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前項の続きを記す。
当てはずれ
- 事態の急変
- 玉木は「首相になれ」とチヤホヤされたあとで、立憲を袖にしたあげく、いい気になって浮かれていた。
すると、突然、事態はいきなり変化した。維新が抜け駆けをしたのだ。維新は自民と結託して、連立政権を成立させることにした。玉木は一挙に蚊帳の外になった。
- 基本政策の一致
- ここでは、皮肉なことがあった。玉木は立憲を袖にするための口上として、「基本政策の不一致」を掲げた。すると今度は自民が同様に「基本政策の一致」を理由にして、維新と連立してしまったのだ。
→ 高市総裁、維新と「基本政策はほぼ一致」 : 読売新聞
両者は同じ概念を使ってはいる。ただ、玉木は自分が裏切るためにその概念を使ったが、そのあと高市がその概念を使って、維新に裏切りを強いたのだ。
玉木としては、うまく立憲を裏切ったことで、しめしめ、と思っていたら、いきなり自分が裏切られてしまったのだ。 - 玉木の当てはずれ
- 高市の裏工作によって、維新は裏切った。「副首都」という餌に釣られて、維新はまんまと吊り上げられた。維新は餌に食いついて、「副首都構想が実現できる」と大喜び。他のすべての政策を捨てて、自分自身を安値で売った。
こうして、玉木の思惑は外れた。自民との連立というおいしいところは、維新に奪われた。立憲から「首相になれ」と言われて、それを拒んで、いい気になって浮かれていたら、トンビに油揚げをさらわれたようなものだ。
玉木は悔しくなった。そこで維新を批判した。だが、世間の総スカンを食ったようだ。「おまえが愚図なせいだろ。そういうおまえが悪い。なのに今さら文句を言うな」と。( → 前項冒頭リンク)
玉木の当初の狙いは外された。自分が主役となるはずが、みじめな脇役に追い落とされた。目論見違い・当てはずれである。 - 維新の慰め
- 実は、維新は完全に裏切ったわけではない。連立の直前に、玉木ラスト・チャンスを与えていた。次の報道がある。
吉村氏は、自民と維新が連立しても過半数には届いていないとして、玉木氏に向け「いまもまだチャンスですよ。(首班指名は)21日ですよ。衆参、過半数に足りてない。まだ総理が誕生してないここのタイミングでリスクをテイクしないと、終わった後にみなで寄って来たとて、一番しんどい時におらんかったやんかと。一番しんどい時に陰に隠れてましたよねと。いい時だけ出てきても、それは無理だと思います」と語った。
( → デイリー )
あまりにも好都合なオファーである。まるで私が作文したかのような話だ。ほとんど非現実的な「おいしい話」である。これに食いつけば、これまでの愚図な失敗をすべて打ち消して、首相になれるのだ。遅れて失敗したのを挽回して、敗者復活戦から優勝できるのだ。
ならば、玉木はただちに食いついてもいいはずだった。しかし玉木は、そのオファーに食いつかなかった。なぜか? 肝っ玉が小さすぎたからだろう。
吉村としても、自分の出した餌に玉木が食いつくとは思っていなかっただろう。「オファーはしたが、こいつがつかむはずがない。こいつは小心者のチキンだからね」と見通されていたのだ。すっかり見透かされていたのだ。見下されていたとも言える。 - 定数削減
- そのあと維新と自民は、「定数削減」で合意した。選挙区の議席を減らすと議員の反発を食うから、比例区だけで定数削減をしようとした。玉木はその方針に賛同した。
しかしすぐに、その実態に気づいた。維新と自民は、選挙区に強くて、比例区に弱い。国民民主は逆で、選挙区に弱くて、比例区に強い。定数削減をすると、国民民主だけが大幅に損をする。
つまり、定数削減は、国民民主党にとって「毒まんじゅう」だったのである。そのことに気づいて、玉木は大あわてで方針撤回をした。「定数削減には反対」と。
みっともないね。維新と自民の仲間に入れてもらおうとしたが、そうは行かず、蚊帳の外なのである。そのことにいまだに気づかないのも哀れだ。もののあわれ。情けないね。
ともあれ、このままだと、国民民主党は定数削減にともなって、議席数や党勢は壊滅的になりかねない。
立憲との関係
- 立憲には裏切り
- 国民民主党はこれまで、立憲と選挙協力してきた。その意味では、両者は蜜月の関係にあった。しかるに玉木は急激に、立憲から離れようとした。では、国民民主党と立憲との関係は、今後はどうなるだろうか?
