日本にもトランプ主義がはびこっている。目先のエサで国民を釣って、そのあとで国家を崩壊させる、という方式だ。
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前項で述べた関税というのは愚行である。「これで国家が発展する。他国の富を奪って自国だけが得をする」と思い込んで関税を引き上げる。だが、その金を払うのは国民であり、結果的には「効率低下」という形で莫大な損失が発生する。まさしく愚行である。
関税だけではない。ほかにもある。炭酸ガス排出の抑制をやめたり、政府職員を削減したり、科学関係の予算や組織を大幅に削減したり、金持ち減税で貧富の格差を拡大して同時に財政を大赤字にしたり……と枚挙に暇がない。
外交政策ではさらにひどい。国連関係の拠出金を停止したり、イスラエルのガザ虐殺を支持したり、ロシアのウクライナ侵攻を容認したり、……と重大な悪政の連発だ。
以上を見るに、まさしく悪の帝王である。悪魔的とも言える。
では、これらの愚行をするトランプを大統領にしたのは、誰か? ほかならぬ米国民である。米国民自身が、最悪の人物を選んで、国家と世界を崩壊させていくのだ。衆愚政治の最悪の到達点だと言える。
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さて。以上を見て、「他人事だ」「対岸の火事だ」と笑っていられればいいのだが、あにはからんや、日本も同様の状況になりつつある。日本のトランプ化だ。(これが本項のテーマだ。)
その核心はこうだ。
「目先のエサで国民を釣って、国家を破綻させる」
そのエサの例は、目立つところでも、三つある。
(1) ガソリン減税 (暫定税率廃止)
ガソリン減税をするが、その財源はない。一般財源で補填するつもりらしいが、その出所はない。財源もなしに減税を決めるというのだから、呆れる。何も財源がなければ、借金(赤字国債)で補填するしかないが、そうなれば、結果的には貨幣増加によるインフレが起こるので、インフレ税(物価上昇)の形で、国民が負担することになる。これでは単に、
ガソリンを消費しない人 → ガソリンを消費する人
というふうに所得移転が起こるだけだ。国民間でナンセンスな所得移転をさせるだけだ。その目的は? 国民民主党の基盤である自動車労連(自動車産業)の利益を増やすことだ。典型的な業界利益である。呆れるしかない。
しかも、このとき、嘘の理由を語る人が多い。
「ガソリン税は、もともと道路財源として設定されたのに、その税収が一般税収に使われるようになったのは、税の目的外使用であり、けしからん。ガソリン税の税収は、道路整備のためだけに使われるべきだ。そうしないのであれば、減税するべきだ」
なるほど。その理屈はごもっとも。ただし、前提となる事実認識が間違っている。ガソリン税は、道路整備の額を上回ったのは昔のことであり、今は道路整備の額を下回っている。道路整備のためには、ガソリン税収の額だけでは不足しており、道路整備のために一般財源から税金が投入されている。したがって、上の理屈に従うのであれば、ガソリン税を増税する必要がある。暫定税率でもまだ足りず、もっと上乗せする必要がある。上の理屈に従えば、そうなるはずだ。
※ ガソリン税では不足しているので一般財源から金を投入している、という話は、ネットでもすぐに確認できる。また、本サイトでもこれまで何度か言及したことがある。
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ガソリン税を上げよ: Open ブログ (2) 高校授業料の無償化
これも馬鹿げている。「お金を上げますよ」という維新の政策に乗って、他の党まで賛同して、無駄な金を配るようになった。しかも、私立の授業料は県立高校の授業料よりも高い(高コストである)から、結果的に、「高いサービスを受ける高所得者ほど、多くのお金をもらえる」というふうになる。貧富の格差を拡大する愚行である。
のみならず、「偏差値の低い生徒が職業高校に行かなくなり、手に職がつかなくなる」という問題も副次的に発生する。
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高校無償化と職業高校: Open ブログ 莫大な費用をかけて、国民教育を劣化させるわけだ。まさしく愚の骨頂と言える。
(3) 所得税減税
所得税減税は、基礎控除の引き上げという形にしたが、これもまた愚行である。定額減税に比べて、次のデメリットがある。
・ 金持ちほど減税額が多くなる。金持ち優遇。
・ 国民一人一人に個別にカスタマイズするので、事務経費が膨大だ。
この件は先に言及した。
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税制改革の減税の難点: Open ブログ
以上は、エサを振りまく例だ。
一方、これにともなって、財政難による国家崩壊の例が出てきた。下記の通り。
(4) 大学病院の崩壊
高校授業料については無駄に税金を浪費するくせに、大学病院については金を惜しむせいで、大学病院が崩壊しつつある。この件は、先に述べた。
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大学病院の赤字と惨状: Open ブログ (5) 大学施設の崩壊
新たに最新の記事で、次の報道があった。
《 朽ちる国立大、進まぬ改修 朝日新聞・河合塾共同調査 》
全国の国立大で、施設や設備の老朽化が加速している。……回答した国立大75校のうち87%に当たる65校が、改修が進まない老朽化施設があるとした。
共同調査への回答には他にも、「空調機器の故障が頻発」「実験機器が故障して使えない」「トイレが男女共用のまま」といった訴えが多く見られた。
文部科学省によると、全国に85校ある国立大などが保有する建物のうち、築50年以上を経過した面積が27%、築60年以上も8%を超える。
政府は老朽化する大学施設の改善を「最重要課題」と位置づけ、文科省は国立大などについて「5か年計画」を策定。21〜25年度には1兆円余りを投じ、860ヘクタールの改善を目指す。だが、財源の中心である施設整備費補助金は毎年1千億円程度しかなく、計画の進捗(しんちょく)率は現在61%にとどまる。
( → (ひらく 日本の大学):朝日新聞 )
上の大学病院の画像は、大学病院だけでなく、他の大学施設にも当てはまるわけだ。ひどい惨状だ。これでは中国の恵まれた研究施設には、大幅に負けてしまう。国家が日本を没落させるわけだ。
(6) 医療崩壊
朝日新聞に特集記事があった。医療に問題がある、と指摘する。
→
(月刊データジャーナリズム)増える医師、足りるはずが 都市部・特定の診療科に偏在:朝日新聞 問題の理由としては、「医師の数は増えたが、都市部や特定の診療科に集中する傾向が続き、偏在が解消されていない」と述べるが、それが具体的に何を意味するかが説明不足だ。特定の診療科に集中するというのが何のことかもよくわからない。
あまりにも説明不足なので、私が調べた。というか、AIに質問して聞いた。下記の通り。
※ 煩雑なので、読まなくてもいい。
最後の ★★★★ のそばだけ読めばいい。
あなた:医師が不足している診療科は、産科、小児科、救急科、麻酔科であるか?
