──
石破首相の所信表明では、こうあった。
世界有数の災害発生国である、この日本において、近年の更なる風水害の頻発化・激甚化に早急に対処できる人命最優先の防災立国を構築しなければなりません。防災・減災、国土強靱化の取組を推進します。事前防災の徹底に向けて、まず、現在の内閣府防災担当の機能を予算・人員の両面において抜本的に強化するとともに、平時から不断に万全の備えを行うため、専任の大臣を置く防災庁の設置に向けた準備を進めてまいります。
( → 政府公式「所信表明」 )
ここでは、次の二点がある。
・ 内閣府防災担当の機能を予算・人員の両面において抜本的に強化する。
・ 防災庁の設置に向けた準備を進める。
まあ、言っていることはわからなくもないが、これでは「目標」があるだけで、具体策が何も見えない。「防災のための組織を作る」という目標だけはわかる。だが、具体的にどんな組織をどんな形で作るか、さっぱりわからない。具体的に何をしようとしているのかもわからない。遠いかなたの目標は見えても、そこに至る道筋がまったく見えない。
困った。どうする?
──
そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。というか、その案はすでに記述済みだ。「防災庁を設置せよ」というテーマで、これまで何度か述べてきた。最近版は下記だ。
→ 防災庁を政府が否定: Open ブログ
ここでは、「岸田首相が防災庁の設置を否定した」という話が出ているが、記事の冒頭では、私の下記記事を紹介した。再掲しよう。
→ 防災庁を設置せよ: Open ブログ
→ 防災庁を設置せよ 2: Open ブログ
→ 洪水も噴火も防災庁が必要: Open ブログ
→ 防災研究所の必要性: Open ブログ
ここでは、組織の構成方法も記してある。だから、これらの記事に従って、組織を構成すればいいのだ。
ついでに言うと、次の記事でも、「震災予防の省庁」「災害予防庁」「防災庁がない」というような言葉で、同趣旨のことが言及されている。これらの項目も参考になる。
→ 震災予防の省庁
→ 津波の気象予報: Open ブログ
→ 気象庁の責任(豪雨): Open ブログ
──
なお、以上とは別に、新たに次のことを提唱しよう。
「防災庁の設置では、トップに卓抜なリーダーを抜擢する必要がある。年齢は 50歳以下で、10年ぐらいはトップを継続することを前提とする」
こういうリーダーを招くべきだ。当然ながら、大臣とは別の特別なリーダーとなる。大臣はお飾りみたいなもので、このリーダーが組織の全体を引っ張る。(アップルのジョブズや、Microsoftのゲイツみたいなものだ。)
なお、このような人物が見つからない限りは、組織の構成を中断する。組織の構成を含めて、すべてをこの全権リーダーに任せる必要がある。
このリーダーは、気象の知識もあるし、救命救助の知識もあるし、医学の知識もあるし、交通の知識もあるし、ITの知識もある。それぞれの分野で、プロ級である必要はないが、プロと会話できるぐらいの知識はもっている。
そういう特別クラスの人物を抜擢して、全権を委ねるべきだ。
なぜか? 防災庁の役割は、特別な専門技術ではないからだ。専門技術というより、さまざまな専門技術を束ね合わせて、有機的に機能させることこそ、防災庁の役割だからだ。ここでは「連携」という役割こそが最大の仕事となるのだ。
そして、そのことを理解できている災害全般の知識こそ、この部局のトップたるリーダーに要請される資格なのだ。
※ 「そんなやつ、おらへんで」と文句を言う読者もいそうだが、いやいや、そんなやつ、おるやろ。条件的にピッタリではないが、それに類するような人物が。……それは、読者もよく知っている誰かさんだ。まあ、そういう人物がいるんだから、他にも探せば、どこかで何とか見つかるだろう。
※ 「どうやって探すんだ」と言われるかもしれない。とりあえずは、役人のなかから学歴で絞ると、探す手間が省けそうだ。……従来の選抜方法だと、ステップアップ方式なので、50歳を超えないとトップにはなれないが、それとは別に、若手から抜擢する必要がある。
AIによる想像イラスト
( 条件 : ひげもじゃ)
[ 付記 ]
ついでだが、この点で迷走状態にあるのが、デジタル庁だ。組織は作ったものの、方向性がはっきりしないので、組織の全体が迷走状態にある。数年間がたったが、実績となるのは、Web デザインのアイコン頒布ぐらいだ。他に、次の重要課題もあるのだが。
・ 行政用の文字コード、フォントの統一。
・ 地方行政用の事務システムの共用化。
いずれも最重要の課題なのに、いまだに実現できていない。詳細については、ネットで調べればわかる。
※ 前者は実現しそうだ。だが、方向性がおかしい。異体字(誤字)をやたらと収録したがっているが、誤字を収録するよりは是正して統一する方が正しい。
※ ついでだが、政府は人名用の漢字をどんどん増やしているが、むしろ減らすべきだろう。人々の読めない自己流の漢字利用を増やすと、言語体系が破壊されてしまう。社会はどんどん非効率化する。狂気の沙汰だ。
【 追記 】
防災庁がやるべきことは何か? 簡単に言えば、「被害の最小化」だ。加えて、「そのためにかける費用は、なるべく少なくすること」だ。つまり、コスパを最大限にすることだ。
具体的な事例としては、次の例がある。
・ ダムの事前放流 (費用ゼロで莫大な被害を救う)
・ 遊水地の整備 (少ない費用で多大な効果)
・ 仮設住宅の廃止 (被災後の死者発生をなくす)
・ 組織の有機的な連携 (マネージメントの問題)
詳しくは、前出の各項を参照。
とにかく、知恵を絞ることで、莫大な被害の発生を最小化することができる。莫大な金をかけるのではなく、莫大な知恵を投入することで、超巨額の自然災害を最小化する。もちろん、人命被害も最小化する。
※ ひるがえって、現状では、予防対策を何もしていないから、被害が最大化する。東日本大震災でも、熊本や能登の地震でも、政府の無為無策が原因で、被害の最大化が起こった。これを解決するのが、防災庁の設置目的だ。……防災庁がなぜ必要とされるか、きちんと理解しておこう。

いつも言うように日本人は地震火事津波に対しては基本的には逃げるだけで立ち向かってきませんでした。水が来ても流されない住宅、高度耐震住宅、防災社会インフラ、などなど技術的に可能なはずなので、誰かが言い出してほしいです。
それらの提案を何も読まずに、「やることは何もありません」って、まるで文盲でしよ。
──
リンク先をろくに読まない人が多いようなので、最後に 【 追記 】 を加筆しました。そこで簡単に説明しています。