2008年04月24日

◆ 古紙リサイクルと利権


 自治体は古紙リサイクルを推進している。古紙回収場から古紙をちょうだいした民間業者を、裁判で訴えて、有罪にしたりする。ごくわずかな金を回収するために、多大な裁判費用をかけたりする。
 では、なぜ、そんなに古紙リサイクルにこだわるのか? そこには「利権」がからんでいるからだろう。 ──

 そもそも「なぜそんなに古紙回収に熱心なのか?」という問題がある。これについては、先に次のように述べた。
 (古紙回収とは)「莫大な税金を費やして、古紙回収をすることで、自治体がリサイクル運動をしているという宣伝をすること」
   → 古紙リサイクルと自治体

 ただし、その前提として、次のことがある。
 「古紙回収をしているのは、自治体である」
 では、本当にそうか? 

 ──

 まずは、体験談。
 先日、通りがかりに、古紙リサイクルをしている人を見かけた。ちょうど古紙を出している人に挨拶していたが、やたらと腰が低い。公務員ならば、「回収してやるぞ」と威張りそうなものだが、その逆で、愛想がいい。「回収させていただきます」という態度だ。また、人相や風体からして、フーテンの寅さんふうである。全然、公務員っぽくない。(制服も着ていない。むしろ浮浪者ふう。)

 ということは、古紙回収の実務者は、公務員ではなくて、民間人なのだろう。自治体は民間業者に委託しているわけだ。(なるほど。当然ですかね。)
 しかし、それだと、論理的に矛盾が生じる。

 ──

 前出項目を参考にしよう。古紙回収については、次のように言える。
   ・ 民間業者がやれば、ティッシュをくれる。(低コスト)
   ・ 自治体がやれば、回収に税金が投入される。(高コスト)

 そして、その理由として、「公務員だから高コストなのだろう」と想像した。

 しかし、である。最初に述べたように、古紙回収の実務は民間業者がやっているらしい。とすれば、「公務員ゆえに高コスト」ということはありえず、「民間業者ゆえに低コスト」ということになる。

 だが、それにもかかわらず、自治体は古紙回収のために工費を投入している。住民にティッシュをくれるかわりに、住民から金を奪って、民間業者に与えている。
 これはいったい、どういうことだろうか? 謎である。

 ──

 この謎への解答は、次のように推定できる。
  「民間業者から、払戻金(キックバック)がある」


 つまり、リベートがあるわけだ。民間業者は、自治体から高値で受注する。そのあと、住民にティッシュを渡すかわりに、誰かにリベートを渡すわけだ。(キックバックとして)
 
 では、誰がリベートをもらうのか? それが問題だ。
 もし公務員が業者からもらえば、賄賂となるので、違法である。そんなことをするはずがない。となると、残るは、次の2通りだ。
  ・ 政治家 (政治献金)
  ・ 労働組合 (寄付金)


 現実には、バレにくいように、「隠れミノの団体」を経由しているだろう。個別の業者がリベートを贈るのではなくて、業者団体がまとめて徴収して、一括して、リベートを贈るわけだ。これだと、合法的になる。

 ──

 ともあれ、結局、本質が判明した。
 自治体がわざわざ無駄な金をかけて、古紙リサイクルをするのは「利権」のためである。
 本来なら、住民は、ティッシュやトイレットペーパーをもらえるはずだった。また、いちいち古紙回収場に運ぶ必要もなく、家の出入口に戸別においておくだけで済むはずだった。これがもともとの状況だったのだ。ひところは古紙価格が暴落したので、回収してくれる業者がいなくて困ったこともあったが、今では古紙価格がすごく暴騰しているので、そんな心配もない。(古紙は今では「宝の山」のようなものだ。中国が大量に使うからだ。石油だけじゃなく、古紙も大量に消費するのが、中国だ。)
 だから、自治体は、そのまま放置しておくのがベストだった。それにもかかわらず、あえて無駄な税金を投入してまで、自治体は古紙リサイクルに乗り出した。民間業者を排除して、自分たちでやるようになった。いや、自分たちの指定した、特定の業者にやらせるようになった。……では、何のために? 
 「自分たちの宣伝のためだろう」
 と私は前に推定した。しかし、本当は違う。
 「自分たちの利権のため」
 というのが正解だ。

 結局、自治体は、自分たちの利権のために、古紙リサイクルに血道を上げている。だからこそ、ただのゴミのようなものを回収した古紙回収業者を、必死になって裁判で訴えるのだ。
 自治体は、通常なら、そんなことはしない。古紙回収程度で大騒ぎして裁判を起こすことなどはない。たとえば、税金なら、取りはぐれた税金は莫大にあるのに、裁判を起こして回収することは、ごく稀である。十万円や二十万円ぐらいの税金未納があっても、ほったらかしておくのが普通だ。なのに、古紙回収に限って、百円程度であっても、大騒ぎをして、裁判に訴える。
 そのわけは、その金が、利権になる金だからだ。住民の懐に入る金ではなくて、自分たち(政治家や役人)の懐に入る金だからだ。
 自治体というものは、自治体そのものに入る金が削られても、ちっとも気にしない。しかし、自治体を食い物にする自分たちの懐に入るリベートが削られると、たとえ少額でも大騒ぎする。それゆえ、自治体の関係者は、自分たちの財布を守るために、自治体を動かして、裁判に訴えさせるわけだ。

 要するに、「自治体による古紙リサイクル」というのは、省エネのためにあるのではなくて、政治家と役人が、自らの利権のために、住民を食い物にするためのシステムなのだ。
posted by 管理人 at 19:28 | Comment(1) | エネルギー・環境1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
10年前まで古紙業者してましたけど、確かに現在ほとんどの自治体は地元の業者に委託しています。
自治体がいま結構困っているのがゴミの処分です。今まで適当に処分して来たつけでしょうね。こういうところでも若い世代にツケが回っています。
在職中に自治体の可燃ゴミの(生ゴミも入ってるのですよ)選別をやらされましたが、半分近くが古紙でした。多分今でもそう変わらないでしょう。ゴミは増える一方なのに、地方都市などの処分場がなかなか作れないところではゴミを減らさないと焼却費用やその灰の処分で困る事情が有ります。
ゴミの処分費と古紙リサイクルの委託費用でどちらが安くなるかです。
キックバックもなにも、普通に自治体に古紙代を相場で払っていますよw業者の団体に天下りが入るとかは有りますが、業者の規模が小さい(社員5人とかざら)なので1人とか2人とかでしょう
長文失礼しました。
Posted by ぱっそ at 2010年03月07日 16:47
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