──
石破が首相になって、初仕事は何かと思って期待したら、経済政策でも社会政策でもなくて、衆院解散だった。これは自分の事前公約を破ることになる。なぜなら、事前公約では、「すぐには解散しない」と言っていたからだ。
「できる限り早期の解散」を主張している小泉氏に、記者が「国民は何を基準に選べばいいのか。せめて、(解散前に)与野党の論戦があるべきではないか」と投げかけると、小泉氏は……(略)
これに異議を唱えたのが、石破氏だった。「国民に判断していただける材料を提供するのが政府の責任であり、新しい首相の責任だ。本当のやりとりは予算委員会だと思う」とし、臨時国会で新首相が選出された後、予算委員会までは与野党論戦をする必要があるとの認識を示した。
( → 候補者同士の質問に透ける戦略、かわした石破氏と小泉氏 自民総裁選 :朝日新聞 )
つまり、こうだ。
小泉 「できる限り早期の解散」
記者 「(解散前に)与野党の論戦」
石破 「予算委員会までは与野党論戦」
石破は「与野党論戦後の解散」を唱えていた。
ところが今では「国会召集後、10日後に解散」という方針だ。
10月1日に召集される臨時国会について、自民党は立憲民主党に対し、会期を9日までの9日間としたいとする意向を伝えました。
自民党の石破新総裁は、衆議院選挙について野党側との論戦を経て10月9日に衆議院を解散し、15日公示、27日投開票の日程で行う
( → 臨時国会会期 自民党”9日まで9日間の意向” 立憲民主党”受け入れられず” | NHK | 衆議院選挙 )
9日間の会期があるようだが、そのうち最初の1日目は首相指名の本会議で潰れる。週末休会として週末の二日間もある。残るは6日間だけ。たったの6日間では、簡単な質疑応答で終わるし、仕事をする時間もない。何も仕事をしないで、顔見せだけして、すぐに選挙だ。呆れる。
ちゃんと仕事の成果を見せてから国民に信を問うのが王道だろう。それもしないで、表紙だけ見せて、中身を判断しろと言われても、中身がスッカラカンなんだから、判断のしようがなかろうに。
これはもう、「表紙だけ見せて金を払わせる」という詐欺に近い。稀代の詐欺師首相。
※ 「進次郎が首相にならなくて良かった」と思っている人が多いようだ。だが、「石破は進次郎よりも信頼できない」というのが、私の評価だ。高市はただの右翼馬鹿だが、石破は悪人に近い。麻生太郎・菅義偉は、典型的な(エゴ的な)悪人だが、石破はちょっと毛色の違う悪人だ。政治家には珍しいタイプ。ちょっと狂人に近い。ヒトラー・プーチン・習近平には似ている。いつ暴走してもおかしくない。
※ ともあれ、彼の初仕事は、事前の方針をひっくり返して、自分の語った言葉を嘘にすることだった。そのことが、「早期解散」という初仕事から判明した。
【 関連サイト 】
その後に見つけた記事。
→ 「石破さんがひょう変した」10月27日総選挙に“前言撤回”し党内で驚きの声…岸田首相のポスター剥がされ準備着々|FNN
→ 「臭い物にフタとしか」野党、論戦避ける石破氏に憤り 一斉に批判 :朝日新聞
→ 石破総裁、10月27日の衆院選投開票を表明 野党は論戦求め反発:朝日新聞
→ 石破新総裁 首相就任前に解散“フライング”発表 豹変の背景は?党関係者「今までの自民党と変わらない」― スポニチ