経産省の改革派である古賀茂明は、電力自由化の側に立つが、そのせいで、経産省から疎んじられて、松永事務次官から「退職勧奨」を受けた。
これはひところ話題になっていたが、このたび、本人はこの「退職勧奨」を拒否することにしたそうだ。
→ 経産省・古賀氏 退職拒否
その一方で、政府は東電処理の方針を変更したらしい。つまり、「東電存続」に走る経産省を尻目に、自民党と民主党は(政府の従来計画を反故にして)、東電の破綻処理をする方向になったようだ。河野太郎がブログで語っている。
今回のスキームそのものをなるべく早く見直すということが盛り込まれる。我々が当初主張していた即時法的破綻処理ではなく、二段階方式ではあるが、東電を破綻処理して出直しをさせる、つまり、長期間債務の返済だけをやるゾンビ企業にはしないということが確認された。──
東電以外の電力会社と今回の賠償を分断することも確認された。
こうして、二つの方針が対立する。
・ 経産省 (東電存続)
・ 自民・民主 (東電破綻)
松永事務次官は、負け馬に乗り、古賀茂明は、勝ち馬に乗ったことになる。
ひょっとして、次のようになるかも。
・ 古賀 …… 次官になる
・ 松永 …… 古賀次官から、退職勧奨を受ける
因果は回る。 (^^);
[ 余談 ]
陰の声 「おまえ、そのギャグを言いたいだけだろ!」
あれ、どうしてバレた? (^^);
【 追記 】
別のニュースもある。
《 自民個人献金、72%が電力業界 》これほどにも自民と電力会社は癒着している。
自民党の政治資金団体「国民政治協会」本部の2009年分政治資金収支報告書で、個人献金額の72.5%が東京電力など電力9社の当時の役員・OBらによることが22日、共同通信の調べで分かった。
( → 共同 )
上述の方針(破綻処理)がどこまで実現可能かは、心許ない。
また、自民党は原発に回帰するかもしれないし、浜岡を動かすかもしれない。
【 関連項目 】
→ 東京電力をどう処理するか
→ 東電処理の政府案

原発の廃炉処理にかかる資金についてが、案の中で考慮されているのか気になりました。
『一方、原発部門は、問題だ。リスクがあまりにも高く、社債を発行できなくなるかもしれない。それはそれで、仕方ない。その場合には、原発部門は安楽死に向かうことになる。』
こうなった場合、原発の廃炉に関わる資金はどこから出すんでしょうか。
持ち株会社が補償よりも優先して廃炉に資金を投入する方向に向かうのでしょうか。
安全を担保するという名目のため、結局は国が補償せざるを得ない状況になると想像されるのですが、どう考えれば良いのでしょうか。
原発は、今後は建設せず、過去の分の廃炉費用だけがかかりますが、その分はもともと算入済みです。今さら騒いでも意味がない。
莫大な金がかかるといわれますが、火力の燃料費に比べればずっと安上がりです。原発から火力に変えると、そのためのコスト上昇が東電では毎年1兆円になります。それよりも安い金額になることは確実です。
廃炉コストが莫大だというのは、反原発派の主張ですが、その分はもともと参入済みだと理解してください。「1千億円? わあ、大変だあ」と騒いでいますが、エネルギー経費は兆円規模なので、千億円ぐらいの処理費はもともと計算済みなんです。
ま、電気料金が少しは上がるかもしれませんが、太陽光エネルギーの補助金に比べれば、はるかに少額です。
どうせ騒ぐなら、再生エネルギー法案に騒いだ方がいい。この金額はゼロにすることができる。一方、廃炉費用はゼロにはできない。必ず払うべき経費。しかも、比較的少額。
ちなみに浜岡では防潮堤だけで千億円を使う予定です。使わない原発のために、千億円もかける馬鹿馬鹿しさ。
──
海江田万里経済産業相は4日、緊急の記者会見を開き、同省の松永和夫事務次官(59)、寺坂信昭同省原子力安全・保安院長(58)、細野哲弘同省資源エネルギー庁長官(58)の3首脳を更迭するなど大規模な人事刷新に踏み切る考えを明らかにした。3首脳の後任は、同省内で原子力行政や電力事業の改革に積極的な人物を起用する方向だ。
http://www.asahi.com/politics/update/0804/TKY201108040228.html
──
ジョーク通りに、松永和夫事務次官は退職勧奨を受けるか?
もちろん、その前に、自発的に辞任するだろう。
天下り先は、すでに用意されているはずだ。ただし、その天下り先を変更して、すごい閑職に追いやると、いい気味。
菅直人は古賀茂明を事務次官にしようとして、水面下で接触したそうだ。それが菅直人の意向。
しかしながら海江田は「自分に人事権がある」と言い張って、菅直人の言うことに従わない。
経産省の松永事務次官は、3人の退陣を認めるかわりに、後任には順送り人事で守旧派の人を就かせることを要求し、海江田はそれを呑んだ、ということらしい。
省内の改革派は数が少なく、圧倒的多数は守旧派だから、海江田としては抵抗できなかったらしい。
菅直人は「欲を言えば限りない」と言って、仕方なく容認したらしい。自分の求心力が弱まっているので、海江田も切って古賀を事務次官に就かせるほどの力はなかったようだ。
──
以上からわかることは:
「菅直人は無能だ、菅直人は辞めよ」
と叫ぶ人々がいるから、改革は進まないのだ、ということ。
池田信夫みたいに、一方では「古賀さんによる改革を進めよ」と語り、他方では「菅直人はさっさと辞めよ」と語るなんて、自己矛盾も甚だしい。菅直人が辞めたら、次の首相が改革を進めるはずがないのだが。特に、自民党は。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51731941.html
池田信夫は、自分では電力行政の改革を主張しながら、官僚については改革反対派を支持する。……それというのも、菅直人が嫌いだから。敵の敵は味方、という理屈で、改革反対派を支持する。
自己矛盾。人間は理屈よりも感情で動くという見本か。
次の記事もある。矛盾した感じだが。
http://agora-web.jp/archives/1366732.html
本当の理由は、東電が経産省を粛正したせいだ(自民党を買収して)、という事実に目をふさいでいる。池田信夫はどうしてこんなに東電に甘いのか? 東電は、自分が批判されないように、池田信夫まで買収したのだろうか?
私が買収されていないのは、一目瞭然だが。 (^^)v