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共産党批判では「共産党は暴力革命をめざすが、そんなテロ行為は容認しがたい」と言う人が多い。
しかしこれは論拠として弱いようだ。
・ 日本共産党は、綱領には暴力革命を残しているが、死文化している。
(歴史文書として削除・改訂できないだけだろう。)
・ 日本共産党は現実の路線では、暴力革命をめざしていない。
・ 仮に暴力革命をめざしても、実現不可能。
(それに賛同する市民は圧倒的に少数だ。)
・ ロシアや中国では暴力革命があったが、日本は関係ない。
(日本共産党とロシア・中国は犬猿の仲だ。)
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共産党が暴力革命をめざしているというのは、右翼のたわごとであるにすぎない。現実にはそんなことはありえない。(やりたくても、できない。賛同者が 100人ぐらいの老人だけでは、革命はできない。)
一方、トランプは違う。莫大な数の支持者がいて、暴力革命を実際に試みた。しかも、この件では、共和党支持者の多くがトランプを支持している。とすれば、次にまたトランプが暴力革命を訴えたなら、それに賛同して暴力革命に参加する人は、多数出現するだろう。
その意味で、「暴力革命」という点では、共産党よりもトランプの方が、はるかに実現性が高い。共産党の方は、可能性は1億分の1ぐらいだが、トランプの方は、可能性は 0.3 ぐらいありそうだ。
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こういう状況では、「トランプの暴力革命を心配せよ」と唱える方が、よほどまともである。
なのに、「共産党が怖い、共産党が怖い」と唱えるのは、あまりにも可能性( or 確率)の低いことを心配することになる。馬鹿げている、と言えよう。
にもかかわらず、「共産党が怖いから」という理屈で、労働者としての基本的人権を捨てて、企業の犬(つまり奴隷)になりたがるのが、日本人だ。
馬鹿丸出しですね。「まんじゅう怖い」みたいだ。
[ 付記 ]
本項は、前項の続きである。
前項の最後では、こう述べた。
インターナショナルを歌うぐらいのことは、昔は労働者ならば誰でもやっていた。君が代を歌うぐらいのことは、どの学校でもなされている。
駄目なのは、歌うのを強制することだけだ。自発的に好きに歌ったからといって、それを非難するのは、ただの弾圧(自由抑制)であるにすぎない。
そもそも、どんな歌であれ、歌を歌うのは自由であるはずだ。たとえ中核派のような過激派を称える歌であっても、だ。なぜか? 暴力行動は違法であるが、思想は自由であるからだ。歌は思想であるから、歌は自由なのだ。
なのに、歌う権利を批判するのは思想への弾圧だろう。基本的人権を侵害する、憲法違反だと言える。
共産党を批判する人は、「自由が大切だ」と唱える。しかし、自由を唱える人々が、歌の自由を弾圧することになる。それが「インターナショナルの否定」だ。(前項)
こういう「思想の否定」は、共産主義よりもタチが悪い。共産主義よりも悪しき独裁制だ。そうなっているのが、「インターナショナルを歌うことを批判すること」だ。
誰であれ、好きな歌を歌う権利はある。好きな歌を歌う権利は侵害されてはならない。
だから、歌え。好きな歌を歌え。たとえ世間の人々から批判されても、好きな歌を歌え。たとえ独裁者に弾圧されても、好きな歌を歌え。人には歌う権利がある。
それはいわば、愛する人を愛すると、世界に訴えることに似ている。世界の中心で愛を叫ぶというのは、そういうことだ。ここで叫べば、ここを中心として歌声は広がる。世界のすべてに。
だから、さあ。歌え。好きな歌を歌え。好きな人のために歌え。たとえどれほど批判されても、愛する人のために歌え。
【 関連サイト 】
トランプの暴力革命の事件については、下記記事を参照。
→ 議事堂襲撃事件でトランプ氏追及 弾劾裁判は無罪、特別委は訴追勧告:朝日新聞
・ 支持者が議事堂襲撃事件を起こして、トランプが煽動した。
・ 弾劾裁判では、有罪が過半数。しかし多数決でないので、無罪。
・ 有罪には 3分の2が必要で、そこには届かなかったせい。
法的には弾劾されなかったが、有罪意見が過半数だったのだ。
「右翼のたわごと」ではありません。
日本政府、公安調査庁、警察庁による公式見解です。
日本政府の見解(参議院国会質問主意書)