立憲の立場で考えよう。国民民主党の振るまいは、立憲への裏切りだ。選挙のときには、国民民主党は立憲と協力してきた。選挙協定を結んで、票を融通し合ってきた。おたがいに協力する関係を構築してきた。なのに、いざとなったら、関係を断ち、手を切る。これでは裏切りだ。
これは、裏切り、二枚舌、約束違反、詐欺とも言える。国民民主のやっていることは、心は自民だが顔だけは野党のフリをする、というものだ。そもそも公約からして、野党らしい自民批判ふうの公約だ。
なのに、当選したら一転して、与党の政策に全面的に協力する。自分の政策は1つか2つだけ認められれば満足して、あとは与党に全面的に協力する。与党と対立するどころか、与党の手下となる。
これはまさしく詐欺的と言える。というか、詐欺そのものである。金をだましとるように、票をだましとる詐欺だ。立憲を裏切るだけでなく、国民民主に投票した有権者をも裏切ることになる。
※ 特に、集団的自衛権に関してはそうだ。集団的自衛権に批判的な公約を取ってきたのに、いきなり公約とは反対のことをやる。公約違反だ。有権者への裏切りだ。ひどいものだ。 - 本心を隠すな
- なるほど、国民民主党は、本心では自民党びいきである。自民党への憧れがあるし、いつかは自民党といっしょになりたいと思っている。自民党になり損ねた人(自民党の公認を取り損ねた人)たちばかりだから、いつかは自民党のようになりたいと思っている。この件は、前項で述べたとおり。
→ 玉木の大失敗のまとめ .1: Open ブログ
しかし、それならそれで、その本心を隠すべきではない。むしろ最初から「自分たちは自民党に協力します」「わが党は第二自民です」と宣言・公約しておくべきだった。それならば、有権者もそのつもりでいただろう。
なのに、選挙のときには反自民のフリをして、選挙のあとでは親自民になる。これでは詐欺そのものである。(上で述べたとおり。) - 立憲は諦めろ
- 玉木は詐欺師だ。ひどい二枚舌であり、約束を守るつもりはない。立憲とともに反自民の政権をつくるつもりはない。あくまで第二自民としての立場を取りたがる。その点では、維新と同様である。「汚れた保守である自民政治と決別して、親の保守政治を実行する」と口に出しながら、実際にやることは、「汚れた自民政治をあくまで補完する三下になる」というふうに、成り下がってしまった。それが維新である。
ChatGPT の回答
維新の現在の姿勢は、
「自民党を批判して生まれ、自民党のように振る舞うようになった政党」
と総括できます。
理念的には「橋下維新」と「現在の維新」は、
もはや別の政党といってよいほどの乖離があります。
( → 維新の結党理念は何か?: Open ブログ )
ChatGPT にこういうふうに裁断されてしまうほど、維新は落ちぶれてしまった。そして、それと同様なのが、国民民主党だ。当初の政治的理念などは失って、単に自民の補完政党となることしか、党存在の意義はない。維新にせよ、国民民主党にせよ、当初の崇高な理念は霧消してしまって、今もあるのは脱殻のような組織だけだ。
ならば立憲はもう諦めた方がいい。維新も国民民主党も「仲間」として期待するのは諦めた方がいい。
いや、維新はまだ期待が持てる。「玉木が首相になるなら、野党連合を構築する」というスタンスだった。だから、維新にはまだ期待はできる。
しかし玉木だけは、もはやまったく期待できない。こいつはただの裏切り者である。主君を裏切った明智光秀にも似て、根っからの裏切り者が玉木である。だから立憲はもはや玉木と決別するべきだ。 - 公明と連立政権
- 立憲は国民民主党に捨てられた。なのに、いまだに「国民民主党と仲良くやっていきたい」などと未練を残すのは、みっともない。振られたあとも恋着するなんて、惨めすぎるだろう。恥を知れ、と言ってやりたい。
では、立憲はどうするべきか? いくつか提案しよう。
