2024年05月27日

◆ 武力と平和主義 .46

 ( 前項 の続き )
 では、われわれはどうすればいいのか? いよいよ、結論を示そう。

 ── 

 鏡となって指摘せよ


 イスラエルが暴走するのを見ても、世界はそれを止めることができない。それは世界が良心を麻痺させているからだ。世界は自分が悪に染まっていることを自覚しながらも、あえて意図的に良心を麻痺させることで、見て見ぬフリをする。かくて「王様は裸だ」と言えなくなる。……これが、前項で示したことだ。
 では、そういう状況で、われわれはどうすればいいのか? 世界に平和をもたらすには、どうするべきなのか?

 それについては、先に述べた。
  ・ 世界が悪魔と化したことを指摘せよ。彼らの姿の真実を教えよ。
  ・ そのために鏡となれ。真実を教えるために声を上げよ。 
  ・ そうして彼らの良心を覚醒させよ。

 人々が何もしなければ、戦争は止まらない。しかし戦争を止めることは、まったく不可能だというわけでもない。たとえこの世界が悪魔に握られているのだとしても、悪魔に抗するための声を上げることはできる。……それは、平和を求める声だ。平和を望む声だ。
 人々が平和のために声を上げれば、戦争を止めることはできる。
( → 武力と平和主義 .12: Open ブログ

 こうして人々が声を上げることで、世界を変えることができるはずだ。一人だけの声ではできないとしても、大勢が協力すればできるはずだ。
 巨大な悪に対抗するには、どうすればいいか? それは、力を合わせることだ。一人一人は小さくて微力でも、大勢が力を合わせれば、大きな力を生み出せるからだ。

 では、力を合わせるのは、何のためか? 力を合わせて、何をしようとするのか? 
 それは、悪魔と化した人々の心を、覚醒させることだ。

 イスラエル自身の心を覚醒させることは難しいだろう。彼らの良心が目覚めることはないだろう。
 しかし、欧米の心を覚醒させることはできるだろう。彼らにはまだいくらか良心が残っている。その良心は眠っている。だから、眠った良心を目覚めさせて、濁った心を覚醒させて、悪魔から脱させることはできそうだ。かろうじて。
 だから、彼らの心を覚醒させるように、世界の人々が声を上げればいいのだ。
( → 武力と平和主義 .32: Open ブログ

 世界は悪に染まっている。世界は悪魔と化している。だが、世界はそれに気づかない。自分が悪魔に化したとしても、それを映す鏡がなければ、自分が悪魔になったことに気づかずにいられる。
 だから、われわれは鏡となって、彼らの姿を教えるべきなのだ。「おまえたちは悪魔となっている」と。そう指摘するべきなのだ。
 何のために? 良心を覚醒させるためだ。今は眠っている良心を、めざめさせるためだ。閉じている目を、開かせるためだ。見て見ぬフリをやめさせて、真実を直視させるためだ。
 そのために、声を上げるべきなのだ。

 告げる相手は? 


 声を上げるにしても、告げる相手を間違えてはいけない。間違えている例としては、朝日新聞の社説に見られる。
  → (社説)イスラエル ラファ侵攻は許されぬ:朝日新聞
 「イスラエルのラファ侵攻は許されぬ」という趣旨で、「イスラエルは攻撃をやめ、停戦交渉に真摯に臨むべきだ」と書く。イスラエルに向けて主張(批判)する。
 しかし、これは告げる相手を間違えている。朝日新聞が日本で何を書こうと、その声がイスラエルに届くことはない。届いても、あっさり聞き流される。それはただの「犬の遠吠え」と同じである。一粒の砂ほどの効果もない。ただの無駄だ。

 では、どうするべきか? 日本人が声を上げるとしたら、その告げる相手はイスラエル政府ではない。日本政府だ。
 だから、日本政府に向けて訴えるべきなのだ。「日本政府は、イスラエル支持・容認をやめよ」と。「イスラエルのラファ攻撃を、日本政府は非難せよ」と。ここでは、「双方の戦闘行為が停止することを望みます」なんていう曖昧な言葉で言うのでなく、「イスラエルの大量殺害は許されない」と明確に批判するべきなのだ。
 このように、日本政府に向けて、日本人は訴えるべきだ。さらには、イスラエルに同調するドイツや米国や英国をも批判するべきだ。
 訴えるべき相手は、イスラエルではなく、欧米や日本だ。ここを間違えてはならない。

 ※ 各国政府だけでなく、無関心層も、訴える対象となる。デモをすることで、無関心層の注目を引いて、共感者を増やすことも大切だ。社会や世論を動かすことが重要であり、そのためには無関心層に訴えることが大切になる。


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 訴え方を工夫せよ


 社会に向けて声を上げるにしても、単に「反イスラエル」や「虐殺反対」と唱えるだけでは、つまらない。訴え方が平凡では、無関心な人々の注目を集めない。そこで、もっと注目を集めるように、訴え方を工夫する必要がある。次のように。

 (1) ナチスのパロディ

 イスラエルの虐殺は、ヒトラーやナチスの虐殺に似ている。そこで、この両者の類似性を浮き立たせるパロディを宣伝することで、注目を集めることができる。前に例示した。
逆手にとって、ナチスとそっくりのことを唱えるといい。ナチスはこう唱えた。
 「ユダヤ人を虐殺することは正しい」
 「ユダヤ人をガス室に送れ。劣等民族を絶滅させよ」
 「世界に冠たるドイツ」


 これを真似して、こう唱えるといい。
 「パレスチナ人を虐殺することは正しい」
 「パレスチナ人をガス室に送れ。劣等民族を絶滅させよ」
 「世界に冠たるイスラエル」

