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ドジャースの選手が日本に来て、「こんなにおいしいものは食べたことがない」と大感激している。「美味しさだけでも素晴らしいのに、価格も安いので、天国だ」と感じているようだ。
一方で、外国人が日本に来ると、「日本の住居はあまりにも寒すぎる。まるで地獄だ」と感じているようだ。
食事は天国なのに、住居は地獄。……これはいったい、どういうことか?
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そこで私は推測した。
「この二つは関係がある。食事と住居は二者択一の排反関係にある。あちらが立てば、こちらが立たず。日本は食事がおいしいからこそ、住居は貧弱なのだ」
なぜか? 理由は「エンゲル係数」だ。つまり、こうだ。
「日本ではエンゲル係数が高い。所得のうちで食事のために使う比率が高い。だから、食文化が発達して、おいしい料理を食べる。
逆に、欧米ではエンゲル係数が低い。所得のうちで食事のために使う比率が低い。だから、食文化が発達しないし、おいしい料理を食べられない」
一方、住居についてはこうだ。
「日本では所得を食費のために使ってしまうので、住居や暖房に回す金がない。寒くても、暖房代を節約して、じっと我慢する。寒さには我慢するのが美徳なのだ。
逆に、欧米では所得を食費のために使わないので、住居や暖房に回す金がある。もともと住居はセントラルヒーティングが基本なので、建物全体がポカポカして暖かい。ただし暖房代は莫大にかかる。それでも食費で浮いた金があるから、高額な暖房代を苦にしない。欧米では、暖かい部屋が最優先なのだ。暖かさこそが幸福なのだ」
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以上は私の推測だ。これは正しいか? そこでAIに質問すると、Gemini が「正しい」と判定してくれた。
Gemini の回答。
日本と南欧:
温暖な気候:
比較的温暖な気候のため、暖房費は北欧ほど高くありません。
豊かな食文化:
日本や南欧は、多様で豊かな食文化を持ち、食材や外食にかける費用が高くなる傾向があります。特に日本は食材の品質を重視する傾向があります。
北欧:
寒冷な気候:
冬の寒さが厳しく、暖房費が生活費に占める割合が非常に高くなります。
食費の割合が低い理由:
限られた農作物や輸入品に頼るため、食費を抑える傾向があります。
暖房費の割合が高い理由:
厳しい寒さによる暖房需要の高さ。
これでは根拠不足だから、もっと客観的な数値データがほしいという人には、Felo の回答がある。
Feloの回答
日本と欧州各国における所得に対する食費と暖房費の比率について、以下に国ごとにまとめます。
・ 日本: 食費30%、暖房費10%
・ イタリア: 食費15%、暖房費10%
・ フランス: 食費14%、暖房費17%
・ ドイツ: 食費11.5%、暖房費20%
・ イギリス: 食費 約8%、暖房費 約10%から30%
こうして具体的な数値によって、先の推測は裏付けられた。
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なお、上の数値を見ると、欧州にも北部と南部の差があるとわかる。
・ 南部は、暖房代が少なくて、食費が多い。
・ 北部は、暖房代が多くて、食費が少ない。
日本ほど極端に食費が多いわけではないが、欧州の南側では食費が多めである、とわかる。逆に、北側では、食費を削って暖房費を増やしている。
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欧州の北部では、特に「暖炉が大切である」という傾向がある。それは文化的な差であるとも言える。
Gemini の回答
欧米、特にヨーロッパや北米において、暖炉は単なる暖房器具以上の意味を持ち、文化や生活に深く根付いています。その重要性は、以下のような多岐にわたる要因によって形成されています。
歴史的背景と生活習慣:
寒冷な気候への対応:
多くの地域で冬の寒さが厳しく、暖炉は古くから重要な暖房手段でした。特に石造りの家屋が多いヨーロッパでは、暖炉は家全体を暖める効率的な方法として重宝されてきました。
