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EV 用の普通充電器と急速充電器は、価格差が非常に大きい。データを得るため、AI に質問してみた。
「EV用の普通充電器(200V)と急速充電器(400V)の設置価格は、それぞれいくらか?」
回答は次の通り。
ChatGPT
EV用の普通充電器(200V)と急速充電器(400V)の設置価格は、以下のようになりますが、設置場所や条件によって変動することがあります。
- 価格帯: 10万円〜30万円
- 設置費用: 約10万円〜20万円
- 合計: 約20万円〜50万円
- 価格帯: 100万円〜300万円
- 設置費用: 約50万円〜100万円以上
- 合計: 約150万円〜400万円以上
Perplexity
普通充電器(200V)の場合:
- 可搬型(コンセントタイプ)の充電器本体価格は数千円から数万円程度です。
- 据置型充電器の本体価格は約30万円です。
- 充電器専用コンセントの設置工事費は10〜20万円程度です。
- 一般的な6kWタイプの普通充電器の設置工事費用は、1台につき約10万円前後です。
- 急速充電器1基あたりの工事費用は約200万円以上です。
- 契約電力が50kWを超えるEV充電器の場合、高圧受変電設備の追加などで、さらに別途約300万円〜600万円かかります。
- 急速充電器をそのまま設置する場合、設置費用は300〜500万円程度、それ以上の場合もあります。
価格差が非常に大きいとわかる。
しかし、これはまずい。現状では、小さすぎるのと大きすぎるのがあって、ちょうどいい中間サイズのものが、欠けているのだ。
(1) 普通充電器は、価格が安いのはいいが、性能が低すぎる。充電するのに8時間ほどもかかるが、これでは時間がかかりすぎる。特に、昼間の電力供給のピーク時間帯に、2時間だけまとめて充電したい、という用途に、適さない。8時間でなく2時間ぐらいで充電を完了できるようにしたい。
(2) 急速充電器は、性能は申し分がないが、価格が高すぎる。
これらは、どちらも問題がある。その中間となるものがほしい。何とかならないか?
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考えてみれば、中間となるものは簡単に作れそうだ。
「普通充電器を2台、直列につなげる。これで 400V の充電装置を作れる。この 400V の直列式普通充電器を、家庭用の充電器にすればいい」
こうすれば、電圧が2倍になり、電流も2倍になり、電力が4倍になるから、充電時間は4分の1で済む。今まで8時間かかった充電量が、4分の1の2時間で済むようになる。……こうすれば、昼間の電力供給のピーク時に まとめて蓄電することも可能だ。
しかも、この方法なら、コストは格安で済む。普通充電器の2倍の価格で済む。急速充電器のように、10倍の価格にはならない。
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以上のようにすれば、問題は解決するはずだ。
ただし、これは、困ったときの Openブログの「うまい案」とは言えない。なぜなら、この案は、あまりにも平凡だからだ。小学生でも思いつくような、安直な案だ。
こんな簡単な案は、誰でも思いつく。なのに、実用化されていない。とすれば、そこには、何らかの問題点があるのかもしれない。
しかしながら、私には、その問題点が見えない。なぜその方法が実現しないのか? 私にはよくわからない。(私は電気工学には弱いんだ。)
賢明な読者の解説を待つ。
【 追記 】
調べるうちに、解説を見出した。
普通充電器は交流の電源を入れて、そのまま交流でクルマに送り込み、車載充電器で直流に変換してからバッテリーに充電しています。一方、急速充電器は交流を入れて、充電器の中で高電圧の直流に変換してクルマに送り、そのままバッテリーに充電しています。このことが両者の設備サイズや価格にあらわれており、コンパクトな普通充電器に対して、急速充電器は直流への変換装置をはじめ様々なインバーター、コンバーターを搭載しているため、装置自体が大きく、高価です。
( → EV充電の基礎知識 EV充電のしくみ|EV・PHEV用充電設備|日東工業株式会社 )
上記ページには、図もあるので、図も見るといい。
充電器の端末は、直流が流れているのだとばかり思っていたが、そうではなかった。普通充電器の場合には、交流がそのまま車に注ぎ込まれる。それを直流に変換するのは、自動車内部にある装置だ。だから普通充電器は安い。
