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記事はこちら。
→ 乳腺外科医に再び無罪判決 手術後のわいせつ 差し戻し審で東京高裁:朝日新聞
解説はネット上にたくさんある。AIに聞いてもいい。
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本サイトでも前に言及したことがある。
→ わいせつ妄想事件が結審: Open ブログ(2019年)
→ 裁判員制度 / 全証拠の開示: Open ブログ(2019年)
このあとで1審では無罪判決が出た。その後の控訴審では有罪。最高裁で「差し戻し」判決となり、あらためて高裁で審理し直して、このたび「無罪」判決が出た。
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事件の真偽などについてはすでに述べたとおりだが、新たに二つの情報を知ったので、記しておこう。
(1) 証言
この裁判では、常識的には誰が見ても「せん妄による勘違い」とわかる。医学常識からしても、そう見るしかない。なのになぜ、裁判所は「せん妄」を認めなかったのか? それは、検察側の証人が「せん妄ではない」と証言したからだ。では、その証人(精神科医)とは、どんな人物だったか? こうだ。
Feloの回答
精神科医は、関根医師が手術後の女性患者に対してわいせつな行為を行ったかどうかの判断において、女性がせん妄状態に陥っていた可能性を否定しました。この証言は、女性が手術後に麻酔から覚める際に意識が混乱していたことを考慮せず、女性の証言を重視する形で行われました。精神科医は、女性がせん妄に陥っていた場合、幻覚を見たり、記憶が曖昧になる可能性があることを無視し、女性の証言が信頼できるものであると主張しました。
東京高裁の判決では、精神科医の証言が逆転有罪の根拠の一つとして採用されましたが、その精神科医は自ら「せん妄の専門家ではない」と述べていたことが指摘されています。精神科医が麻酔後のせん妄について「専門家ではない」と自ら認めたことは、この裁判において重要なポイントです。
この発言は、精神科医の意見が医学的に一般的な基準に基づいていない可能性を示唆しており、弁護側はこの点を強く反論しました。弁護側は、精神科医の証言が専門的な知識に欠けているため、信頼性が低いと主張しました。
自分自身で素人であることを認めているのだから、そんな証言には価値はない、と見なすのが当然だろう。
なのに、そういうメチャクチャな証人を出した検察は頭がおかしい。まして、そんな証人の証言を「正しい」と見なして、まともな専門家による医学常識を否定した裁判長は、もっとおかしい。
医学や科学の常識をすべて否定するトランプを見て、「頭がおかしい」と見なす日本人は多い。だが、日本の裁判所も、トランプ並みに非科学的で頭がおかしいのである。その見本が、この裁判の履歴にある。(最終的には無罪になっただけマシだが、それで過去は取り返しがつかない。以下で示す。)
(2) 自殺
この裁判では、今回の無罪判決が出たことで、最終的には無罪で確定するだろう。(すでに最高裁で差し戻し判決が出たのだから当然だ。検察は控訴するはずがない。)
だが、無罪判決が出たことで「めでたし、めでたし」とはならない。なぜなら事態は不可逆的に進んでしまったからだ。
それは何か? 被告がマスコミに「わいせつ医師」と報道されたせいで、被告の息子が自殺してしまったことだ。
医師の息子が自殺したという報道があります。この情報は一部のメディアによって伝えられており、事件の詳細に関連しているとされています。息子の自殺についての具体的な詳細は明らかにされていないため、今後の報道に注目が必要です。
出典情報は下記。
→ 関根進の息子は自殺?医師の現在と真相を調査 ? trend sugata
自殺は事実と見ていいようだ。なお、被告自身、「家族を奪われた」と今回の裁判後に語っているのも、裏付けとなる。
→ 「生活や仕事そして家族を奪われた」 - 弁護士ドットコム
いったん奪われた命は戻ってこないのだ。無罪判決が出たからといって、「めでたし、めでたし」とはならないのだ。検察や裁判所は猛省する必要がある。彼らはほとんど殺人犯にも等しい。
「別に殺す気はなかった」
と弁解しそうだが、しかしそれは、ナイフで人の腹を刺して、「別に殺す気はなかった」と弁解するのも同然である。人を死なせるようなことをしておきながら、「別に殺す気はなかった」と弁解するのは、筋が通らない。
「馬鹿も休み休み言え」
と叱りつけたいところだ。
[ 付記 ]
女性患者の訴えはこうだった。
医師を訴えた患者は、2016年に右乳腺の腫瘍摘出手術を受けました。患者は手術後、関根医師に左胸を舐められたと主張しています。
右乳腺の腫瘍摘出手術を受けた患者の左胸を舐めたんだって。
げっ。気持ち悪い。そんなことをする男がいるわけがないだろう。だいたい、バイ菌がついて汚染されている可能性さえあるのに、そんな汚い体を舐める医師なんて、いるわけがない。ウンチを舐めるのにも等しい。(もっと危険だ。死ぬ可能性さえある。)
ちょっと考えただけでも、とうていありえないとわかるのだが。裁判官は頭がおかしいね。専門家である医者の意見を聞かないのだろうか? トランプ並みだね。

【 追記 】
この裁判には奇妙な点が二つある。
(1) 仮に、舐めた行為が実際にあったとしよう。そうだとしても、舐めるぐらいはたいした犯罪ではないのだから、女性の側が大騒ぎする必要はない。民事裁判ぐらいで賠償金を取れば済む。なのに「起訴せよ」と大騒ぎした。こんなに大騒ぎをしたのは、被害が甚大だったからではなく、被害妄想が課題だったからだ。もともと(醒めていても)妄想体質だったと言える。そこが問題の根源だったのだろう。
(2) こんな馬鹿げた妄想患者に、検察はいちいち付きあうべきではなかった。せいぜい、一審判決をするまでで十分だった。そこで無罪判決が出たら、こんな些細な事件については放棄するべきだった。なのに検察は、こんな些細な事件で、あえて控訴した。しかも、インチキ証言まで用意して、強引に冤罪を仕組んだ。そのせいで、逆転有罪となり、被告の息子は自殺してしまった。……この事件の根本原因は、検察の冤罪体質だ。「真実を極めるよりも、何が何でも無罪を有罪に持ち込む」というのを優先する。真実追究よりも、ゲームとしての勝敗にこだわる。……これは、トランプ大統領と同様の体質である。そのせいで人命が奪われたのだ。