2024年12月10日

◆ 宇宙エレベーターの実用化

 宇宙エレベーターの実用化について、あらためて考え直してみた。

 ──

 宇宙エレベーターについては、前に「不可能っぽい」と指摘した。
  → 宇宙エレベーターは不可能?: Open ブログ

 一方、大林組が宇宙エレベーターの実用化を進めている、というネット報道もある。

 そこで新たに考え直すと、次のことを思いついた。
 「ロープの最上部には、カウンターウェイトがある。そこに巨大な重量物を設置すれば、そこから水平方向の加速度を(ロープを通じて)もらい受けることができる」

 地上から物が上昇するときは、ロープの張力を通じて、物が水平加速度を得る。その分、カウンターウェイトは負の水平加速度を得るので、カウンターウェイトは後方に遅れてしまうし、高度が下がってしまう。ただし、上昇する物体に比べて、カウンターウェイトの重さが非常に大きければ、その影響を弱めることができる。

 一方、物が航空から地上に下がるときには、物がロープに水平加速度を与える。その分、カウンターウェイトは正の水平加速度を得るので、カウンターウェイトは前方に進んでしまうし、高度が上がってしまう。

 物が勝手から下がるという一周期を通じれば、カウンターウェイトの位置は元に戻る。

 ──

 上記のようになるので、特に問題はないかも……と思い直した。

 そこで、AIに質問してみると、同様の回答を得た。
 Feloの回答
質問:宇宙エレベーターで、物が高く上がるときには水平加速度が必要だが、それをどうやって得るか?

回答:

宇宙エレベーターにおいて物体が高く上がる際には、水平加速度を得ることが重要です。この加速度は、エレベーターの構造と運動のメカニズムによって実現されます。

水平加速度の必要性
宇宙エレベーターは、地上から宇宙空間へ物体を運ぶためのシステムであり、物体が上昇する際には、重力の影響を受けるため、単に垂直に上昇するだけではなく、地球の自転による遠心力を考慮する必要があります。このため、物体は一定の水平速度を持つ必要があります。これにより、物体は地球の重力に対抗しつつ、軌道を維持することができます。

水平加速度の獲得方法
 ケーブルの張力とカウンターウェイト:
 宇宙エレベーターは、地上から宇宙空間に向けて張られたケーブルを利用します。このケーブルの先端にはカウンターウェイトが設置されており、これが重力と遠心力のバランスを保つ役割を果たします。カウンターウェイトが上に引っ張ることで、ケーブルが張られ、物体が上昇する際に必要な水平加速度を生み出します。

 エレベーターの動力源:
 エレベーターの昇降機(クライマー)は、電力を利用して動作します。これにより、エレベーターは上昇中に必要な加速度を得ることができます。具体的には、無線エネルギー伝送やケーブルを介した電力供給が考えられています。

 運動の制御:
 エレベーターが上昇する際には、運動の制御が重要です。物体が上昇する速度を調整することで、必要な水平加速度を維持し、物体が自由落下しないようにします。これには、エレベーターの速度を調整するための高度な制御システムが必要です。

結論
宇宙エレベーターで物体が高く上がる際には、ケーブルの張力とカウンターウェイトの利用、電力による動力供給、そして運動の制御が重要な要素となります。これらの要素が組み合わさることで、物体は必要な水平加速度を得て、地球の重力に対抗しながら安全に上昇することが可能になります。

 というわけだ。ふむふむ。結構、ちゃんと考えられているんだね。

 ──

 なお、実用化に当たっては、ロープの強度が必要となる。そこで、「カーボンナノチューブの進展次第だな」と推定したが、やはりそうであるようだ。
  → 大林組の宇宙エレベーター構想、最大の課題はCNT - 日本経済新聞
  → 大林組が構想する「宇宙エレベーター」の今、最大の課題はCNT | 日経
 
 
posted by 管理人 at 22:41 | Comment(0) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
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