前項(2012年12月09日)では、「原因は接着剤の劣化か?」という見解を否定して、「原因はコンクリの劣化だろう」と推定した。
これ似た趣旨で、「原因はコンクリの劣化だ」という説が 10日に報道されたので、紹介する。
「西日本ではコンクリートに混ぜる骨材の小石や砂利が手に入らず、ほとんど塩抜き処理をしていない海砂が大量に使われました。その結果、コンクリート内部の鉄筋がさびて膨らみ、常識外の早さで構造物の損傷が起きたのです」上記は核心部の一部抜粋だ。他にも重要な情報が多いので、リンク先を是非読んでほしい。
この年代の建設業界で起きた問題は、コンクリート量の2倍以上を必要とする骨材の不足だけではなかった。コンクリートの需要急増に合わせて大手メーカー各社が新しい大量生産方式を導入したため、短期間で骨材がボロボロに分解して構造物を劣化させる「アルカリ骨材反応」が起きやすいコンクリートが全国の建築現場へ供給されたのだ。
笹子トンネルでも、その欠陥コンクリートが使われた可能性は高い。
( → 週刊プレイボーイ News )
ともあれ、こういう形で、「コンクリの劣化」という前項の推定は、補強されたことになる。(それだけ前項の確実性が増したということ。)
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なお、上記の話は、下記の著者の主張だ。
→ コンクリートが危ない (岩波新書)
絶版本なので、入手は容易だとは言えない。(中古本が上記に残っていれば買えるが。)
この人の説は、1999年にも大きく話題になったので、覚えている人も多いだろう。新聞でもかなり報道されたものだ。ネットでもいくらか記事が残っている。(期間指定検索で見つかる。)
→ 小林一輔 - Google 検索
→ コンクリートが危ない - Google 検索
上記では検索の例(過去記事)を示した。
一方、今現在でも、有益な情報は見つかる。お薦めのページを紹介しよう。
→ 新幹線が危ない。
→ マンションが危ない。
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本項は、他の人の説や、他のサイトの紹介だけだ。私としては、言うべきことは前項で述べているので、ここでは特に付け加えることはない。

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国土交通省によれば、国内の主要な橋15万5000本のうち少なくとも8%は完成から既に50年以上が経過している。2030年までには半数がそうなる。
同省の試算では、現在のインフラをただ維持するためだけに次の50年間で190兆円が必要だという。しかし債務が国内総生産(GDP)の2倍を超え、縮小する労働力ではその返済が容易ではない中、新たな財源を見いだすのは困難だ。
■先進国で老朽化進む公共設備
財源不足から事故が生じた例は世界各地にある。(以下略)
→ http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2915929/9976459?ctm_campaign=txt_topics
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同様の話題。
→ http://diamond.jp/articles/-/29162
「山陽新幹線」で起きた事例は「塩害」もしくは「中性化」と呼ばれるもので、これも中の鉄筋が錆びることによるものです。逆に言いますと、中に鉄筋の入っていないトンネル覆工のようなコンクリート構造では、いくら「中性化」しても「塩分」が混じっていても、ほとんど問題はありません。だから「鉄筋」の入っている、橋梁や建築物のほうが、「コンクリート劣化」は進みやすいのです。
コンクリート劣化であれば、アンカーボルトに長い期間「振動」がかかる「疲労劣化」ではないでしょうか。私はむしろ「接着剤」の「接着力が無くなる」経年劣化(接着力とは何か?と問われるといかんせん説明しがたいのですが)固化した接着剤とコンクリートの摩擦抵抗が無くなり、スポンと抜けたのでは?(アンカーボルトの写真を見ていないので何とも言えませんが)ということです。一定の区間が落っこちたのは、その区間に使った後打ちアンカーのロットがたまたま「不良品」だったということで説明がつくでしょう。接着剤が健全で接着力があった場合、アンカーボルトにコンクリートが傘のような形でくっついて落ちてきている(コンクリートを引っ張るとそのように壊れる)と思います。
なお、拙ブログで小林先生を勝手に追悼しています…
http://tatakauarumi.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-9784.html
http://wpb.shueisha.co.jp/2012/12/10/15894/
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笹子トンネルでも夏頃から異常出水が目立っていたというが、この水も天井コンクリートの劣化を早めたのではないか。なぜなら笹子トンネル付近には世界でも例のない強アルカリ性の鉱泉がいくつもあり、北側には火山成分の白い結晶が地表に浮き出す現象から名づけられた甲州市「塩山(えんざん)」地域がある。この地域の特殊な地下水も、短期間で骨材がボロボロに分解して構造物を劣化させる「アルカリ骨材反応」によるコンクリートの劣化を早めたのかもしれない。
防災建築工学の専門家・三舩康道氏(工学博士、一級建築士)は、こう推測する。
「笹子トンネル工事では、扇山断層が激しく動いた際に地中岩盤が粉々に砕けたと思われる大規模な破砕帯にぶつかり、そこを流れる高圧地下水の大噴出に苦労させられたそうです。今回、崩落前に笹子トンネル内部で観察されたという大量出水も、断層のズレでトンネルに接した破砕帯の水圧が急激に高まったことが原因とも考えられます。従って、今回の事件をコンクリートの劣化や手抜き工事のツケ回しだけで一件落着させるのは大きな間違いです。地震・火山大国の日本では、老朽化しつつある他地域のトンネル内部でも同じような破壊が起きかねないことを頭に入れて、徹底的な調査を進めるべきでしょう」
→ http://wpb.shueisha.co.jp/2012/12/18/16054/