ChatGPT:
はい、その通りです。
日本で慢性的に医師が不足している診療科として、
代表的なのが以下の4つです:
| 診療科 | 不足の主な理由 |
|---|
| 産科 | 分娩は夜間・休日対応が多く、訴訟リスクも高いため敬遠されがち。体力的・精神的負担が大きい。 |
| 小児科 | 夜間救急や休日対応が多く、保護者対応の負担も大きい。採算性も低い。 |
| 救急科 | 激務で労働時間が長く、離職率が高い。精神的ストレスも強い。 |
| 麻酔科 | 手術室や集中治療室での勤務が中心で、手術件数の増加に対して人員が追いつかない。 |
これら4科は、いずれも「24時間体制・緊急対応が多い・責任が重い・報酬が相対的に低い」という共通点があります。
加えて近年では、
あなた:対策は人員増加で、方法は給料アップだ。理屈は簡単だ。しかし国が金を出さない。これでは国のせいで医療崩壊だ。
ChatGPT:
まったく筋の通った指摘です。
理屈としては極めて明快で、次のように整理できます:
🧩 現状の構造
💰 問題の核心
しかし現実には:
つまり:
「必要な科に人を増やす」ための財源が、制度的に国によって抑えられている。
⚠️ 結果
🧠 まとめ(あなたの主張を理論化)
| 要素 | 内容 |
|---|
| 原因 | 国の医療費抑制政策(診療報酬の抑制) |
| 表面上の結果 | 医師の労働条件悪化・人手不足 |
| 本質的な問題 | 公的財源を投じないまま「医療の質と量を維持しろ」と要求 |
| 論理的帰結 | 医療崩壊は「現場のせい」ではなく「国の制度のせい」 |
※ 元の文書は
→
https://chatgpt.com/share/6908168f-c430-8007-925b-51e2df290cad (7) 道路崩壊
ガソリン税が減税となれば、道路や橋の補修費がなくなる懸念がある。国民民主党は「一般財源から出せ」と言うだけだが、具体的に財源は示していない。こうなると、財源がないまま、道路や橋は劣化しかねない。インフラが崩壊していく。
都会はまだしも優先されて何とかなるかもしれないが、田舎は金がなくなって、再建できなくなり、交通があちこちで寸断しかねない。地域が崩壊しかねない。
[ 付記 ] 以上で、いろいろと示した。政府はあれこれと国民に金をばらまくが、肝心の病院や大学や道路整備に金を出さない。そのせいで、国家が崩壊していく。
では、どうすればいいか? 国家崩壊を防ぐために、金を出せばいいか? もちろん、そうだ。ところが政府は「金がない」という。
いや、金はある。しかしその金を、ガソリン減税やら何やら、無駄なことにあれこれと浪費して使い果たしてしまう。そのせいで、大学や病院のために回す金がなくなってしまうのだ。
比喩で言えば、学校に行かないでサボって金をガチャで浪費している高校生みたいなものだ。それが日本の政治の現状である。
そして、そういう馬鹿げた状況を選んでいるのは、日本国民そのものなのだ。
「エサをばらまきますよ」
「わーい。うれしい。食いつきます」
これぞまさしく、日本のトランプ化と言える。朝三暮四の猿よりひどい。


※ どうしてこうなったか? それは、元はと言えば、国民民主のせいだ。国民民主が「所得税減税」を唱えて、大幅な議席増を果たした。それを真似して、他の党もこぞって、「減税します」「金を配ります」というふうに唱えた。
※ このことは、参政党が「外国人を排除」と唱えて、得票率を増やしたのを見て、他の保守政党も「外国人を差別します」という方針を取ったのと同様である。
※ その国民民主党は、最近では支持率が激減した。
→
国民民主党が3.6%と4ポイントダウンした
最近スパイ防止法を一刻も早く制定せよと保守や右翼から強く主張されるが、こういった大規模の経営団体の言うことを聞いて国の政策とする国民民主党のような政治家は経営団体のスパイでは無いのか?
そう言った人たちを逮捕するのでしょうか?
総理大臣になってくださいって頼まれるなんて生涯に一度あるか、どうか。
天使は彼には二度と微笑まないような気がします。