2024年06月20日

◆ ふるさと納税マップ

 ふるさと納税マップというものがある。

 ──

 下記のページがそうだ。(日本経済新聞のサイト)
  → 実質収支全国マップ ふるさと納税のリアル:日本経済新聞


hurusato-map.jpg


 ──

 この図からわかることがある。

 (1) 都会が損して、地方が得する、と言われるが、そうでもない。都会はたしかに損しているが、地方は得をしていると言っても、たいした額にはならない。地方は、1000万円から 10億円の黒字になる地域が多い。明白に得をしているのは、(海産物のある北海道を除くと)宮崎県の都城市だけだ。ここだけは宮崎牛の提供でボロ儲けをしている。一方、他の地域は、わずかな黒字でしかない。

 (2) 都市部はみんな大損している。東京周辺や、名古屋や、大阪では、大損だ。

 (3) ふるさと納税というが、嘘八百だ。たいていの大都市の人々は、ふるさとは地方でなく大都市にある。その大都市の納税を免れて、地方で納税しているが、それは、ふるさと納税ではなく、ふるさと非納税である。たとえば、東京出身の人が、ふるさとである東京に納税しないで、宮崎に納税して、宮崎牛を食う。これが典型的な例だ。この場合、ふるさとでは納税されず、ふるさと以外で納税される。

 (4) しかし一番儲けているのは、ふるさと納税を仕切るネットサイトだ。これらの業者が圧倒的に金を儲けている。ネットで操作するだけで、莫大な金を頂戴している。ふるさと納税の規模は1兆円ぐらいで、業者の取り分は2割だから、何と 2000億円も業者が儲けている。コンピュータの操作をするぐらいで、これだけの巨額の金を頂戴しているわけだ。

 まったくもって、呆れた話だ。それでも止まらない。自民党のせいで。



 【 関連サイト 】

  → ふるさと納税、税金の無駄遣い以外の何物でもないから今までやってこなかったんだけど、我が家も税負担がかなり重いので手を出そうか煩悶してる - Togetter
  → 「外資にやらせていいのか」ふるさと納税、アマゾン参入に懸念の声 | Business Insider Japan
  → ふるさと納税1兆円、膨らむ経費 消える税収5000億円 Inside Out - 日本経済新聞

posted by 管理人 at 23:24 | Comment(1) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは全くおかしな制度です。地方税はごみ処理や防災といった大事な使い道があるのに、それらが返礼品に化けています。この制度は確か菅さんが大臣の時に東京に税収が集中しすぎるのを緩和するために思い付きで作ったと思います。東京に集中しているのは確かですが、緩和の方法が間違ています。
 ちょうど都知事選ですが、東京の防災は大きな問題です。0メートル地帯への津波対策、木造密集地帯への火災対策、道路の大幅拡張など、一杯やらなければならないことがあるのに、なぜだれも手を付けないのでしょうか。地方はもっとひどい状況ですが想定される死者数は東京がけた違いに多いと思います。
Posted by ひまなので at 2024年06月21日 10:06
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