一方、急速充電器は、交流 400V (三相)を直流に変換するために、変換装置が必要だ。その変換装置が馬鹿高いらしい。
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以上で、説明は付く。だが、これではまだ謎が残る。
「急速充電器は、電圧が2倍になるだけなのに、どうしてそんなに高コストになるのか? 電圧を2段階に分割すれば、200V の交流が二つになる。それぞれの段階で、 200V の交流を 200V の直流に変換すればいい。この変換は安価に実現できる。その後に、直流 200V を二つ直列に並べれば、400Vの直流になるはずだ」
こういうふうにできそうなものだが、何とかならないか? まあ、何とかならないんだろうけど、どうしてか? そこが謎だ。
【 関連項目 】
過去記事で、次の話がある。
→ 急速充電器 1000台 設置: Open ブログ
急速充電器 1000台を都内に設置するそうだ。設置費用は無料で。
どうなっているのかと思ったら、一つだけ実現しているらしい。
→ テラチャージ初、ガソリン給油と同等の短時間でEVを充電できる150kW急速充電器の第1号基をコジマ×ビックカメラ 足立加平店へ設置
▼CHAdeMO(急速)150kW以上(2024/05/28時点 EV充電スポットサイトGoGoEV調べ)
全国:82箇所、133口
東京都:9箇所、20口
上の数字は計画だ。実現はまだ少しだけだ。(90kWを含めても四つだけ。)
ただ、全然できそうもないと思えたが、ちゃんと実現しつつあるらしい。これは意外だった。
急速充電器になると3相200Vや400Vを必要とする上に、50kWを超える場合には電柱から6600Vで引き込んで200Vや400Vに変圧する装置一式を自前で整備しなくてはなりません。なので費用が桁違いになります。
引込の電圧と変圧の問題なので、乾電池のように直列云々という話にはなりません。ミニバイクのエンジンをいくら直列に繋げてもジェットエンジンにはならないのです。
電気関係は、技術的課題のほかに、過去から連綿と続いてきた法規制(数多の事故を経て、安全確保のために強化されてきたものです)が多々存在していて、どちらかというとそちらのほうが立ちはだかっているように思います。
> 以上で、説明は付く。だが、これではまだ謎が残る。「(中略)電圧を2段階に分割すれば、200V の交流が二つになる。それぞれの段階で、 200V の交流を 200V の直流に変換すればいい。この変換は安価に実現できる。その後に、直流 200V を二つ直列に並べれば、400Vの直流になるはずだ」
⇒ 私は電気工学にうといので、ものすごく簡単に原理的な話をすると、その200Vの元となる、プラス側もマイナス側も、それぞれ同じ電圧線につながっているからです(だから400Vにならない)。
いっぽうで、筆者(管理人さん)が(たぶん)想像されている乾電池の直列つなぎの例では、電圧線が独立しています(各電池のプラス、マイナス端子は、それぞれ別の発電部分につながっています)。ですから、それら2個(N個)を直列つなぎにすれば、電圧が約2倍(約N倍)になります。
ということは、各家庭に来ている200V線でも、電柱・トランス(柱上変圧器)の6600V⇒200Vにさかのぼって、別の系統の電圧線を引いてきて、直列つなぎにすれば、電流値を下げずに400Vができるかもしれません(あくまで原理的に)。
(補足)あまり長々と書いていると、なにしろ素人の私なのでボロを出しそうですが、「直流+直流」だけでなく「交流+交流」でも、いわゆる直列つなぎにすれば、電圧を2倍(N倍)にできると思います。ただし、その2系統(N系統)の交流が同位相(いわゆるサインカーブが重なっている状態)であることが必要ですが。そもそも、一般家庭で(交流の)200Vを取り出す仕組みがそれです。というか、電柱・トランスから送られている200Vを、わざわざ100Vに分割して(2分の1倍にして)取り出している、と理解すべきかもしれません。「単相3線式」の用語で検索すると、いろいろ図が出てきますので、私の説明よりそちらを見ていただくほうが早いかも。
https://www.ksdh.or.jp/information/200v.html
Posted by かわっこだっこ at 2024年07月19日 10:41
