2024年11月23日

◆ 熊本で地下水の涵養

 熊本で地下水の涵養のために、水源の補助金を出すことにした。だが、水田が減るせいで、かえって地下水が減ってしまう、という問題(逆効果)がある。

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 熊本には日本でも有数の優れた地下水がある。そこで、地下水を大量に利用する TSMC の工場が建設されたが、地下水が不足しかねないので、地下水を涵養するために、水源の補助金を出すことにした。米を作らなくても、水田に水を張るだけで、多額の補助金をもらえる。そこで、多くの農家が、水田の米作をやめて、単に水張りをするだけで補助金をもらうようになった。
  → (けいざい+)コメのない水田:1 「TSMCのため」育む地下水:朝日新聞

 ところが、これで地下水が増えるかというと、かえって減ってしまう。なぜか? 普通の米作をすれば、3カ月の水張りをするので、地下水の涵養は3カ月分だ。一方、米作なしで水張りをすると、1カ月だけの水張りなので、地下水の涵養は1カ月分だ。
  → (けいざい+)コメのない水田:4 地下水涵養・転作補助金、報われぬ稲作:朝日新聞
  → (けいざい+)コメのない水田:1 「TSMCのため」育む地下水:朝日新聞

 補助金なしなら、水田によって3カ月も水張りをするのに、補助金があると、米作なしの水張りが1カ月あるだけだ。これでは、補助金を出すことによって、水張りの期間を3分の1に減らしてしまうことになる。逆効果だ。馬鹿丸出しというしかないね。

 ※ これは記事の指摘ではなく、私の指摘だ。連載の最初の日に、私が朝日の編集部にも連絡しておいた。

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 さて。ここで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 熊本のような九州の温暖な地域では、高温対策の品種を使うといい。とくに、「にじのきらめき」という品種を使うといい。これは、早場米を作ったあとで、秋になってから二番穂を育てて(再生させて)、二期作をすることができる。すると、2回の耕作で、収量を5割アップにすることができる。
 また、水田の水張りの期間もほぼ倍増するので、地下水の涵養もほぼ倍増する。

 以上が、私の提案だ。これぞ、うまい案だ。

 ※ 新品種は味の心配がありそうだが、味はコシヒカリよりも上だという。東北のコシヒカリには負けるとしても、九州産のコシヒカリには勝てるようだ。



 【 関連動画 】





 水田で3カ月の水張りをするのをやめて、水田で1カ月の水張りをするようにした。3から1に減ったのだが、ゼロと比べて、「1に増える」「「(水張りで)地下水が増える」と喜んでいるわけだ。計算ができない。

 朝三暮四の猿は、合計7つなので、損得なしで喜んでいた。
 熊本の人間は、量を3分の1に減らされて、大喜びする。猿よりチョロイね。
 
posted by 管理人 at 23:10 | Comment(0) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
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