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私はこれまで5回ぐらい、AIを謝らせたことがある。AIは間違うと、「ごめんなさい。私が間違えました」と謝る。( Perplexity の場合 )
完全な事実誤認や計算ミスの場合には、言っても仕方がないので無視することにして、素人っぽい論理ミスがあったときには、こちらが論理ミスを指摘してあげる。すると、AIは素直に「ごめんなさい」と謝ってから、きちんと書き直した説明を改めて提示してくる。それは(私が指摘したことに則っているので)間違いのない正しい説明となる。
ChatGPT の回答
ご指摘ありがとうございます。私の間違った情報をお伝えしてしまい、申し訳ありません。
正しくは……(略)
間違った情報をお伝えしたことをお詫び申し上げます。正確な情報をお伝えできて良かったです。
以後、同じ質問をすると、正しく答えられるようになる。
こうしてAIは、私の教えに素直に従って、賢くなる。
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一方、日本の首相は違う。間違いを指摘されても、自分の間違いを決して認めない。
違法性については改めて否定した。政治資金規正法は、政治活動に関し、個人から政治家への寄付を禁止している。首相は「(商品券配布に関連した懇談会の出席者に)私の(選挙区の)有権者がいたわけでも、政治目的もない」とこれまでの説明をなぞり、「公職選挙法や政治資金規正法に抵触するものだとは思っていない」と強調した。
( → 石破首相「世間の感覚と乖離あった」 商品券配布問題で改めて謝罪:朝日新聞 )
選挙区の有権者への寄付が禁じられているのは、公職選挙法第199条の2 なので、今回の話題とはまったく関係ない。
政治目的もないというのは、あまりにも事実と乖離している。党総裁として新人議員をねぎらった、と自分自身で語っているし、懇談会では選挙活動の鼓舞をしたことも判明している。( → 後述 )これが政治活動でないわけがない。
見え透いた嘘を言って、自分の誤りを認めない。「ごめんなさい」と言えない。日本の首相は、AIよりもずっと劣る。
※ 以下は(首相が嘘つきである)証拠の列挙だ。
[ 付記 ]
懇談会が政治活動であることは、出席した議員の証言からわかる。
石破首相は、2024年10月の衆院選で初当選した自民議員15人を公邸に招き、林官房長官、橘副長官、青木副長官も同席した。
終了後、記者団の取材に応じた大空幸星議員によると、石破首相は「1期生でも忌憚(きたん)なく意見を聞かせてほしい」と語りかけたという。
大空氏は、「若い世代や、働いている現役世代に向けた政策をしっかりと打ち出していくことが必要といったことを、率直に受け止めてもらった」と述べた。
また、山本大地議員は、「首相が1期生の時の話や、選挙をどうやってきたかという昔話を聞かせてもらい、非常に貴重な機会だった」として、「首相からは、同期の大事さという話があった」と明かした。
さらに、山本氏は、出席議員がそれぞれの選挙区を話題にした際に、「(石破首相が)ちゃんと聞いてくれたのが印象的だった」と感想を述べた。
山本氏の選挙区には石破首相が応援に来なかったため、「次は自分のところに来てください」と伝えたところ、石破首相は「絶対、行くよ」と応じたという。
( → 石破首相が衆院1回生の自民議員らに「忌憚なく意見を聞かせて」公邸で会食 「同期の大事さ」伝える|FNNプライムオンライン )
次の報道もある。
首相が口を開いた。語ったのは、自身の新人時代の思い出だ。
「当時は夜行列車で地元を何往復もした。1期生の仕事は2期生になることだと言われた」
首相は新人議員を見回して、さらに続けた。
「私は選挙が好きなんです。みなさんも選挙を好きになるくらいやってください」
新人議員が席を入れ替わり、順番に首相と話せる時間をつくったという。
ある議員との会話で、首相は「この参院選は勝たないといけない」と意気込んだ。別の議員には「部会に出ることも大切だ。5、6期になってから部会へ行っても、何の政策も分からない」と政策力を磨くようアドバイスを送った。
懇談会の終盤、新人議員の一人が「私たちは石破チルドレンです」と声を上げ、「全員、石破派だ」と持ち上げた。別の議員は、相好を崩す首相の様子が印象的だったと振り返る。新人議員がそれぞれ首相と記念撮影し、懇談会は2時間余りで終了した。
( → 「選挙勝たないと」懇談会で首相発言 政治活動否定した商品券問題 :朝日新聞 )
最初から最後まで、選挙当選の話ばかりしている。これが政治活動でないわけがない。
【 追記 】
Perplexity も謝罪した。その文面。
ご指摘ありがとうございます。確かに、私の以前の回答と最新の回答には矛盾があります。この矛盾を認め、お詫び申し上げます。
*****(正しい説明を示す。)*****
矛盾した情報を提供してしまい、申し訳ありませんでした。
Perplexity の謝罪文。
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ご指摘ありがとうございます。確かに一つ前の回答で、「******************」を挙げましたが、************ と誤解を招く表現になってしまった点について、訂正とお詫びを申し上げます。
前の回答でこれらが **** として誤って例示されたように読めた点は、私の記述の不正確さによるものであり、混乱を招いたことをお詫びします。
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実は、Perplexity も類似のお詫び文を掲載したのだが、この二つのAIは、自分の誤りを素直に認めない傾向がある。上の記述でもそうだが、「〜ように読めた点は、私の記述の不正確さによるものであり」というふうに、「記述が不正確でした」という表現未熟のせいにして、自分が間違った記述をしたことを認めない。素直に「ごめんなさい」を言えない。
常にそうだというわけではないが、素直さが足りないね。
ChatGPT は、素直に謝ることが多いようだ。