> 私は電気工学にうといので、ものすごく簡単に原理的な話をすると、その200Vの元となる、プラス側もマイナス側も、それぞれ同じ電圧線につながっているからです(だから400Vにならない)。
⇒ やや不正確ながら、もう少しうまくいうと、すでに並列つなぎになっているものを、さらに直列つなぎにはできないので、ということになりましょうか。
それと充電に使う直流は質の悪いもので十分ではないでしょうか。つまり整流したばかりの脈流(電圧が0V-200Vの間を振動している)でもよいような気がします。電池自体がコンデンサーの役目をするはずです。
高速充電装置がどうして値段が高いのかが理解できません。
実は、日本では 100V 電源だが、欧州では 200V または 230V 電源であり、電圧はほぼ2倍だ。三相の場合は、日本で 200V で、欧州では 400V だ。
一般の電源を欧州並みに、倍の電圧にすれば、すべては一挙に解決するかもしれない。
それは、私も考えました。
充電するときには並列にして、放電するときには直列にすれば、充電の電圧に比べて放電の電圧を高めることができる。だから、その切り替え装置を付ければいい……と思ったのでした。
しかし、そのような切り替え装置は、物理的な切り替え装置にすると、接触不良などの故障が起こりがちだ。1万回以上の作動をすると、故障が起こりかねない。耐久性に問題がある。
だから、5年以上も使われる自動車には、耐久性の問題から、切り替え装置を使うわけには行かない。……そういうことなのだと思います。
技術的に問題がある(技術的に困難だ)というより、容易な初歩的な技術ではあっても、長い時間に対する耐用性がない。だから、技術の進歩で解決するわけにも行かない。……ということなのでしょう。
※ 切り替え装置の話。こういうわけだから切り替え装置を使うわけには行かない、という意味。それゆえ、直列にして 電圧2倍にすることができない。
> 一般の電源を欧州並みに、倍の電圧にすれば、すべては一挙に解決するかもしれない。
⇒ いや、そこはもう、共通認識というか前提だと思いますよ。日本の200V単相を使った「普通充電」では、定格電流16Aで3.2kWです。これに対して、欧州の400V三相を使った「普通充電」では、定格電流32Aだと22kWですが、定格電流22Aで15kWが一般的みたいですね。
つまり、電圧だけの問題ではない(筆者も本文で書かれているとおり、単相なら電圧×電流、三相なら電圧×電流×√3で計算される電力の問題である)のですが、欧州の(三相電源を使った)「普通充電」は日本の「普通充電」の5倍弱の電力を供給している、すなわち充電速度は日本の4〜5倍速いことになりますね。これは、日本の「高出力普通充電」6.0〜10.0kWを軽く凌駕します。
欧州については未調査だが、たぶん同じだろう。
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そこで Gemini に質問してみたら、ドイツの一部だけが 400V で、他のすべては 200〜230V だとわかった。以下、引用。
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欧州のEVの普通充電の電圧は、交流230Vが主流です。これは、家庭用コンセントと同じ電圧です。
ただし、国や地域によって、以下のように異なる場合があります。
三相400V: 一部の国や地域では、三相400Vの普通充電器も設置されています。三相充電は、交流230Vよりも短時間で充電することができます。
低電圧: 家庭用コンセントよりも低い電圧(100Vなど)で充電できるEVもあります。この場合、充電時間は長くなります。
また、近年では、直流での普通充電も普及し始めています。直流充電は、交流充電よりも短時間で充電することができます。欧州における直流普通充電の規格は、CCS Combo 2です。CCS Combo 2は、最大50kWの出力で充電することができます。
以下に、欧州主要国のEV普通充電の電圧をまとめました。
国 電圧
フランス 230V
ドイツ 230V, 400V
イタリア 230V
スペイン 230V
イギリス 230V
> また、近年では、直流での普通充電も普及し始めています。直流充電は、交流充電よりも短時間で充電することができます。欧州における直流普通充電の規格は、CCS Combo 2です。CCS Combo 2は、最大50kWの出力で充電することができます。