国民民主党にあっさり袖にされたが、その直後なら、公明が離脱したのを見計らって、公明党をくっつけばよかった。国民民主党が抜けても、公明党が加われば、計算上はつじつまが合う。自民単独に比べて、「立憲・維新・公明」の総和は、自民を上回る。かくて、国民民主を蚊帳の外に置いて、「玉木抜きの野党連合」というのが成立するはずだった。過半数に満たない少数派ではあるが、ともかく野党政権ができるはずだった。
ところが、玉木がぐずついていた。その間に、痺れを切らしたのが維新だ。副首都という餌をぶら下げられたら、その餌にパクリと食いついてしまった。かくて維新は自民に釣り上げられた。とても安上がりに。
→ 維新 v.s. 政治資金改革: Open ブログ
こうして、「玉木抜きの野党連合」というのは、ついえてしまった。しかしそれでもまだ、玉木が前言を撤回すれば、これが成立する見込みはあると維新がオファーしたが、玉木はそれにも乗らなかった。(上記) - 立憲は報復せよ
- では、立憲はどうするべきか? 何よりも大切なのは、「国民民主党に報復する」ということだ。現状では、「選挙協力して、票を与えるだけ」という方針である。「与えるだけ与えて、自分からは何も得られない」という一方的に食い物にされるだけの方針である。こんな馬鹿げた立場は捨てるべきだ。ちゃぶ台返しをして、あらゆる関係を遮断するべきだ。
※ ゲーム理論で言えば、「タカに食い物にされるだけのハト」という一方的に損する立場を捨てて、「双方が傷ついて血を流し合う」という方針を取るべきだ。 win-lose でなく、 lose-lose の方針を取るべきだ。
現状では、国民民主党の候補者のいる選挙区では、立憲は対立候補を立てないので、立憲の票が国民民主党に移って、国民民主党の候補者が当選する(こともある)。
しかしこれからは、国民民主党の議員の選挙区に、対立候補を立てるべきだ。そうなれば、国民民主党の候補は、票をもらえなくなるので、選挙区の全員が落選する。ざっと計算して、これまで得ていた票の半分前後を、立憲の対立候補に持って行かれる。結果的に、どうなるか? 国民民主党と立憲の候補者が共倒れとなり、自民党の候補者が当選する。( lose-lose だ。)
これでは元も子もない、と思える。自民党の候補者が漁夫の利を得るので、かえって不味いことになる、と思える。しかし、違う。これでいいのだ。なぜなら、自民党の候補者が当選しようが、国民民主党の候補者が当選しようが、どっちみち同じことだからだ。以前ならば、国民民主党は、野党の仲間だと思えた。しかしもはや、国民民主党は与党の仲間である。自民党と国民民主党は、「自民党とその仲間たち」なのだから、どっちが当選しても大差はないのだ。ならば、自民党の代わりに国民民主党の候補者を当選させる意味はない。
それよりむしろ、大切なことがある。国民民主党の勢力を壊滅させることだ。対立候補を立てることで、国民民主党の候補が次々と落選すれば、国民民主党は選挙区では議席を得られなくなる。そうなれば、もはや政党として存続が難しくなる。これこそが立憲民主党の狙いだ。
このときようやく、「立憲と協力するしか党存続のすべはない」と気づくようになる。自民党と協力しても、国民民主党が得られるものは皆無である。自民党が候補者を譲って、国民民主党に議席を渡すことなど、ありえないからだ。
そう気づかせることを狙って、立憲は国民民主党との選挙協力(というより一方的に協力するだけの関係)をやめるべきだ。
※ 「そんなことをしたら、国民民主党の協力も得られなくなるぞ」と心配する人もいるだろうが、その心配は不要である。国民民主党の候補者のいる選挙区では、立憲は対立候補を立てない。しかし立憲の候補者がいる選挙区では、国民民主党が対立候補を立てることで、立憲の票を食い潰して、立憲の候補者を落選させる。……こういうふうに、現状は片手落ちの関係にある。つまり、立憲は「ギブ・アンド・テーク」でなく、「ギブ・アンド・ギブ」の関係にあるだけだ。一方的に恋着しているだけだ。そんな関係は断ち切る方が利口というものだ。これに気づかないから、いつまでも玉木に馬鹿にされ続ける。 - 公明党と選挙協力しろ
