──
自民の票はどんどん減っているが、立憲は(小選挙区はともかく)比例区では票を伸ばしていない。自民の批判票は多いが、立憲はその受け皿になっていない。
このことは、先日に別項で示した。
→ 衆院選の情勢(2024): Open ブログ
これとほぼ同趣旨の見解もある。
自民の岩盤支持層の保守層は「石破首相へのシンパシーが低いが、だからといって野党に投票するのでなく、投票を避ける傾向がある」とも分析する。一方、勝敗のカギを握るとされる無党派層も「21年の衆院選で政権交代が実現しながら、生活が好転しなかった経験を持っているので、野党も自民に代わる『受け皿』とみなしていない」と語った。
自民の党四役経験者は、「野党は『裏金』と連呼することに集中し、政権交代後にどんな政策を行うかの訴えが目立たない。野党に政権を任せてもいいという安心感は醸成されておらず、これが図らずもわれわれを助けている」と語る。こうした流れが、「自民は嫌だが野党には任せたくない」という空気を作り、投票率の低下傾向につながっているようだ。
( → 衆院選の投票率低下か 保守票の棄権増え、与党には一転不利か 自民批判も醒めた空気 - 産経ニュース )
与党は駄目だが、野党も頼りない。どっちも駄目だ。そういう雰囲気が広がっている。
──
そこで提案しよう。(今からでは遅いが。)
「野党は値上げを批判するべきだった。この秋の値上げは、政府の失政がもたらしたものであるから、値上げは政府のせいだと指摘して、政府を大々的に批判するべきだった」
つまり、政府批判のポイントを、裏金よりも、値上げにするべきだった。「自民は悪いことをしている」と訴えるより、「自民のせいで値上げが起こって、国民は貧しくなった」と訴えるべきだった。
その上で、「野党にお任せ下さい。そうすれば物価を下げます。過去2年間の値上げの幅を、半分に圧縮します。食品の物価上昇率を、 20% から 10% へ戻します。」と公約するべきだった。
こうすれば、国民の支持を得て、大幅な得票増加になっただろう。
──
しかし現実には、野党はそうしない。野党には経済政策の能力がないからだ。物価値上げを抑止する方法がわからないのだ。
せめて、「米の在庫を放出すれば、米の値上げは抑止できました」と語るべきだったが、それさえもできない。まともな知識がないので、どうしようもない。
哀れ。
与野党、同病相憐れむ。
[ 付記 ]
最新の選挙情勢では、小選挙区において、終盤になって自民の得票率が下がり、立憲の得票率が上がっているそうだ。
→ 【衆議院選挙2024 終盤情勢】自民党の当落線上120人に増加、閣僚も接戦 衆議院選挙2024・終盤情勢調査 - 日本経済新聞
自民党は289ある小選挙区のうち120近くで当落線上の接戦になっている。終盤にかけて失速した選挙区などがあり、序盤情勢よりも10選挙区ほど増えた。複数の現職閣僚も含まれる。野党候補が乱立して政権への批判票が割れる選挙区でも苦戦が目立つ。
わずかではあるが、自民の勢力が低下している。逆に立憲は上昇している。
各県ごとの情勢分析を地元新聞社が示しているところもあるが、地方の県でも、立憲が自民を上回っている県が多い。……これは意外だ。
ひょっとしたら、政権交替が起こるかもね。選挙序盤には、そうは思えなかったが。(最近になって情勢が転じてきた。)
※ 最後になって、国民民主党は、石丸伸二 と組んだ。
→ https://x.gd/mQCTA
まるで 牧伸二と組んだような漫才か。
→ ああ、やんなっちゃった - YouTube