CCS2(CCS Type2 または CCS Combo2)ですが、直流でクルマに供給するなら、定義上「急速充電」のカテゴリーでは?(少なくとも日本でのカテゴリー分けでは。)最大50kWというところは正しそうですが。
「直流普通充電」というワードも、あるのかないのか、よくわかりません。少なくとも、ヨーロッパでの「普通充電」の規格は、交流利用の IEC 62196-2 のようですが。これの Type1 が単相のみで、Type2 と Type3 が単相と三相の両方に対応した規格です。
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ヨーロッパでは、電気自動車 (EV) の普通充電に使用される電圧は通常230ボルトです。これは、ヨーロッパの多くの国で家庭用電源に一般的に使用される単相交流 (AC) の電圧です。充電器によっては、より高速な充電を可能にするために三相交流が使用されることもあり、その場合は400ボルトが一般的です。
──(転載終わり)──
普通充電を実現しているのは、電線の電源だけでなく、車両本体の変換器だ。それが 200〜230V の対応なのだろう。
だから、電源だけ 400V を用意しても、車両本体の方が対応できない。交流を直流に変換できない。
だから、400V の直流をもたらす急速充電器が別途必要になる。普通充電器(交流)のかわりに。
しかし、規格も技術もすでにありますので、
Posted by 管理人 at 2024年07月19日 17:06
> 一般の電源を欧州並みに、倍の電圧にすれば、すべては一挙に解決するかもしれない。
という命題は正しい、という結論は変わらないでしょう(将来的に解決しうるという意味で)。
・電圧はトランス(柱上変圧器)が生成する200Vもしくは100V
・電流は一般家庭が主に契約する従量電灯Bが60A
なので、家庭用の倍速タイプと言われる200V×30A=6kWは1つの契約で家庭とEVの両方を賄うには結構ギリギリ(EVを買うような層は環境意識が高く、家もオール電化だったりするだろうから60A契約でもEVに30A取られた残りの30Aでは厳しいはず)
6kWタイプなら10時間でリーフ e+ X(60kWh)を満充電できるので、家庭での基礎充電用としては十分。
・EV用にもう1本引き込むなら200V×60A=12kWまでは簡単に行けそうだが、わざわざそこまでして充電時間が半分になっても、家庭用としてはありがたみはないのでは?
家庭のありがたみの話をしているのではなく、昼間の余剰電力の蓄電の話をしています。ピークは四時間ぐらいなので、四時間で満充電したい。
6kWの制限は、電圧倍増のときに解除すればいいが、現状でも何とかなる。家庭用の利用が3kWを越えるときに、
自動的に充電電力を減らして、総計が6kWに収まるようにすればいい。ブレーカーに似ているね。
◆ 再エネ軽視の亡国政策
http://openblog.seesaa.net/article/503962850.html#comment
で私が述べた、職場での充電でしょう。
そうなった場合、通勤でバッテリーが空になるわけではないので、普通充電で電気が余る4時間ぐらい充電できれば問題はないはずです。
例えば、「日曜日にドライブし、家に充電器がないので月曜日に職場で充電したい」というのであれば、急速充電器を使うべきです。
道の駅など、来客用の充電器であれば当然急速充電器であるべきで、普通充電器の能力が2倍になったくらいでは追いつきません。
結局、「帯に短したすきに長し」なんですよ。
余剰電力が発生するのは四時間だけ。その四時間に充電できる量が倍になれば、国全体でも倍の量を調整できる。換言すれば、必用な車の台数が半分で済む。
空になるのは、そのあとです。
出勤したあとでは半分近く残っているが、8時半から11時まで放電して、すっからかんになる。そのあと3時までの四時間は充電する。4時以後は放電する。
※ アリアの充電時間は、 16時間もかかる(6kW)。4倍ならば、4時間で済む。
> 本命は、職場の充電ではなく、自宅で眠っている車です。都会ではこれが大半。
都会で自宅に充電器がある人は少数派でしょう。
東京であれば周りの3県(+多摩地域)から都心に通う人が多いです。これらの車は職場の駐車場に充電器がない限り、余剰電力を吸収できません。
まさか「太陽光の盛んな地域から電力を融通してもらえばいい」なんて言い出さないですよね?
・北本連系(線)は無駄だ
・送電線に 4.8兆円の巨額浪費
とか、さんざんおっしゃっていましたもんね?
