前々項では「燃料電池の冬眠」と題して、こういう趣旨で述べた。
「燃料電池の実現は、ずっと先で、それまでは冬眠状態だろう」
しかし燃料電池は、冬眠どころか永眠して(死んで)しまうかもしれない。というのは、刺客となるような、有力な対抗馬があるからだ。 ──
それはガスタービンである。特に、水素を利用するタイプで、超小型のもの。ただ今開発中。
→ 湯・三郎研究室
http://exasyat5.tmit.ac.jp/study/tb-team/tb-top.html
読売新聞・日曜版 2006-11-05 に簡単に紹介されていたので、上記の研究室の案内を見てみた。
記事によると、燃料電池よりも効率が高いという。しかも、上記サイトによれば、水素を使うから、燃料電池と同様に、排ガスの問題もない。
私見を言えば、これはモーターとのハイブリッドで実用化されるだろう。ガスタービンは急激な出力変動には適さないから、その面はモーターで補う。つまり、ハイブリッドだ。
なお、ガスタービンを外部に取り外して、家庭用の発電機にすれば、家庭用ガスタービンとなる。これは、コジェネとすれば、非常に熱効率が高い。発電した電力は、充電池に貯め込んで、あとは、電気自動車で使うことになる。
──
なお、現在の技術で判断する限り、(コジェネなしの)熱効率は、次のようになるだろう。
ガソリン < 燃料電池 < ガスタービン < ディーゼル
コジェネなし(車載用)であれば、ディーゼルが最有力だろう。
コジェネあり(家庭用)であれば、ガスタービンだろうか。
どっちみち、燃料電池の出番はない。燃料電池の死。
──
【 後日記 】
ガスタービンは発電効率の低さが問題であるようだ。総合効率は高くても、発電よりも熱(つまり給湯)ばかりにエネルギーが行ってしまう。これだと、銭湯や病院ではいいが、普通の工場には向いていない。
となると、コジェネには、(ガスタービンよりも)ディーゼルの方がいい、という結論になる。ディーゼルは、車載用にはいろいろと問題があるが、据え置き用には問題が少ない。最近では排ガスの問題も改善されてきたから、前途は有望である。
「ディーゼル式のコジェネ」
これが本命だと見なせるだろう。(燃料電池ではなくて。)
──
参考情報
→ Wikipedia
→ Wikipedia 英文
“ Typical micro turbine efficiencies are 25 to 35%. When in a combined heat and power cogeneration system, efficiencies of greater than 80% are commonly achieved.”
──
【 関連項目 】
→ 燃料電池の死2
2006年11月05日
過去ログ

熱処理どうしましょ
ガスタービンの排ガスの温度が確か950度ぐらい
でしたよね
排ガスの量が凄まじいですから温度を下げるのも
大変じゃないすかね
車載用の燃料電池が低温度型になっているのも
この辺が問題になるためのはずですし…
>なお、ガスタービンを外部に取り外して、家庭用の発電機にすれば、家庭用ガスタービンとなる。これは、コジェネとすれば、非常に熱効率が高い。発電した電力は、充電池に貯め込んで、あとは、電気自動車で使うことになる。
だとすればガスタービンより燃料電池のほうが
有利なのでは?
家庭用にするなら熱問題は結構響いてくる
と思うんですけど
(冬は良いけど夏が…)
たとえば1リットルの燃料を使うとして、熱効率20%ならば80%が排熱となり、熱効率30%ならば70%が排熱となります。
この点からいえば、熱効率の悪い通常のガソリンエンジン車や燃料電池車の方が排熱は多いのです。温度が高温になるのは、排ガスの量が多いからで、排ガスを空気と混ぜればすぐに温度は下がります。また、ガソリン車は、ラジエーターからも熱が逃げます。排熱が分散されているだけです。排熱の総量は、熱効率の悪いガソリン車や燃料電池車の方が多いのです。
局所的な温度を見るよりは、マクロ的な発想をしましょう。
× 温度が高温になるのは、排ガスの量が多いから
○ 温度が高温になるのは、排ガスの量が少ないから
ことがありまして
日本の車両登録制度の中に排ガスの上限温度が
規定されています(だしか200度程度だったはず)
温度を下げるために外気を混ぜるのが認められる
かどうかで登録できるかどうか判らない状況だった
はずです
(いままでガスタービン車がまともに
登録されたことは無いので)