中東問題についての日本の方針を評価する。
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日本の方針
日本の方針はどうか? 前にこう述べた。
日本はどうか? それは、例によって「欧米の犬」という方針から、はずれていない。毎度毎度、同様である。(尻尾を振るポチだ。)
イスラエルがイランの大使館を先制攻撃したときには、何も言わなかったくせに、イランがイスラエルに報復すると、大々的に非難する。イスラエルが先に殺害したときには黙っていたくせに、イランが一人も死なせない程度の攻撃をしたことに大々的に非難する。
これはまったく道理が通らない。「報復」に対する態度が正反対だ。
( → 武力と平和主義 .28: Open ブログ )
このとき、日本政府がイスラエルを非難しなかったことの理由は、こうだ。
【上川外務大臣】
4月1日のシリアにおけるイラン施設に対する攻撃につきましては、イスラエルは関与を認めておらず、我が国として、事実関係を十分に把握することが困難である中、確定的な評価をすることは、差し控えさせていただきたいと思っております。
( → 上川外務大臣会見記録|外務省 )
※ 朝日新聞でも報道された。 → 朝日新聞 4月16日
こうして「イスラエルが黙っているので、イスラエルが悪いと非難することはしません」という方針を取った。いわば「見ざる・聞かざる・言わざる」という方針だ。「見て見ぬフリ」という方針だ。
子供ならば、「イヤなことが起こったら、目をふさげば、なかったことにできる」と思いがちだ。日本政府も、その方針を取ったようだ。
米国の暴露
日本は攻撃のあとで、しきりに知らんぷりをすることで、とぼけようとした。
しかし、その後、米国が真実を暴露してしまった。この攻撃を実行したのはイスラエルですよ、と。
シリアの首都ダマスカスで今月1日起きたイラン大使館領事部の建物への空爆で米国防総省のシン副報道官は4日までに、イスラエルが実行したと米国が判断していることを明らかにした。
( → 米はイスラエル実行と判断、ダマスカスのイラン領事部空爆 - CNN.co.jp )
日本政府が「わかりません」と知らんぷりをしても、米国は「イスラエルがやった」と暴露してしまうわけだ。みじめな日本政府。背中から撃たれるようなものだね。哀れ。
この期に及んでは、日本政府も米国に従って、「イスラエルがやりました」と認めればいいのに、いまだにそうすることもできない。あくまで知らんぷりをし続ける。馬鹿丸出しだ。
イスラエルの態度
そもそも、攻撃をしたイスラエル自身は、どうか?
(1)
イスラエルは今回の攻撃(イラン大使館攻撃)を正当化している。世界中の各国が、この攻撃を批判しているのに、イスラエルだけは正当化している。「攻撃で死んだのはテロリストだから、この攻撃は正しい」という趣旨。
→ 在シリア・イラン大使館空爆の死者は「テロリスト」 イスラエル軍 - 記事詳細|Infoseekニュース
このことからして、イスラエルがやったという容疑は濃厚になる。(ただし決定的ではない。)
(2)
イスラエルは「自分はやっていません」とは言っていない。世界中で「イスラエルがやった」と言っているのに、「そんなことはありません。濡れ衣です」と弁明することはない。ならば、イスラエルがやってに決まっている。
※ 大谷と結婚した田中真美子さんだって、「違います」「私じゃありません」と否定していないのだし、否定していないのだから肯定しているのも同然だ……と私が推定したことがあった。それと同様だ。否定していないのは肯定していることになるのだ。特に、大事件で疑われているときには。
→ 大谷の妻は田中真美子: Open ブログ
※ この結婚の件では、私の推定が正しかったことがのちに証明された。
※ だけど大谷はいまだに「妻は田中真美子です」と正式表明していない。正式表明は当初の「日本人女性」という言葉と、妻とのツーショットの写真の公開(説明なし)との、二点だけだ。大谷もまた、真実を語らないという点で、日本政府並みの隠蔽主義者だな。せめて「これが妻です」と正式表明すればいいのに。田中真美子さんはいまだに大谷の妻として正式表明されていないので、正妻の座には就いていないことになる。愛人の扱いだね。(法的にはともかく社会的には正妻ではない。公認されていないので。結婚式の有無も不明だし。)
※ 田中真美子が大谷の妻であることを証言できるのは、水原通訳の妻だけだろうが、彼女は今では雲隠れしてしまった。また、水原通訳は結婚リンクを外しているので、すでに離婚した模様だ。ここでも証言不能状態。
忠ならんと欲すれば
イスラエルを批判できない日本政府については、こう評価したことがあった。
米国の犬としては、「名指しできない」という忠実さと、自分の良心とで、その間に挟まって、身動きできないのかもしれない。