それに、西日本は60Hz、東日本は50Hzで、間を結ぶ周波数変換所は3か所合計で120万kWに過ぎません。
> 8時半から11時まで放電して、すっからかんになる。そのあと3時までの四時間は充電する。4時以後は放電する。
認識が逆です。
午前中は日差しが強いが気温は上がり切っていないので需要が少ないので電気が余ります。
午後は気温が上がって需要が増すにもかかわらず、太陽光発電は熱ダレするのか、発電量が減り、電気が足りなくなります。
太陽光が現在の何倍にもなり、火力は補助として細々とという管理人さんのおっしゃる社会だと、昼間は電力が余り続けるでしょうが、電力不足は翌朝まで続きます。
> 電圧が2倍になると、充電できる量は4倍になります。
たしかに、理科の実験で行ったように、抵抗値が一定の抵抗に2倍の電圧をかけると電流も2倍になります。
しかし、EVへの急速充電では満充電に近づくにつれて電流を減らしていきます。USBですら、3Aしか流せないケーブルとそれ以上のケーブルという違いがあります。EVならなおさらでしょう。ですから、「電圧が2倍なら電流も2倍」という単純なものではありません。
そもそも、柱上のトランスから400Vを取り出すのは難しそうだというのに、まだできると思っているのですか?
ググれば、すぐにわかるのに。ググレカス。
「EVオーナーの75%以上は自宅にEV充電器がある」
→ https://blog.evsmart.net/charging-infrastructure/survey-of-ev-owners-conducted-in-january-2023/
> これらの車は職場の駐車場に充電器がない限り、余剰電力を吸収できません。
それはそうですね。自宅か職場か、どちらかで用意すればいい。
現状では自宅に 75%。残りの 25%は、自腹で、職場に設置すればいい。設置費用は、売電料金で元が取れる。
> 午前中は日差しが強いが気温は上がり切っていないので需要が少ないので電気が余ります。
残念ながら違います。正確なデータは、でんき予報のページでわかります。
https://www.tepco.co.jp/forecast/
右上の赤い部分をクリックすると、グラフが現れます。
太陽光発電の量は、午前6時ごろがゼロ近辺で、そこから急速に上昇しますが、まだまだ需要を満たせません。現状の5倍の太陽光発電を期待しますが、そうなったとしても、9時か 10時 にトントンになるぐらいで、それまでは発電量不足。ゆえに、EV から放電するしかない。
午前中は、需要が多く、発電量が少ないんです。でんき予報のグラフを見れば、それがわかる。
> 電力不足は翌朝まで続きます。
そうならないようにするのが、EV の務め。太陽光発電量が、現行の 5倍でなく、10倍、30倍ぐらいになれば、夜間の電力も、EV の蓄電でまかなうことができる。
> 柱上のトランスから400Vを取り出すのは難しそうだ
どうせ(太陽光発電が大幅普及する) 20年ぐらい先の話なんだから、そのころには技術開発が進んで、400V を導入できるようになるだろう……と期待している。今すぐ実現はしなくていい。
1.夏の昼間の電力需要のピークは約1億6千万kWです。夜間でも1億2千万kWほどです。
2.車の総保有台数は約8千万台です。
この事実を踏まえてシミュレーションしていきます。計算を簡単にするため、太陽光以外の発電や揚水発電、EV以外の蓄電池といったものは考えないものとします。
8千万台の車を全てリーフ e+ X(60kWh)に変えたとすると、バッテリーの総容量は48億kWhになります。
夜間を10hとすると必要な電力量は12億kWhですから、すべての車が充電器につながっていた場合、夜間のうちにバッテリーが1/4減ることになります。
4台に1台しか充電器につながっていた場合、それらの車はバッテリーが空になり、翌朝の太陽光で充電されるまでは走れないということになります。
翌日に台風が接近し、全国的に太陽光発電が見込めなかったとすると、気温が上がらないため、電力需要は昼間でも1億2千万kWほどですむでしょうが、それが翌朝まで24h続くと仮定すると、必要な電力量は28億8千万kWhまで膨れ上がります。すべての車が充電器につないであってもバッテリーが半分以上なくなる計算です。
そうなった場合、「翌朝走れないのはごめんだ」と充電器につながない車が増え、残った車はさらに悲惨な目にあいます。おそらく日本全国で大規模なブラックアウトが発生するでしょう。
如何に「十分な量の太陽光発電とEVの充放電さえあれば日本の電機は賄える」というのが夢物語に過ぎないことが、お分かりいただけるのではないでしょうか?