- 立憲は国民民主党との選挙協力をやめるべきだ。(上記)
そのあとは? 公明党と選挙協力すればいい。そうすれば、国民民主党の票を失った分、公明党の票を得られる。
特に、国民民主党の候補者がいる選挙区では、公明党の候補者を立てるといい。このことで、国民民主党の候補者を確実に落選させて、国民民主党を壊滅的に追い込むことができる。
なお、そうなると、国民民主の議員は困る。選挙区の議員は全員が落選してしまう。立憲の票がなくても当選できそうなのは、玉木だけだ。たった一人だけだ。
となると、「自分の議席を守り、党を存続させるためには、もはや玉木を切り捨てるしかない」と気づくだろう。このとき、国民民主党は、玉木を切り捨てることで、立憲と連携して、現状の議席を守ろうとするだろう。また、仮に気づかなければ、立憲の票をもらえないので、党の議席数が大幅縮小することになる。(比例区でしか生き残れない。)
結局、立憲が「報復する」という方針を取れば、国民民主党は、次のいずれかになるしかない。
・ 立憲と敵対するが、対立候補を立てられて、選挙区の議席を失う。
・ 立憲と協力して、選挙協定を結び、現有の選挙区議席を維持する。
なお、現在の方針は、こうだ。
「立憲と協力して、選挙協定を結び、現有の選挙区議席を維持するが、その後に裏切る」
これを許す立憲もどうかしているが、愚かにも立憲はこれを許している。
♪ 踏まれても 踏まれても 付いて行きます 下駄の雪
昔は公明党のことだったが、公明党はついに自民党とたもとを分かった。立憲はそれができないようだ。
蛇足・感想
- 不倫する政治家
- 世間に隠れて、こっそり不倫して、しめしめ、と思っていた。しかしマスコミに暴露されて、あわてふためいた。
「首相になれ」と誘った立憲を、あっさり袖にして、しめしめ、と思っていた。しかし維新に出し抜かれて、あわてふためいた。
騙すつもりで騙される。どうも、政治家としても人間としても、器じゃないようだ。 - 駄々をこねる子供
- 「基本政策の一致が全部ないとダメだ」と言って、立憲を拒んだ。そのせいで、首相になるチャンスを失った。
「安いお子様ランチじゃイヤだ。高いスペシャルコースがいい。それでないとイヤだ」と駄々をこねた子供が、親に怒られて、「だったら食べなくていい」と言われて、何ももらえなくなった……というのに似ている。
すべてを望んで、すべてを失う。 - 譲歩しない独裁者
- 玉木は立憲に対して、政策の一致を過剰に求める。1ミリも譲歩しない。国民民主の支持率は数パーセント(ひと桁)にすぎないくせに、まるで過半数の支持を得ているようにふるまう。他人とは協力しないで、他人を自己に従わせようとする。
なぜか? トランプ同様に尊大だからだ、と考えるしかない。独裁主義だ。
あるいは、自民への執着ゆえに、何とかして立憲を袖にしたがっているのかもしれない。政策の一致・不一致はただの名分で、本心は自民への執着があるだけなのかもしれない。
いわば、悪女の深情けだ。 - 原発政策の不一致?
- 原発政策の不一致が理由だ、という説もある。だが、これは意味がない。なぜなら、立憲の「原発廃止」というのは、遠い将来の話であり、あくまで理念上のことだからだ。現実の施策とは何の関係もない。実際、立憲は「原発の即時廃止」という政策を取っていないのだ。
なのに、いつになるかもわからない将来の原発廃止を、立憲を拒む理由にするというのは、理屈が通らない。この件は、下記で説明される。
→ https://www.perplexity.ai/search/li-xian-min-zhu-dang-noiuyuan-tnOUJr3dSYO6t7QN2UUQ2g#0
※ これで終わりです。
主な話はすでに述べた。あとはオマケふうに、小さな感想を語ろう。