家族団らんの象徴:
暖炉は家族が集まり、暖を取りながら語り合う場所として、家庭の中心的な役割を果たしてきました。クリスマスの時期には、暖炉の周りで特別な時間を過ごす習慣が根強く残っています。
文化的な意味合い:
伝統と格式の象徴:
暖炉は、古い家屋や格式高い建築物には欠かせない要素であり、伝統的な雰囲気を醸し出します。
美しい装飾が施された暖炉は、インテリアの重要な要素としても評価されています。
癒しとリラックス効果:
揺らめく炎や薪の燃える音は、心を落ち着かせ、リラックス効果をもたらします。
暖炉の周りは、日々の喧騒から離れ、安らぎを得られる特別な空間です。
これらの要因が複合的に作用し、暖炉は欧米において単なる暖房器具を超えた、文化的な価値を持つ重要な存在となっています。
最近では煙の出ないエコロジカルな電子暖炉も発売されている。
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結論。
日本は食事がおいしくて、住居が貧弱だ。
「日本は食事がおいしいので、天国だ」
「日本は冬が寒いので、地獄だ」
という声が、それぞれ独自に発されることが多い。
しかし実は、この二つは関連しているのだ。食事がおいしいからこそ、住居は貧弱なのだし、住居が貧弱だからこそ、食事がおいしいのだ。なぜか? 所得は一定だからだ。食事と住居の双方に金を出すわけには行かない。そこで、どちらを優先するかで、文化的な違いが生じるわけだ。
※ ちなみに、日本人は冬の寒さには耐えられるが、メシの不味さには耐えられないようだ。日本人がドイツに留学すると、あまりにも飯がまずくてどうにも耐えきれなくなった、という話は、よく聞く。
[ 付記 ]
先に欧州の北部と南部を対比した。特に、食費と暖房費の違いを見て、数字を示したた。これは興味深い結果である。
一方、通説では、南部と北部の差は次のように説明されることが多い。
・ 南部は享楽主義者が多く、北部は禁欲主義者が多い。
・ その理由は、南部はカトリックで、北部はプロテスタンティズムだから。
こうして、「北部はプロテスタンティズムだから、禁欲的になって、貯蓄が増えて、資本主義が発達した」……という説が生じた。(マックス・ウェーバー)
しかし実は、「暖房費がかかるから、北部では食事が貧しくなった」というだけのことかもしれないのだ。(私の新説)
※ 以前、私は別の説を示したこともある。「勤勉に働くと、神に救われる」と教会がだまして、人々はそれを信じてだまされたからだ、という説。人々はだまされた結果、神には救われなかったが、かわりに豊かになった、という説。人々に損をさせずに得をさせる詐欺師。それがプロテスタンティズムだ。
→ プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神( 核心 ): nando ブログ

あと、ガスでなく石油にすることで、セントラルヒーティングのコストを下げる。
食費と住居費の逆相関について言えば、日本人と欧米人の時間スケールの違いが大きいと思います。日本人の時間は個人の一生で終わりです。現世ではおいしいものを食べて楽しみます。住居は鴨長明が言ったように方丈で雨露を現世のあいだしのげばよいと思っています。
欧米人は永遠のつながりを考えているようです。住宅は孫の代以遠まで使うことを考えています。日本は安物を建ててはつぶしてGDPだけ増えたのですが、社会資本の蓄積はできないまま最盛期を終えました。残念に思っています。
輸入をストップ(もしくは買い負け)されたら9割は餓死します。
これから益々地球の人口は増え、食料・資源の奪い合いは更に激化します。
メシが旨いなんて悠長なこと言ってる前に、まずは自給率上げることが喫緊の課題ですね。
自前の素材で料理出してこそ・・・ですが、政府も企業もアホやし、国民もボケ倒してるので、どうなるんでしょうね
あなた、料理しないの? 野菜を買ったこともないの?
私の買って料理する食材のほとんどは国産品です。輸入品は肉と鮭とチーズぐらい。野菜も海産物もほとんどは国産です。
ただしパンや麺類の材料の小麦は輸入品だね。
なお、輸入をストップされたら、石油が入ってこないので、農耕機械が動かせず、国産品も生産できません。自給率を高めても、餓死します。