→ https://blog.evsmart.net/charging-infrastructure/survey-of-ev-owners-conducted-in-january-2023/
そりゃあEV充電器がないのにEVオーナーになろうというのはよほどの奇特な方ですからね。
母数をEV所有者に限定した話ではなく、「都会に住んでいる人のうち、自宅に駐車場があり、やろうと思えばEV充電器を設置できるような家は少数派である」ということです。
> 午前中は、需要が多く、発電量が少ないんです。でんき予報のグラフを見れば、それがわかる。
太陽光発電の量は11時頃をピークとして、その4時間前である7時と4時間後の15時はほぼ同じ、つまりほぼ線対称になっています。
しかし、7時と15時の需要は圧倒的に15時が多い。
つまり、午後の方が需要に供給が追い付いていないです。
でんき予報のグラフを見てもわからないのですね。
60 では足りないので、将来的には 90 になるでしょう。
> バッテリーが空になり、翌朝の太陽光で充電されるまでは走れない
空になるまで頑張る必要はない。途中で切り上げましょう。
> 台風が接近し、全国的に太陽光発電が見込めなかったとすると
雨や曇りでも、半分近くの発電が可能です。3割から5割の発電量が見込めます。 Gemini の回答による。
> 昼間の電力需要のピークは約1億6千万kWです。夜間でも1億2千万kWほどです。
将来は、夜間電力が大幅高になり、昼間電力が大幅安になるので、昼間電力需要が激増し、夜間電力需要は激減します。ゆえに、供給不足は発生しない。
なお、万一の場合には、予備用の火力発電を使うから、心配ない。
車庫証明がないと、車を買えないんですよ。そういう人は、もともとガソリン車も買えないから、関係ない。
※ ちなみに、近所の住宅街を散歩してみたら、一軒残らず、自宅の車庫があった。車の置いていない車庫もあったが、車庫だけはどの家にもある。
> 7時と15時の需要は圧倒的に15時が多い。つまり、午後の方が需要に供給が追い付いていないです。
そりゃ当たり前。だから蓄電して放電するんですよ。
ただし太陽光発電が大幅に増えれば、四時ごろでもまだ供給過剰となる。
(1) 自宅でコンセントをツケはずしするだけで充電が済む。充電所に行く必要もないし、充電時間に待つ必要もない。ガソリンスタンドに行くよりも簡単だ。
(2) 充電所で充電するのに比べて、半額で済む。電気代が大幅に安くなる。これが決定的なメリットだ。このことゆえ、筆者は原則、充電所では充電しないそうだ。充電所を利用することは滅多にないそうだ。
詳細は下記。
→ https://news.yahoo.co.jp/articles/ee1409878421d0aa7424adc4302c91e250342936?page=2
駐車場が自宅から離れていたり、集合住宅だったり、賃貸だったりという人は管理人さんの目には入っていないのですね。
「一軒残らず、自宅の車庫があった」は、ただの事実報告だ。ただし対象は、近所の住宅街だけだ。日本中がそうだと言っているわけではない。
※ 建ぺい率が6割の地域なので、必然的に庭や空地が義務づけられる。そこを車庫にするのが普通。
建ぺい率が6割とはずいぶんな都会ですね。普通、そういった地域は「郊外」もしくはせいぜい「都市近郊」かと思います。
私はもっと建ぺい率が高く「駐車場が自宅から離れていたり、集合住宅だったり、賃貸だったりという人はどうするのか?」と聞いているんですけどね。
> 駐車場を借りたりしたとしても、それでも自宅にちゃんと駐車場がある。
自宅に1台分の車庫があるけど家には2台車があるから駐車場を借りているという意味でしょうか?
たとえ借りている方の駐車場に充電器がなくても、1日ごとに車を交替して充電すれば問題ないということでしょうか?
→ https://www.e-a-site.com/knowledge/rules/capacity/
住居種類の地域割りの例(世田谷区)
→ https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/sumai/001/001/d00004878_d/fil/1setagaya.pdf
都内であっても、大部分が住居専用地域であり、建ぺい率は低めだとわかる。
建ぺい率が高いのは、駅前や、都心の商業地。そこは原則、人の住む場所ではないので、自宅用の自動車を置く場所ではない。
例外は、都心部のタワマンだが、それはそれで別の話。将来的には、タワマンの駐車場にも充電装置が装備されるだろう。
> もっと建ぺい率が高く「駐車場が自宅から離れていたり、集合住宅だったり、賃貸だったりという人はどうするのか?」
もっと建ぺい率が高いのは、住宅地ではなく、商業地。そこでは、もともと人は住まないことが多い。自分用の駐車場は、もともとないことが多い。自分用の駐車場がないのだから、充電装置の心配もいらない。
なお、下町などでは、建ぺい率が低いのに、違法に建物を増築して、建物だらけの場所もある。駐車場さえもない、というふうに。そこでは、もともと駐車場がないから、充電装置の心配も不要。
> 集合住宅だったり、賃貸だったりという人はどうするのか?
