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ユーグレナは詐欺か? と8年前に課題を立てた。(2016年09月22日)
→ ユーグレナは詐欺か?: Open ブログ
このときは、「詐欺だ」と判定した。
その後、2019年にユーグレナ社が「ユーグレナでバイオ燃料を安価に生産する」と公約したので、「そんなことはできるわけがない」と批判した。
→ ユーグレナのバイオ燃料: Open ブログ
現状では(1リットル当たりで)1万円します。
……
5年で「燃料って昔からミドリムシだったんじゃないの?」と言われるようになりますから。
より詳しくは下記。
→ ユーグレナ詐欺に朝日が加担: Open ブログ
大幅なコストダウンによる価格低下を5年で実現する、と公約した。しかし5年後の現在、どうなったか?
事実が判明した。その公約はまったく果たされていない。生産コストは(1リットル当たりで)1万円のままだ。少しも価格低下していない。
文中では「実証プラントで製造するサステオの価格は現在1リットルあたり1万円ほど」と記しているが、2024年現在の時点でも、同じ実証プラントを稼働しているだけだ。(1リットル当たりで)1万円で生産して、それを格安の 300円で販売する。差し引きして、9700円の赤字。丸損と言ってもいい。実用化の見込みは皆無である。それが実証プラントの成果だ。しかもそれは、2019年以来、何ら改善が進んでいない。
この実証プラントは、(ろくに使われることなく)そのまま閉鎖となることが決まった。
→ ユーグレナのバイオ燃料製造実証プラントは2024年1月末頃に閉鎖予定、商業化へ:日経バイオテクONLINE
※ 時期は過ぎたので、すでに閉鎖済みだろう。
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実証プラントは何も成果がなかったわけだが、それでいて、今度は商業プラントを稼働させるそうだ。
→ ユーグレナが続伸、マレーシアバイオ燃料商業プラントの建設・運営プロジェクト参画に向けSPC設立へ: 2024/04/09
商業プラントを作るというが、そういうものは単に大量生産すればいいというものではない。実証プラントで「商業生産可能」と確認したあとで、それを大量生産に移すのが原則だ。
ところが、実証プラントでは「コストが1万円で、97%の赤字が出る」という技術だったので、「商業生産不可能」と確認されたことになる。
ユーグレナは横浜市にあるバイオ燃料製造の実証プラントの稼働を2024年1月末に終了すると発表した。設計上の理由から生産量を増やすことができず、需要拡大に対応するのが難しいため、商業化に注力する。
( → バイオ燃料製造、実証プラント稼働終了 ユーグレナ - 日経GX )
実証プラントで失敗したから商業生産は諦める、というのが普通だろう。
ところが逆に、実証プラントで失敗したから(捲土重来を期して)商業生産に賭ける、という方針だ。馬鹿げている。ギャンブル過ぎる。
このまま大量生産の設備を導入すれば、高コストのバイオ燃料を大量に生産することになるので、大赤字が出る。今までは赤字が出ても研究費としてまかなうこともできたが、大量生産となると話は違う。大赤字を出して、倒産しかねない。ギャンブルは失敗確実だろう。
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実際、ユーグレナの株価は、暴落しつつある。この 9年間で、2000円から 521円まで暴落した。今後もお先は真っ暗だ。1年後には株は紙屑になっているかもしれない。
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結局、ユーグレナの本質は、「いつか夢が叶いますよ」という夢を次々と変えて、夢をロンダリングしながら、次々と株主の金を集めることだけなのだろう。
夢を売って、株主の資金を集めて、その金を使い果たす。これは一種の詐欺だ。……そういう話は、8年前にも記した。そのことが、いよいよ現実化する、ということなのだろう。
2025年の商業プラント建設というのが、ただの夢であり、実現しないのであれば、特に大きな問題とはなるまい。しかし、その夢を信じて、人々が金を出すようになれば、詐欺師にだまされた人々が多額の金を失うことになる。……かなり大型の詐欺事件になるかもね。
https://jp.reuters.com/markets/world-indices/K5VMHABRE5KCHPRONRK7ZZKYCQ-2025-01-08/