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ガソリン減税の方針が決まった。暫定減税の廃止。
→ ガソリン税の暫定税率廃止でも一致
これで道路の補修費が足りなくなって、道路は穴ボコだらけになるかも……と懸念したが、よく考えると、もっと深刻な問題がある。
道路なら、穴ぼこが開いたぐらいでは、何とかなりそうだ。(アスファルトを注ぐだけで簡単に直る。コストは激安だ。)
それより問題なものが、別にある。橋だ。橋の補修費が足りないと、穴があるだけでは済まない。橋が倒壊する。
では、その問題はどうなっているか?
橋の補修費が足りなくて、インフラが大変だ……ということは、これまで何度も話題になってきた。最近でも、次の記事がある。
国土交通省は、老朽化が課題となっている全国の橋の点検状況をまとめた。5年以内に修繕などの措置が必要と判定されながら、期間が過ぎても対策がとられていない橋が17%にあたる約1万本あった。
18年度までの点検で、全国にあるすべての橋約73万本(21年度末時点)のうち、「5年以内に措置を講ずべき状態」と判定されたのは6万6354本あった。
自治体が管理する橋は、対策に着手済みが83%、完了したものは66%にとどまっている。5年以内の対策が必要とされたのは6万482本あり、その17%にあたる1万353本は、5年以上が経過していても対策に着手できていなかった。特に危険性が高い橋は通行止めにするなどしている。
23年時点で建設後50年を経過する橋は4割弱だ。これが10年後の33年には6割となり、老朽化がより深刻になると見込まれている。
( → 1万橋、期限後も未修繕 「5年以内に措置必要」判定 財政難、自治体管理で遅れ目立つ:朝日新聞 )
「5年以内の対策が必要とされた」にもかかわらず、「5年以上が経過していても対策に着手できていなかった」という放置プレイ状態にあるものが 17%もあるわけだ。数にして1万353本だ。これほどにも多くの箇所が危険状態になっている。そのせいで通行止めになっている橋もあるほどだ。(上記)
そのせいで、現状はひどい状況になっている。たとえば、下図の橋だ。(出典は上の朝日記事。)
こういう危険な崩落状態を放置したすえに起こったのが、笹子トンネル事故だ。
→ 笹子トンネルの問題と対策: Open ブログ
これを読むとわかるが、笹子トンネルは元々設計に問題があった。欠陥設計だと言ってもいい。だから寿命にも問題があり、長期の経年の使用に堪えられず、崩落した。
同様の状況は、多数あると見込まれる。だからこそ、あらゆる危険箇所を補修する必要があるのだ。それも、喫緊の課題として。何よりも最優先の形で。
ところが、そのために必要な金を、補修のために使わずに、ガソリン減税に回してしまう。これはもう、狂気の沙汰だ。(タネ芋を食って餓死する、愚かな農民みたいだ。)
このあと、続々と橋が崩落しかねない。
すぐ上の動画(三番目)では、香川県の老朽化した橋の例が出ている。玉木代表の地元なんだから、そこで補修すればいいのに、補修する金も出さずに、金を減税のために回してしまう。その金は酒とどんちゃん騒ぎのために使われるのだろうか。橋を補修するための金を、酒とどんちゃん騒ぎのために使う。情けないね。
https://togetter.com/li/2479791
目の前に鉄骨が落下した。数秒の差で人が死ぬところだった。
これの管理者責任は鉄道会社だが、似た事例はあちこちで起こりそうだ。今後はもっとひどくなる。ガソリン減税のせいで。
なお、今回の事故が起こったのは、京成本線だ。やっぱり。金のない貧乏路線だ。貧すれば鈍す。貧すれば落とす。
今後は日本中で道路の橋が落ちる。国民民主のおかげだよ。「手取りが増えた」と喜びながら、手だけを上げて、溶鉱炉に沈んでいく。それが、詐欺師にだまされた日本の命運だ。
そこで関係者が何とか努力して、少しずつ補修予算を拡大しようと努めてきたのに、それを一挙に瓦解させてしまうのが、国民民主だ。
長年の関係者の努力を、一挙に無としてしまう。一歩ずつ前進して、十歩進んだと思ったら、一挙に百歩後退させる。
金融市場向けに使うよりもこっちに使って欲しいです。
財政赤字の穴埋めという形で、すでに減税のために使われています。本来ならば、大幅に増税しているはず。