初夏には新緑がまぶしい。若葉が急激に伸びる。それはなぜか?
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バイオマスの観点から言えば、初夏よりも夏に、バイオマスが増える。日光の量も水の量も、夏の方が多いのだから、夏にバイオマスの増える量が多いのは当然だ。日数からいっても、夏の方が多いので、なおさらだ。
なのに実際には、初夏にばかり、やたらと若葉が増える。どうしてそうなのか?
この点で、思いついたことがあったので、確認しようと思って、AIに質問してみた。
「初夏に若葉がたくさん伸びるのは、どうしてか?」
しかし、この質問に対して、AIはどれもまともな回答を示さない。そこで、次の質問に変えてみた。
「夏でなく初夏に若葉がたくさん伸びるのは、どうしてか?」
しかしやはり、回答は同様だ。問題のポイントがつかめないのかもしれない。というより、そもそも回答を知らないのかもしれない。
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そこで、私の思いついた回答を示そう。こうだ。
初夏に若葉がたくさん伸びるのは、植物の長期的な戦略ゆえである。
植物にとって葉とは何か? 光を吸収して光合成をする装置である。これがなくては始まらない。これこそが最も重要な装置だ。だから、何にも先だって、大量の葉を伸ばすのだ。
※ 昔の日本軍で言えば、何よりも石油を確保したのに似ている。エネルギー源を確保することが最優先となるのだ。
いったん大量の葉を茂らせれば、あとは大量の日光を吸収して、大量の光合成をなすことができる。その段階で、葉以外の部分を成長させる。樹木ならば、枝や幹や果実を。野菜や穀類ならば、茎や実を。……そういうふうに、葉とは別の部分を大幅に増やしていく。
つまり、成長する部する分を、次の順序で交替させる。
・ 初夏には …… 葉(若葉)
・ 夏 には …… 枝・幹・茎、実
初夏にはとりあえず、葉っぱだけを急激に茂らせる。そこで大きくひろがった葉によって、光合成をして、どんどん栄養分を取り込んで、枝・幹・茎を少しずつ成長させていく。夏の後半や秋には、実をふくらませる。
こういうふうに、成長する時期は、各部分で異なるのだ。
それゆえ、初夏だけで見れば、若葉ばかりが急激に増えるのだ。
ただし、「初夏には、若葉ばかりが増える」というのは,物事の一面しか見ていない。もう少し正確に言えば、こうだ。
「葉が伸びるのは初夏であり、葉以外の部分が伸びるのは夏である」
こういうふうに認識するのが正解だろう。
※ AIは、そういうふうには答えないが。
光合成の初期過程は光エネルギーによる電子移動です(原理的には太陽光発電と同じ)。電子移動が起こってから炭水化物を作る過程は普通の化学反応です。それらの化学反応は高温の方が効率が高いので、トータルではやはり7月、8月ごろに一番光合成が進みのだと思います。植物は本当に合理的にできています。
まずインフラを整備してから本格創業に入る、ということなんでしょう。