 ガス室の大量死を暗示させてもいい。
   「ガザでは苦痛のない安楽な方法で死を与えよ!」

( → 武力と平和主義 .32: Open ブログ

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 ※ 「ガスで安楽死させるヒトラーの方が、イスラエルよりもはるかに人道的だ」という皮肉を、明らかにするわけだ。子供の頭をカチ割ったり、手足を切断するという、イスラエルの非人道性を示す。


 (2) 反ユダヤのキャンペーン

 「ユダヤ人差別」「反ユダヤ主義」というのは、従来の人道主義では、とうてい許されがたかった。
 しかし今や、ユダヤ人の大量殺害こそ、人道主義に反するものとなっている。となれば、ユダヤ人を批判することは、かえって人道主義にかなう。
 そこで、あえて(皮肉的に)「反ユダヤ」のキャンペーン(またはデモ)をすればいい。たとえば、デモのプラカードに、こう書く。
   「ユダヤ人は子供を大量殺害する」(*)
   「日本政府は殺人するユダヤ人の味方だ」(*)
 こういうふうにキャンペーンをするといいだろう。
 ただし、そうすれば、批判されるかもしれない。「反ユダヤだ!」「人種差別だ!」と。
 しかし、たとえ批判されようと、大丈夫だ。なぜなら、上のような文句(*)は、嘘ではないからだ。そこに書いてあることは事実である。否定できない。日本政府は否定したくても否定できないのだ。

 なお、反ユダヤのキャンペーンの極致としては、こう書くといい。
 「人殺しをするユダヤ人の両腕を切れ」
 これはネタニヤフの言葉を、そっくりなぞったものだ。(裏返しにする形で。)

  → 前出:ネタニヤフの言葉
「我々はハマスのテロ体制を崩壊させるまで止まらない。彼らの両腕を切り落とし、二度とイスラエルに刃向かえないようにする」


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 ネタニヤフはパレスチナ人にそうしようとした。ならば、同じことを、ユダヤ人全体にも施せばいいのだ。なぜなら、イスラエルはラファで 100万人を殺そうとしているからだ。100万人の命を救うためには、ユダヤ人の 100万人の両腕を切り落とすべきだ。……その方式を示したのは、ネタニヤフ自身なのだ。

( ※ シャイロックに仕返しするように、ユダヤ人に仕返しをしてやれ。「それが正義だ」とシェークスピアも言うだろう。)

 ──
 《 加筆 》
 「反ユダヤのキャンペーンをしろ」というのは、差別主義を高めるためではない。では、何のためか? イスラエルを批判するためか? 違う。イスラエルの支援者を動かすためだ。
 イスラエル政府の横暴さをもたらすのは、イスラエル国民のほかに、世界各国にいる在外ユダヤ人がいる。彼らが自国の政府や議会に働きかけることで、世界各国を動かしている。また、莫大な資金源にもなっている。(ロスチャイルド、ロックフェラー、モルガン、ゴールドマン・サックスなどだ。 → ユダヤの商人
 イスラエルの横暴さを止めるには、こうした支援者を動かす必要がある。そのためには、「イスラエルがラファ侵攻をすると、世界各地のユダヤ人にも危害が及ぶぞ。人殺しを支援すれば、支援者自身も殺されかねないぞ」と思わせるといいのだ。そうすれば、彼らユダヤ人は人殺しを支援するのを、ためらうようになるだろう。
 反ユダヤのキャンペーンというのは、差別主義のことではない。殺人の支援者を批判することだ。(通常の刑事事件ならば、共犯者として逮捕されてしかるべきだろう。)


 (3) 拒否権停止を求めよ

 現状では、アメリカはイスラエルに「ラファ侵攻停止」を要求しているが、イスラエルはこの要求を拒否した。イスラエルがアメリカにたてついているわけだ。とんでもないことだ。
 これに対して、世界は何もしないで傍観している。これも、とんでもないことだ。困った。どうする?

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「イスラエルがアメリカにたてついているのなら、アメリカはイスラエルを懲らしめればいい。そのことを、世界でキャンペーンすればいい」(デモなどで)

 具体的には、こうだ。
 「イスラエルがラファ侵攻をしたら、アメリカは報復として、安保理における拒否権の発動を停止すればいい」
 具体的には、次のような拒否権を停止する。
  ・ パレスチナ国家の国連加盟
  ・ イスラエルによる虐殺の停止を求める決議

 これらに対して、アメリカはこれまで、拒否権を発動してきた。しかるに、今後は、拒否権の発動をやめればいい。そういう方針転換を、アメリカに要請すればいい。……そういうことを、キャンペーンで訴えればいいのだ。デモなどの形で。
 「ラファ侵攻後には、アメリカは拒否権を発動するな」
 と。
 こうして、ラファにおける 100万人の虐殺を阻止できる。そのために、人々が声を上げるべきなのだ。





 ※ 話が長くなったので、中断します。
   次項に続きます。
 
posted by 管理人 at 23:13 | Comment(3) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
  (2) 反ユダヤのキャンペーン
 という章の最後に、
   《 加筆 》
 という話を加筆しました。 (約 500字)
Posted by 管理人 at 2024年05月28日 10:02
アメリカの飼い犬でも日本はパレスチナを国家として承認するという意思を示して、アメリカに噛みつき、ぎゃふんと言わせるのはどうでしょう?
Posted by Hidari_uma at 2024年05月29日 08:15
> 承認

 それ、もう続きとして書いてあるのだが、公開が遅れているうちに、コメント欄に書かれてしまった。
Posted by 管理人 at 2024年05月29日 08:23
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