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グリーンランド・パナマ運河
グリーンランドとパナマ運河をぶんどろうとしている。ロシアやイスラエルや中国と同じで、領土拡張主義という古臭い方針を取っている。軍事力行使まで検討中というから、呆れるばかりだ。
トランプ次期米大統領は7日の記者会見で、デンマーク領グリーンランドの購入と中米のパナマ運河返還を実現するため、軍事力や経済的な手段の行使を排除しないと表明した。
( → アメリカのトランプ氏、グリーンランド購入へデンマークに圧力 拒否なら高関税 - 日本経済新聞 )
こうなると、もはや第三次世界大戦になっても、おかしくない。
米国はかつては「世界の警察官」と思われていたが、当の米国が最初に銃弾をぶっ放して領土をぶんどろうというのだから、もはや何をかいわんや。呆れるばかり。
狂人が核兵器を握っているありさまだ。人類滅亡 待ったなし か。
メキシコに課税
メキシコに高関税を課するそうだ。25%の課税となると、進出している日産自動車や GM は大被害を受ける。GM は 8.3万台、日産は 7.0万台を生産している。3位以下はその半分以下だから、上記の2社がひどい被害を受ける。
トランプがどうしてこういうことをするかというと、一つはメキシコからの移民が多すぎるからだ。これはまだ理屈はわかる。
もう一つは、麻薬対策だ。メキシコからの麻薬流入が多いからだ。
メキシコの現状については、以前、本サイトでも言及したことがある。
麻薬組織の首領を探っていったら、実は麻薬組織を取り締まる政府部門のトップだったと判明したそうだ。自分で自分を取り締まるフリをしていたそうだ。ここまで来ると、口あんぐりである。
( → Who done it(誰が真犯人か): Open ブログ )
欧州は、日本のテロリストを死刑にしたことについて大騒ぎしているが、もっと重大な事件については等閑視している。それは、メキシコの政治家の大量殺害だ。麻薬マフィアが、自分の意に沿わない政治家を大量に殺害している。
麻薬マフィアが跋扈(ばっこ)して、政治家や国民を大量殺害しているという事実がある。
ならば、こういうところを問題視すればいいのだが、欧州は相も変わらず、年平均で5人ぐらいしかない 日本の死刑執行ばかりを問題にしている。
( → 人道主義(死刑・難民・麻薬・人質): Open ブログ )
こういう状況があるところへ、近年ではフェンタニルという強力な麻薬が侵出して、大問題となっている。
メキシコは中国と同様、ヘロインよりも最大50倍強力で、製造が容易な合成オピオイドでもある。フェンタニルの主要供給源であり、メキシコ当局によって押収されたフェンタニルの量は、2019年から2020年の間にほぼ5倍に増加した。
そこでトランプは「メキシコに関税」という方針を出したわけだ。
しかし、それで効果があるのか? 私の判定は「否!」である。
・ 関税をかけても、麻薬取り締まりの効果はない。
・ むしろ、政府弱体化を招いて、麻薬対策が弱まる。逆効果だ。
・ やるべきことは、メキシコ政府との協力で、麻薬組織撲滅だ。
現状では、麻薬組織対策を打ち出した女性市長が惨殺されるというような事件が起こっている。
→ 女性町長が殺害される、初の女性大統領当選の数時間後 メキシコ - CNN.co.jp
現在のメキシコ大統領は、強力な麻薬対策を推進しつつある。
→ アングル:メキシコ大統領が麻薬組織対応に軍動員、トランプ政権にらみ強硬策か | ロイター
ならば、この現職大統領を支援することが、麻薬組織対策の最強の手段となるはずだ。なのにトランプ大統領は、メキシコ大統領を支援するどころか、メキシコ大統領をいじめようとする。これでは麻薬組織が喜ぶだけだ。
麻薬対策をする異と口では言いながら、実際には関税引き上げによる政府弱体化を通じて、麻薬組織を支援する。口と手が正反対だ。狂気の沙汰だ。
ちなみに、メキシコの輸出が激減すれば、当然ながら、メキシコが米国から輸入する額も激減する。メキシコに物を売っていた米国産業は、大幅な売上減少となる。たとえば、メキシコ向けに鉄を販売していた USスチールも、その販売額が激減して、大損することになる。
( ※ USスチールはメキシコに大量の鉄鋼を販売している。このことはAIで確認済み。)
カナダに課税
トランプ大統領はカナダにも課税しようとしている。これも問題だ。
米国がカナダに課税すれば、カナダ産品を輸入する米国市民自体が大損する。たとえば、カナダから安価な水力発電電力を得ている北部地域は、電気代が大幅に値上げとなって、大損する。
それだけで済めばいいが、カナダが対抗措置として、電力輸出を禁止したりすれば、大規模な停電(ブラックアウト)が発生して、米国北部の産業がズタズタになる。
また、カナダの輸出額が減れば、米国からカナダへの輸出も減るので、各種の産業が困ってしまう。たとえば、デトロイトの自動車のカナダ向け輸出が激減する。
カナダが米国への輸出を減らせば、米国からのカナダへの輸出も減ってしまうのだ。そういうことがわかっていないのが、トランプだ。どうしようもない馬鹿だね。
カナダからの移民
ただし、一つだけ、うまく解決がつきそうなことがある。
それは、カナダからの不法移民だ。トランプはこれを問題視しているが、この問題は自然に解決する。なぜなら、シリア難民が故郷に帰還しているからだ。
カナダでは、トルドー首相の方針で、シリア難民を大量に招いていた。その一部が米国に流入する不法難民となっていた。(AIで確認済み。)
このような問題があったが、シリアのアサド退陣で、難民問題は自然に解消しつつあるようだ。この件は、前にも言及した。
→ アサド退陣と欧州難民: Open ブログ
シリアの状況の変化のおかげで、タナボタ式に、欧州の難民問題が解決していったが、同時に、米国でも(カナダ経由の)不法移民問題が解消しつつあるわけだ。
【 関連サイト 】
アサド退陣から1カ月が経ったことで、現状を報じる続報記事がある。難民の帰還が進んでいるそうだ。
→ 持ち家なくても「希望がある」 シリアに戻る難民 1カ月で11万人 [イスラエル・パレスチナ問題]:朝日新聞
→ 「戻る、誇りを持って生きる」 300万人が避難するトルコ、3.5万人帰還 シリア難民:朝日新聞
https://maisonai.io/blogs/tips/tips-3
また、自分の知っている既知情報の「念のための確認」ぐらいなら、あまり疑わなくても済みます。