもしれない。
ついでに言えば、医者も自分たちの限界をわきまえるべきだ。死を避けられない患者に対して、「最大の努力をするべきだ」と言うべきではない。どんなに努力しても死を避けられない場合もある。そういう患者には、無駄な努力を勧めるよりは、残された余生を心穏やかに過ごせるように勧める方がいい。死にむかって進むことは、医学の領分ではなく、宗教の領分に近いのだ。癌の前では、医者は謙虚であるべきだ。「医学は万能だ」と威張るよりは、「医学のできることはあまりにも小さい」と思って、患者の前で頭を垂れるべきだ。医者がそういう態度を取ってくれたとき、患者は心を穏やかにして、死に向かうことができるだろう。
【 関連サイト 】
Amazon の漫画のベストセラーの上位は、「ブラックジャックによろしく」で独占されている。というのも、無料だからだ。( Kindle 版のみ。)
《 Amazon マンガ・ラノベ ベストセラー 》
ま、それはともかく、この漫画のシリーズ後半では、「癌患者が未承認薬で癌を克服しようとしたが、最後には死んでしまった」という話が出てくる。ただ、「残された期間をより良く生きること」というのも話題になっている。無料なので、読んでみるといいだろう。
──
Kindle を持っていなければ、iPad 版の Kindle アプリを使ってもいい。
Windows や Mac などのデスクトップで読むには、次のページから。
→ 佐藤秀峰 | 漫画 on Web
※ 癌患者の話は、5巻あたりから。
[ 余談 ]
次の話題がある。
医療マンガ「ブラックジャックによろしく」で膵がんにかかった登場人物がジェムザールを投与されて嘔吐・脱毛するシーンが描かれたのに対して、ジェムザールの発売元である製薬会社が出版社に抗議し、正式に謝罪文が掲載されたのは有名なエピソードです。
ジェムザールは、出ない人には本当に副作用は出ませんよ。もちろん個人差はありますが。
( → 医療掲示板 )
【 関連情報 】
さまざまな癌ごとに生存率の大小を示した一覧表。
→ http://gendai.ismedia.jp/articles/-/18907
最も治りにくい順に、
膵臓癌、胆嚢癌、肺癌、……
という順序。
白血病は近年、抗ガン剤が効くようになったが、それでも上位から6番目の悪さだ。
残念なことではあるが、現実はかなり厳しい。

ちょっと調べたところ、『2020年までに光でがん治療に革命を起こし世界のがん患者100万人を救いたい』とのことです。
http://yumenotobira.sblo.jp/article/29533844.html
また、この方法だと、目に見えるような表層の癌だけに限られそうです。難治とされる膵臓癌のように、臓器の内部の癌は、もともと見えないので、ちょっと無理っぽい。
iPS で臓器交換の方が速いかも。あるいは、免疫拒否をなくす薬が進歩しているので、他人の臓器移植で済むかも。
でもまあ、いくら医学が進歩しても、永遠に生きれるようになるわけじゃない。
ホウ素化合物はガン細胞に集まる性質を持つので、そこに中性子線を当ててガン細胞だけをピンポイントで死滅させる事が可能だそうです。寛解とまではなかなかいかないようですが。
原子炉を使う方法と陽子を加速させて中性子を発生させる方法があるみたいですが、後者が有望みたいですね。
がんペプチドワクチンや、サイバーナイフとかも有望みたいです。いつか、安い費用で治療できる日が来ると良いのですが。
ただ、そうすると人口が増えすぎてしまう懸念はありますが。
そしたら、経済学の出番ですね(^^)
がん細胞に注射すると、ヘルペスウイルスががん細胞に感染して、死滅させるという仕組みです。
小細胞癌の悪質さをキチンと調べてから書いて欲しい。
こんなこと書いていたら笑われちゃいますよ。
揶揄される内容ではない。
抗がん剤が有効?
ばかばかしい。
http://ameblo.jp/uuurrrrrrrrr/
文句があればここに来い!!
> 肺の小細胞癌だと抗癌剤がよく効き
→ http://openblog.meblog.biz/article/15458866.html
一般的な見解は、Google を見ればわかる。私はこれで確認しました。
→ http://j.mp/18vQdWL
あとね。上記ブログは NK療法 を勧めていますが、NK療法 というのは、1クール:130万円で、それを何クールもやるんです。何百万円もかかります。
しかも効果は曖昧で、保険が利きません。学術的にも有効だとは認められていません。(まったく無効だと認められたわけでもありません。あやふや。)
要するに、「癌で死にそうだ」という人を対象に、「これで命が助かります」と妙薬の瓶を示して、ものすごい高額で全財産を巻き上げようとする商法です。
どうせやるなら、NK療法 よりは、「特殊聖水療法」とか何とか、自己流の方法を作った方が儲かりますよ。それなら自分一人の方法ですから、藁にもすがる患者から金をたっぷり巻き上げることができます。
ご指摘のブログのような内容で、嘘記事をいっぱい書けば、引っかかる人が出てくるはずです。
これぞ悪魔の商法。NK療法 をやっている人ばかりに任せないで、自己流の「悪魔の商法」を取る方が、ずっと儲かりますよ。
では、日比谷内幸町クリニック、クリニックC4
四谷メディカルキューブなどに問い合わせしてみろ!!
ちょっと聞きたいのですが、私はNK療法で完治した訳だが、何のためにブログをやっていると思う?
1人でも多くの癌患者さんに希望を持ってもらい
癌=治る病気だと教えたいからだよ。
私が実録記事を書いたところで一銭も儲かりませんよ。
しかし、、、嘘記事ねぇ。。。。
てめえの物差しで決め付けるんじゃねーよ。
こんな奴が世の中にいて、いけしゃあしゃあと
したり顔で記事を書いているのは許さない!!
俺の記事のどこが嘘なんだよ!!
まったく失礼な奴である。
親戚や親を癌で亡くしている者のひとりです。
あなたの紹介する療法はまったく効果がありませんでした。
「気持ちよくなったよ、ありがとう」
大金を使ったと聞いてお世辞を言う人の言葉に涙がでました。
効果が本当に有るなら堂々と医学論文で発表して世に問いなさい。
世間の片隅でひっそりと人を騙すような行為をこそ
恥じるべきではありませんか?
真剣に日比谷内幸町クリニック、クリニックC4
四谷メディカルキューブを紹介し
まともに癌に対する新療法を推進しているとは
とうてい思えませんでした。
あれでは逆効果どころか、不信感を植え付ける
ためにやっているとしか受け取れません。
名前を挙げられたクリニックもさぞ迷惑している
に違いありませんね。
新潟市に同様のクリニックがありますが、
周辺住民は誰も訪れません。以前、裁判沙汰となり
人殺し医者と言う評判が付いています。
平気でいまだに開業しているのには呆れます。