現時点では、車を持たないか、月極駐車場を借りるか。
車を持たないのならば、別に問題ない。
月極駐車場を借りる人の比率は、月極駐車場の存在比率と同様だから、せいぜい1%ぐらいだ。大勢には影響しないので、無視していい。通常、自宅のそばの急速充電器を使う。
急速充電器の料金は、昼間が格安で、他の時間は高額だ。そこで、彼らは昼間の供給過剰のときに急速充電するから、それはそれで需給問題に貢献する。放電はしないが、充電の時間を調整することで、需給緩和にちょっと貢献する。
管理人さんの意見は「400Vで充電できる、両者の中間的なものがあれば、昼間数時間だけの余剰電力を効率的に充電できるのでいい」というものでした。
現在、太陽光パネルはほとんどが南向きに設置されていますが、今後は西向きも(多少は東向きも)含めて設置することで、昼間は時間に関わらず、電気が平均的に余る世界」を目指すべきです。(政府はある程度の規模を持つ事業者には、一定以上の割合で西向きのパネルも設置することを義務付けるべきです)
そうなれば、
・自宅、職場、ホテル、レジャー施設等、長時間充電できる場所
なら普通充電器で十分ですし、
・自宅に充電器がないがEVを購入した人
・自宅の普通充電器では充電が間にあわない人
・SA/PA、道の駅、EVスタンド等
は急速充電器でなければ意味がありません。
都会のスーパーやコンビニに中速充電器を設置し、自宅に充電器がない人の基礎充電用にとも考えましたが、そういったところは客の回転率を高めたいはずなので、充電器を設けることで長時間居座るようになれば本末転倒です。
結局、両者の中間的な充電器には出番がないと思います。
しかし将来的には、夜間は電力不足になるので、放電を促すために、料金が大幅に上昇します。火力発電で対応したくても、火力発電には高額の炭素税がかかるので、無理です。夜間に普通充電をすれば、高額の夜間料金を払うハメになります。
一方で、昼間に充電すれば、余った格安の電力を充電できます。普通充電では昼間に充電できる量が限られているが、400V の急速充電なら、昼間の格安時間帯に余すことなくフル充電することが可能です。
こうして昼間の余剰電力をすべて充電器で充電できるようになります。
一方で、普通充電器を使う限りは、昼間の余剰電力を充電できないので、一国の電力需給が崩れてしまいます。結果的に、原子力に頼るしかなくなり、各地で原子力発電の危険にさらされます。また、(新建設の)原子力発電は高コストなので、電気料金も上がってしまいます。
結局、今すぐは別として、20年後ぐらいには、400V の急速充電の必要性が高まります。そのころまでには技術開発をしてほしい、というのが、私の望みです。
しかし将来的にそのまま行くと、昼前〜真だけ昼大幅な電力超過になるので、平準化を促すために、夕方の買い取り料金が大幅に上昇します。一方、真昼の買い取り料金が大幅に低下します。その結果、西向きの太陽光パネルが増えれば、昼間は4時間と言わず、8時間程度電力が余るようにできます。普通充電でも昼間に充電できるので、400V の中速(急速ではないですよね)充電の出番はありません。
こうして昼間の余剰電力をすべて普通充電器で充電できるようになります。
結局、今すぐは別として、20年後ぐらいには、昼間の発電量の平準化の必要性が高まります。そのことを管理人さんにも理解してほしい、というのが、私の望みです。
西向きのパネル。
→ http://openblog.seesaa.net/article/490199832.html
これを提案したのは、たぶん私が最初であるはず。
まあ、これはこれで効果的だが、これだけで済むかどうかは、微妙なところ。昨日記事を参照。
→ http://openblog.seesaa.net/article/504198098.html
東向きのパネルも設置すれば済むことです。
というか、そうしなければならないでしょう。
一応(多少は東向きも)とも言っていたんですけどね。