2025年01月20日

◆ 家賃ゼロで住む方法

 都区部のマンションに、家賃ゼロで住む方法がある。まるで魔法のような方法。

 ──

 「そんなうまい方法があるものか」
 と疑う人が多いだろうが、まさしくあるのだ。実際に、家賃ゼロで住む。

 その方法は? こうだ。
 「都内で優良な人気物件の新築マンションを買って、10〜15年後に売却する」

 こうすると、次のようになる。
 「都内のマンションは、物件の経年劣化による価値低下よりも、周辺相場の値上がり率の方が高い。ゆえに、年数がたてばたつほど、中古物件は価格が上がる」

 たとえば、8000万円で買った新築マンションは、10〜15年後には、およそ 8000万円 余りの価格で売れる。つまり、買ったときの値段よりも、売るときの値段の方が少し高い。その間、家賃ゼロで住むことができる。(ゼロどころかマイナスの家賃だ、とも言える。)

 こういうことは、常識的にはありえない。自動車であれ、戸建て住宅であれ、地方のマンションであれ、ほとんどのものは「中古価格は経年によって価値が低下する」というふうになる。中古品は新品よりも大幅に安くなる。
 ところが都内のマンションに限っては、そうではない。優良な人気マンションに限るが、新築時よりも中古時の方が価値が上がっているのだ。

Feloの回答
 都内のタワマンにおいては、相場の上昇が経年による価値低下を上回る傾向が見られます。
 築15年を超えると、資産価値が急激に下落することがあり、築20年でおよそ25%の価値が減少することもあります。

 このことは、タワマンに限らず、より一般的にも言える。本日の朝日新聞記事にある。
  マンション価格はこの10年余り、右肩上がりで伸びてきた。国土交通省がまとめる不動産価格指数によると、2010年平均を100とした場合、最新の24年9月の値は戸建て住宅118.9に対し、マンション207.1だった。

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( → 進む「億ション」の一極集中 昭和・平成・令和と変わる「住宅双六」 [アナザーノート]:朝日新聞

 こういうふうにマンション価格は急上昇しているのだ。だから、新築マンションを買って、10〜15年後に売れば、家賃ゼロで住むことができるわけだ。


 ※ ただし、注意。この方法は、誰にでも可能なわけではない。手元に現金 1000万〜2000万円ほどが必要だ。これだけの現金をもつ資産家ならば、家賃ゼロで住むことができる。
(この世は金持ちが得をするようにできている。一方、貧乏人は損するばかりだ。)

 ※ 手元に現金 8000万円があれば、その現金で買えばいい。そうでなければ、住宅ローンを使う。その頭金として、1000万〜2000万円ほどが必要となる。あとは、ローンの返済で毎月 20〜30万円ほど返済することになる。払う家賃はゼロでも、ローンの返済金として同程度の額を払う必要がある。

 ※ 「ローンの金を払うのだったら、家賃を払うのと同じだろ」と思うかもしれないが、さにあらず。ローンの金を払うとしても、最後には全額が戻ってくる。マンションを売却したときに、払ったローンの金は全額が現金として戻ってくる。だから、ローンで払う金は、貯金と同じである。家賃と同じ額を、貯金し続けるわけだ。

 ※ マンションの価値が常に上がり続けるとは限らない。人気のある優良物件だと、新築直後が最も値上がり率が高いことがある。たとえば、8000万円で販売したマンションが、販売直後に1億円で流通して、その後の 10年間は 9000万円である……ということもある。この場合は、新築時においてすでにプレミアムが含まれていたわけだ。(東京都の物件である晴海フラッグなどは、それに該当する。応募倍率の高い物件は、たいていそうだ。)




 [ 付記 ]
 家賃はゼロでも、別途、管理費と修繕積立金が必要だ。平均的には、家賃が 30万円だと、上記の合計が別途 4万円。13.3% ほどの費用がかかる。さらに駐車場代も 3万円ほどかかる。さらに、固定資産税もかかる。
 家賃がゼロだからといって、費用がゼロになるわけではない。

 
posted by 管理人 at 22:46 | Comment(2) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今から15年以上位前のたった集合住宅ならそういうこともありました。昔の集合住宅の方が駅に近いことも価値が上がる理由です。でもこれからはもうそんなことは起こらないと思います。
 日本の一戸建てや集合住宅は寿命が短すぎます。平均で50年ないそうです。コンクリートに弾力性を持たすための高分子を混ぜるとか、屋上や窓のシーリングに劣化しないプラスチックを使うとかすれば200年はもつようにできるはずです。20年近く前の国交省の検討会でもそのような結論です。でも実行されていません。
 建築業界は安物を作っては壊してGDP拡大に貢献してきましたが、少子高齢化の現在考えを改めてほしいと思います。建築費1.5倍で寿命を4倍にできれば住居費は大幅に安くなります。
Posted by ひまなので at 2025年01月21日 10:48
Wikipediaから
> 一般的に、鉄筋コンクリート造の建物は60〜70年の寿命が見込まれていますが、エンパイア・ステート・ビルディングのような鉄骨造の建物は、適切な管理とメンテナンスがあれば、100年以上の耐久性を持つことが可能です。
Posted by 管理人 at 2025年01月21日 11:23
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