iPhone や Android 端末における カナ50音入力について考える。 ──
普通のケータイでは親指一本指入力が使われているが、これはとても効率が悪い。(ご存じの通り。)
パソコンで文字入力をしている人にとっては、耐えがたいだろう。そこで、大型液晶画面のある、タブレット形の携帯端末では、カナ50音入力をしたくなる。そこで、現状を見てみよう。
(1) iフォン
iフォンでは、液晶画面が小さいこともあって、カナ50音入力のためのスペースがない。そこで、「フリック入力」というものが使われている。
画面は、次のような画面だ。
→ フリック入力(画像)
「へ」を入力するときは、「は」をクリックしてから、右の「へ」をクリックする。2段階入力だ。
慣れれば、非常に高速に入力できる。
→ 動画
とても高速だ。しかし、神業みたいに指を高速で動かしている。ここまで習熟するのは、とても困難だ。「慣れれば」高速入力が可能だが、現実には「慣れない」ので、入力が難しいという人が多い。
実は、カナ入力のメリットは、「入力の速さ」ではなく、「入力の訓練がいらない」ということだ。その最大のメリットを帳消しにしてしまっているのが、フリック入力だ。
・ カナ入力である
・ 高速入力である
という2点をめざして、フリック入力を開発したのだろう。しかしそこでは「なぜカナ入力か」という本質を見失ってしまっている。「習熟しないでも楽に入力できる」というカナ入力の本質を捨てて、「習熟しないと大変面倒だ」という独自方式にしてしまっている。
ま、一部の若いマニアには受けるだろうが、たいていの人(特に中高年)には使いにくいだろう。
とはいえ、iフォンにはもともと「画面が小さい」という制約があるから、これはこれで仕方がないとも言える。他にうまい代案があるわけでもない。*
(2) Android
最近では 7インチという大きな液晶画面をもつ Android タブレットが発売されている。これならば、カナ50音入力も可能だろう。
ただし残念ながら、そういうソフトはまだ未発売だ。ハードにソフトが追いついていない。
不完全でもいいのであれば、次のソフトがある。
→ かえでIME for Android (画面)
しかしこれは動作が遅く、使い方も独自すぎて、使い勝手が悪いという評価だ。
→ ユーザー評価
私の評価を加えるなら、並べ方が狂っている。画面を見ればわかるように、左から、
あかさたなはまやらわ
という順になっているが、これでは、使用頻度の高い「あかさたな」行が左側に来る。すると、右利きの人は、左半分ばかりを打つので、打ちにくいし、右画面が指で隠れてしまう。つまりこれは、左利きの人専用の配列だ。
右利きの人のためには、逆順にする必要がある。
わらやまはなたさかあ
これだと、打ちやすいし、見やすい。直感的にも、見てすぐにわかる。子供だって、この順で 50音を覚える。
→ 50音の配列表
これが最も直感的な並べ方だ。これならば、いちいち覚えないで済む。
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カナ50音入力のメリットは何か、ここで本質を示そう。
それは、「入力が速くなる」ことではなくて、「入力に思考を取られないこと」である。たとえば、「日本経済の問題は」と入力したいとする。ここでは、その音声だけを入力したい。「にほんけいざいのもんだいは」というふうに。
しかるに、フリック入力みたいに「指をこっちに動かして」なんて考えていると、いくら入力が速くても、思考を奪われてしまう。慣れれば大丈夫だろうが、慣れるのは大変だ。しかも、習得のための手間が大きいわりには、メリットは少ない。(一般的に使えず、iフォンだけにしか使えない。)
QWERTY 配列も駄目だ。パソコンのキーボードならば、指が勝手に覚えるので、頭が覚える必要はない。(最初はともかく、慣れれば頭は使わない。) 一方、タブレット画面で QWERTY 配列を使うと、どのキーを押すか、いちいち頭を使う。「な」を打つときには、まず「N」を探して打ち、次に「A」を探して打つ、というふうに、頭で考える必要がある。とても直感的にはならない。思考を奪われる。
その点、カナ50音入力ならば、思考を奪われることがない。入力のことは何も考えずに、肝心の思考内容だけに集中しながら、「にほんけいざいのもんだいは」というふうに入力できる。
そして、そのためには、大画面の Android 端末が有効だ。ハードはできている。ないのはソフトだけだ。
ソフトの開発が待たれる。ジャストシステムあたりがやらないかな? やれば、うんと売れると思いますけど。
【 脚注 】
フリック入力のうまい代案はない、と述べたが、うまい代案はなくても、下手な代案はある。ケータイ方式の連続打鍵による入力だ。高速ではないが、覚える手間は少ない。見本は
→ 画像と記事
※ 余談だが、このブログ主である女性は美人ですね。
→ 写真
さらに調べると、フリック入力の代案というより変形ともいうべきものがある。ジェスチャー入力だ。
→ ジェスチャー入力(英文)
→ Atok ジェスチャー入力
似たり寄ったり、というところか。改良版かどうかは、はっきりとしない。
【 関連項目 】
本項の関連項目。
いずれも カナ50音入力について言及している。ちょっとだが。
→ 携帯+ワープロ
→ iPad とケータイ
→ 日本版キンドルもどき
【 関連サイト 】
Atok による日本語入力
→ 「ATOK for Android」が無料の試用版で登場
→ iPhone/iPod Touch用 ATOK Pad for iPhone
【 参考 】
現時点ではどうすればいいか?
フリック入力をいちいち習得しようという手間と時間があれば、それでもいい。若い人ならば、それでもいいだろう。
「今さらそんな手間をかけたくない」
と思うようであれば、ポメラしかない……かも。
→ ポメラの紹介記事
2011年01月29日
この記事へのコメント
最後のあたりで、ジェスチャー入力を紹介しました。
Posted by 管理人 at 2011年01月29日 22:12
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