2024年06月22日

◆ エロは世界を滅ぼす .2

 世界で少子化が進行している。なぜか? エロがネットにあふれているからだ。

 ──

 前項では、「大学入試の女子枠」という話題で、「女性を優遇せよ」と主張した。

 これに対して、「女性を優遇するべきではない」という男性読者からの反発があった。ここでは、
    男性 v.s. 女性

 という対立図式で、
    男性 < 女性

 という優遇策を批判しているわけだ。「平等にしろ」と。

 しかし、このような対立図式は勘違いだ。なぜなら、男性と女性は対立しないからだ。男性と女性が結婚すれば、二人で一つの家庭を持つ。女性が優遇されれば、それは、「どこかの他人が優遇されること」を意味せず、「自分の妻が優遇されること」を意味する。
 なのに、「自分の妻が優遇されること」を否定するのでは、損するだけだろう。馬鹿げている。ところが、それを理解しないで、
    男性 v.s. 女性

 という対立図式で発想する男性が多いわけだ。トンチンカン。

 ──

 さて。こういうトンチンカンな発想がはびこるのは、どうしてだろう? 
 それを考えているうちに、こういう結論に至った。
 「今はエロ動画のサイトがあふれている。萌えキャラのアニメやフィギュアもあふれている。おかげで、男性の性欲は、ネット上で満たされてしまう。バーチャルの対象によって満たされてしまう。リアルの女性がいなくでも済む。だから、リアルの女性と結婚したいという意欲が薄らぐ。

 ※ この点では、女性も同様である。男女を逆転させればいい。女性の場合は、BL を好むという偏向もあるが、大差ない。

 つまり、簡単に言えば、こうだ。
 「今は世界にエロがあふれているから、世界は少子化になる。出生率もどんどん下がる」

 さらに、ひとことで言えば、こうだ。
 「エロは世界を滅ぼす」


 ──

 こう要約したあとで、ふと気づいた。このフレーズは、前にも使ったことがある。同じテーマで語った。下記だ。
  → エロは世界を滅ぼす: Open ブログ

 一部抜粋しよう。
 「人々が結婚するのは、繁殖活動をするためである。繁殖活動とは、性行為をすることだ。性行為をする欲望は、特に男では強い。何が何でも性行為をしたい、と思うほどにも強い。特に、若い時期にはそうだ。
 ところが、昔と違って今は、その欲望が ITによって満たされてしまう。無料の AV 動画があふれているし、無料のエロ漫画もあふれている。おまけに、アニメにはかわいい萌え絵の少女があふれて、非モテ男性を疑似恋愛にも誘ってくれる。……こうなると、精神的にも肉体的にも欲望が満たされてしまうので、現実女性と交際して性行為をしようという意欲が薄らぐ」

 要するに、男たちはネット上のバーチャル女性に抜かれてしまうのである。身も心も抜かれてしまうので、現実女性に ♂ を向けることがなくなってしまうのだ。特に、非モテの男性はそうだ。
 昔なら、非モテの男性には非モテの女性がくっついて、うまく結婚できたものだが、今は非モテの男性が、初めから諦めてしまうので、その分だけでも結婚率が低下してしまう。オマケに晩婚化が進む。……というわけで、
 「エロは世界を滅ぼす」
 という状況が成立しつつあるのだ。

 私が言いたいことは、すでに私自身が言っていた。2年前の5月に。
 より詳しい話は、上記ページを見るといいだろう。




 ※ このフレーズで検索してみたが、(バーチャルな)「エロは世界を滅ぼす」というテーマで論じているのは、私だけであるようだ。

 ※ リアルの世界では、「性行為は世界を救う」と言っていいのだが、それをバーチャルの世界から侵害することで、バーチャル世界がリアル世界を蝕んでいく。そこに着目したのが、私である。

 ※ 似た方針は、他の分野でも警鐘を鳴らす人はいた。古いところでは「2001年宇宙の旅」とか、「ターミネーターのスカイネット」とかもそうだ。いずれも機械知性が人間知性を脅かすというテーマだ。……しかし、このテーマを「少子化」「出生率の低下」と結びつけたのは、私だけであるようだ。




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posted by 管理人 at 13:18 | Comment(4) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
出番が回ってきましたね(笑)
最近では社内で説いた内容と被って、エロは人間の本質で、日本は社会が豊かになり過ぎたので、わたし独りが良いのという世の中で、絶対労働者数を女性が補っていることに気付いていない・・・

辛うじて安倍が、一億総活動社会というフレーズは誰も理解出来ないんだけど、入試も入社も今時ハンディを付けなければ、女性が優位になる現状を、みんな理解してるのかな?
Posted by hidari_uma at 2024年06月22日 15:02
この説が正しいならば、なぜ男性の婚姻率は収入と正比例しているのか説明できないですね。
収入に関係なく全体的に婚姻率が低くならないとこの説は成り立ちませんね。
Posted by 読者 at 2024年06月22日 23:58
> 収入に関係なく全体的に婚姻率が低くならないと

 なっていますよ。昔に比べて男性の婚姻率は大幅に下がっている。昔は 女子 23歳、男子 27歳で、大多数が結婚していた。今はずっと晩婚化している。

> なぜ男性の婚姻率は収入と正比例しているのか

 それはそれで別要因だ。変数が異なる。「偏微分」という概念を理解できるなら、わかるはず。
Posted by 管理人 at 2024年06月23日 00:30
これもなかなか面白い議論です。
女性は一般に受け身でなかなかその気にならず、男が強く迫ってくるからそれにほだされて結婚というところがあると思います。
男が他のもので満たされて女性に迫らなくなったら実際の結婚が減るだろうことは論理的です。
女性に迫っていくのは大きなエネルギーが入ります。それが他で抜けてしまえばどうにもならなくなるでしょう。
少子化はお金の問題もあるだろうし、女性の選抜が厳しくなった(選択レベルの向上)こともあるでしょう。女性に自己決定を委ねるとそうなる(自分のことを棚に上げてハイスペの人しか眼中に入らなくなる・・民主主義だからやむを得ない)という人もいます。いろいろな深い問題が絡んでいるでしょうが、このご指摘もそのうちの大きな要因でしょう。

Posted by SM at 2024年06月23日 18:38
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