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/213/touh/t213148.htm
公安調査庁 共産党が破防法に基づく調査対象団体であるとする当庁見解
https://www.moj.go.jp/psia/habouhou-kenkai.html
警察庁 暴力革命の方針を堅持する日本共産党
https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_01.htm
管理人さんの言う「日本共産党に暴力革命の意思はない」というのは賛成ですが
「右翼のたわごと」というのは事実関係が違います
まさしくそうです。これについては言及する予定だったが、書き落としてしまった。次の趣旨。
共産党には、暴力革命をする能力などはないが、そういう能力があると想定することで、日本では公安が大規模な能力を有することができる。警察で最もエリートが集まっている精鋭ぞろいが、公安だ。首相を殺すようなテロリストや、大量殺人をする異常殺人者などは、二の次だ。共産党を監視することこそ、日本の警察組織にとって最優先の課題であり、これに関与する警察官こそがトップエリートとして昇進する。
つまり、自民党のために共産党を監視する組織が、公安という組織を維持することを通じて、自民党と警察の win-win 関係を構築する。
日本共産党は、自民党と警察が巨額の資金で組織を維持するために、必要不可欠な仮想敵なのである。実害をもたらさないのに、巨額の資金を使える名目をもたらしてくれるという点で、自民党と警察にとっては最大の貢献者だと言える。
こうして日本共産党は、自民党と警察を税金で扶養することになる。
Don't feed the trolls.
※ 共産党が暴力革命をするというのは、公安だって誰一人信じていないが、そういうことを仮定すると、警察が莫大な金をもらって、公安の職員がすごく昇進する。自分たちの組織的な利益のためには、共産党が暴力革命をするという嘘を信じる方が都合がいいのだ。
裸の王様と同じ。
※ 警察が「これこれだ」と言っているのは、「右翼のたわごとではない」ということではなく、「右翼のたわごとであり、かつ、警察のたわごとでもある」ということだ。どっちも嘘をついている。
これがあるために、バカバカしいが自民党と警察を税金で扶養し、他の野党も共産党さんとは一緒にできないなどという。
上の方は僅かの爺さんかもしれないが、裾野はほとんど信奉者ばかりと私には思える。この宗教性をとらなくては未来はないだろう。
歴史文書として削除・改訂できない・・これはサンクコストでしょう。今までやってきたからそれを打ち消すことができないのです。情けないですね。
日本共産党がヤバいと思ってたのは、日本赤軍とごっちゃになってたからか。
第一面トップに「“自由な時間”と未来社会論の魅力」と題して志位議長(前委員長)が縦横に語り、それをまた押し戴いているという構図です。マルクス・エンゲルスあるいはさらに前のドイツイデオロギーから深く研究した結果、志位議長は人間は肉体だけが搾取されているのではなく、時間が搾取されていること、そのことがマルクスの主張にあることを見出しました。
労働者が牛馬の如く搾取されていた19世紀ならともかく、現代は一律ではないけれど自由な時間はあります。その自由な時間をどう使うのか?
それこそが現代の問題点ではないのか。
人間には誰でも私欲があります。
自由な時間ができれば、それは私欲のために使われます。
自由な時間は生産と消費に使われます。
GAFAMの創業者などは自由な時間をどう使ったでしょうか?
自由な時間を使ってどのようにしたら自分がもっと儲かるかという視点でビジネスモデルを作りました。それこそが資本主義社会をより強化しているのではないか!
そこまで金儲けに執着のない人は自由な時間を、ディズニーランドに行ったり、旅行をしたり、うまいものを食べたり、趣味やスポーツのために使ったり・・。
自由な時間をどう使うのか、それこそが議論すべき現代の課題ではないのか!
この党を牛耳っている少数のお爺さんの言うことを、党員の誰もがかしこまり押し戴いて聞いている・・。
こんな前時代的なお話に、なぜ反論しないのか!
管理人さんがおっしゃっているようにも思いたくなります。
骨のある革新政党として頼りにしているんだから・・。
もし上部組織のお爺さんが時代錯誤のトンチンカンなら、なぜ取り巻く党員がそれはおかしい、あーだこーだと議論をしないのか!
議論をすれば必ず是正され党はよくなっていくはずだと思いますが・・。