──
この件では、以前に「外国産米の輸入をすればいい」と推奨した。そのときには、中国における次の価格を示した。
2.5キロで58元(約1,000円)や3キロで45.80元(約730円)といった価格で販売されている。( Feloの回答 )
( → メキシコ・カナダに高関税: Open ブログ 2024年11月27日 )
こんなに安いのだから、外国産米の輸入をすればいい、と結論したのだった。
──
ところが、その後、新たに調べると、事情が違った。上の情報は古すぎた。10年ほど前のデータだったのだ。
では、最新のデータではどうか? 2024年のデータが見つかった。
→ 主要都市における米の市場価格調査|JETRO
JETRO の資料だが、これによると、台湾産米が香港で、 45.90HKD/1.5kg だから、約3000円/5kg となる。この価格は、日本で同様の商品の販売価格と同様だ。(2990円)
→ 【コメ高騰】西友で売られている輸入米「台湾産米むすびの郷」はどんな味? 食べてみた正直な感想 | ロケットニュース24
香港でも日本でも、約3000円/5kg で売られている。味は日本の米と同等と見ていいらしい。(上記記事)
──
さて。以上の最新情報からわかるように、10年前の 価格よりも大幅に高くなっている。もはや「外国産米の方が格安だ」とは言えなくなっている。むしろ、1年前の日本米の価格(5kg 2000円前後)よりも、5割も高い。
これは、外国産米が特に高いということではなくて、諸物価の値上げの効果もあるから、国産米も順当なら4割ぐらい値上げしていて当然だ。どちらも5kg 3000円前後で、同等となる。
こうして、内外の格差は消えているわけだ。その主な理由は、円安だろう。台湾ドルや中国元の対日レートは、この 10年間で2倍近く高くなっている(円は安くなっている)ので、円換算の外国産品は大幅に値上げしていて当然だ。
つまり、円が安くなっているせいで、日本の米価は外国産の米価と、同じぐらいのレベルになってしまったのだ。
──
というわけで、意外なことに、「輸入米を購入した方が安上がりだ」ということは、もはや成立しなくなっている。
今現在に限れば、需給が逼迫しているので、輸入米の方が安上がりだ。(国産 4400円、輸入米 3000円)
だが、ここでは特に輸入をしなくても、備蓄を取り崩すだけで、需給を均衡させることができる。すると、市場の相場は 3000円ぐらいにまで下がる。こうなると、輸入米と同レベルだから、輸入を無関税で自由化しても、市場の価格は下がらないのだ。(国産も輸入米も、ともに 3000円で、差がないからだ。)
──
結論。
外国産米の輸入をしてもしなくても、5kg 3000円ぐらいで相場は安定する。(それには備蓄を取り崩すだけでいい。輸入は、してもしなくても、市場においては差がない。)
だが、逆に言えば、影響がないからこそ、もはや外国産米の輸入を自由化してもいい、と言えるのだ。「輸入を自由化したら国産農業(米作)が壊滅する」というような心配は必要ない。日本の米作はすでに外国産米と比べて、十分な競争力を持つのである。
[ 付記 ]
ただし、日本の米作農家の所得は、惨憺たるありさまだとも言える。零細農家の場合、所得が微小すぎて、時給 10円にしかならないとも言われる。赤字農家もあるらしい。(時給はマイナスだ。)
ただしそれは零細農家(1ha 未満)の場合だ。大規模農家( 10ha 以上)の場合には、年収 1000万円を越えることも多いそうだ。
となれば、結論はこうだ。
「零細農家はつぶして、大規模農家に集約すればいい。零細農家は、土地を売るか貸せばいい。零細農家の土地を借りた大規模農家が、まとめて米作をすればいい」
なお、まとめても大規模にならないような小規模な土地は、太陽光パネルを敷き詰めればいい。10ha 以上あれば、太陽光パネルだけで、年収 1500万円になるそうだ。
Feloの回答
日本国内で太陽光パネルを10ヘクタール(約24.7エーカー)敷き詰めた場合の年間収入について、いくつかの情報を基に計算します。
(中略)
したがって、10ヘクタールの太陽光パネルからの年間売電収入は約1,500万円となります。
【 関連サイト 】
\国産米と同じ短粒種のジャポニカ米/
— 西友 SEIYU (@Seiyu_Japan) November 14, 2024
台湾産の #ジャポニカ米 「むすびの郷」 税抜2,590円(税込2797.20円)が新発売!
ほのかな香りとふっくらとした食感が特徴。炊き方も国産米と同じです??
ぜひご賞味ください?
※店舗によりお取り扱いのない場合がございます pic.twitter.com/kXHIbgDKKu
昨年 11月には上の価格で売られていたようだ。その後に値上げした。今現在では、店頭では売り切れのことが多いらしい。
一方で、次の値上げ情報もある。
米を買いにスーパーに。5キロ3400円のに決めたのだけど、ちょっときになったのが、台湾産米「むすびの郷」。5キロ3229円。次は、これ買ってみるか。
— 笹山登生 (@keyaki1117) February 23, 2025
[ 補足 ]
「台湾米以外はどうなんだ?」という声もあるだろうが、同様である。
たとえば、カリフォルニア米(Calrose)は、5kg 換算で 3600円程度だ。
北京の米は、品種によって大差があるが、5kg 換算で 2000〜3000円程度だ。(質は日本米よりも劣る。)
要するに、現行相場の 4400円よりはかなり安いが、備蓄放出後の 3000円と比べれば同程度である。
日本の零細農家がそんなに苦しいのなら、なぜ続けているのでしょうか。飛行機で種をまいている農業と競争しても勝ち目はありません。
でもカリフォルニア米を大量に輸入するのはやめましょう。今日トランプがゼレンスキーさんを恫喝する様子をネット中継で見ました。アメリカに依存するのはやめた方が良いと世界中の人が思ったと思います。あれなら中国についた方がましです。
太陽光パネルを敷き詰めれば、何もしなくても儲かるようになる。