……
そこには正義はない。ただの飼い犬根性があるだけだ。飼い犬として、忠誠心と良心の板挟みにあっているだけだ。
それが今の日本だ。
( → 武力と平和主義 .28: Open ブログ )
さて。これで思うのは、次の言葉だ。
「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」
主君に忠節を尽くそうとすれば親の意思に逆らって不孝になり、親の意思に従えば主君に背いて不忠になるという板ばさみの状態。
※ 平重盛が後白河法皇と父の清盛の間で苦慮した時のことば。
【出典】頼山陽。日本外史。
( → 辞書辞典無料検索JLogos )
日本の立場はこれに似ている。ご主人様である米国の意に従うか。それとも、別のものに従うか。板挟みだ。
ここでは、「別のもの」は、親への「孝」ではない。では、何か? 「人を殺してはいけない」という「良心」だ。
そして、結局、日本は「良心」を捨てて、ご主人様に従うことに決めた。

このとき、良心を失ったことで、悪魔と化したのだ。
※ 当然ながら、悪魔(自民党政権)に権力を委ねた 日本人全体にも責任はある。
※ ついでだが、野党でも立民は「イスラエル支持・ハマス非難」の立場であるので、立民もまた同じ穴のムジナである。
→ 野党重鎮 イスラエル批判を避け、ハマスを非難|ARAB NEWS
ハマスを非難することはあってもイスラエルを非難することはありません、という方針。虐殺の主体者を名指しすることはしません、という方針。自民党政府と同様だね。見て見ぬフリ。虐殺を見ても、その手を見るだけで、その顔を隠してしまう。真実の隠蔽。
p.s.
上のようにイスラエルに甘いのは、岡田幹事長だけではない。党代表の泉健太の公式表明も同様だ。
→ 【声明】ガザ侵攻から半年、即時停戦を求める - 立憲民主党
ここでは、「すべての紛争当事者に停戦を求める」という表明をしているだけだ。「イスラエルによる虐殺の停止」については一切、言及していない。イスラエルが虐殺をしていると示すこともないし、虐殺をやめよとも述べない。単なる「停戦」の推奨だ。……これではまるで、近所の子供の喧嘩の仲裁と同様だ。
そこでは人類史上でもまれに見る大虐殺がなされているという認識はまったく欠落している。あまりにも甘ちゃんだが、特にイスラエルに大甘だ。かくて大量虐殺されるガザ市民は無視される。泉健太にとっては視野にも入らないらしい。3万人以上が虐殺されても無言及。
ということではないでしょうか。
そもそも「良心」は、国や文化や時代や個人によって違うものでしょうし。大谷のことをここまで叩く管理人様もいれば、好意的に見ている人もいるように。
アメリカの仕掛けた罠に、まんまとハマって、否応なしに引きずり込まれただけだ……という話を前にしました。
→ http://openblog.seesaa.net/article/485534386.html
> 大谷のことをここまで叩く
私は美人の味方なので、「結婚を認めてくれない夫」に悩んでいる妻を支援するんです。弱い者の味方。
ちなみに、映画の「愛と青春の旅立ち」を見たばかりだ。このドラマの主人公(リチャード・ギア)は、美人のヒロインと交際して寝ているくせに、決して結婚しようとしない、というエゴイスト。ヒロインの方はそれで悲しんで苦しんでいる。
自分の都合で結婚をいやがる男というのは、すごく多いんだ。女が可哀想だ。私は弱い者の味方。
強いものになびく けろ さんとは正反対なんだ。
※ 妻のプライバシーを守るために顔出ししないだけだ……という説も前にあったが、私はそれを否定した。その推定の通りだとすでに判明した。本人は屈託なく顔出ししている。大谷が結婚相手を公表しないだけだ。
※ 羽生弓弦は、妻を隠し通せなくなると、「プライバシーを守れないから」という理由で、妻を離縁してしまった。
> 「良心」は、国や文化や時代や個人によって違うものでしょうし。
これは、
>>> 「人を殺してはいけない」という「良心」だ。
と記してある通り。普遍的なものです。これをもたない種族は、動物レベルで絶滅する。私が前から言っているでしょ。「良心をなして虐殺を容認すれば、絶滅する」と。
まだわからないのかな? やはり、イスラエル支持者だから、わからないんですね。
(大谷とネタニヤフが死んだら、美人と弱者の味方である管理人様はお喜びになるのでしょうか)
> 「良心」は、国や文化や時代や個人によって違うものでしょうし。
ということです。
良心という言葉の意味は普遍的ですが、誰もが持つわけではないというのは当たり前。世の中には悪人もいます。
> 大谷とネタニヤフが死んだら……お喜びになる
人が死んで喜ぶわけがないでしょ。イスラエル人じゃあるまいし。
この二人が相手のために優しくふるまったら、私は喜びます。