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リニア新幹線は、直線ルートを取るせいで、南アルプスを貫通する。そのせいで、水源問題が発生して、地元との交渉が進まない。先日も報道された。
→ 静岡リニア、相次ぐ「新局面」はJR東海に朗報か 県は47項目を整理、国は新組織を立ち上げ |東洋経済
これに対して、本サイトは代案を出した。
「直線ルートの代わりに、南回りの曲線ルートを取ればいい。そうすれば技術的に容易だから、期間は短縮され、コストも大幅に減る」
→ リニアは MRJ 同様、失敗する: Open ブログ
→ リニア新幹線の南回りルート: Open ブログ

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話は以上で片付いているのだが、関連する話題として、真空チューブ列車がある。
→ リニア新幹線の真空化: Open ブログ
リニア新幹線が時速 505km であるのに対して、こちらは時速 1000km 以上になる。
さて。このことから、次のテーマが生じる。
「リニア新幹線は、南回りルートでも済むが、真空チューブ列車だと、直線化が必要なのでは? その場合には、南回りルートでなく、現在の直線ルートを取るしかないのでは?」
そこで、このテーマについて、調べてみた。
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この件については、上記項目にすでに十分な情報が記してある。
「リニアの最小曲線半径は 8000メートル。そのせいで最高速度は 510km に制限される」
ということだ。
一方、本サイトの新ルート(南回り)は、どのくらいの曲率か? 岡崎のあたりが最も急カーブである。地図で調べると、曲率半径は 40km ぐらいだ。この数値は、リニア新幹線の数値(8km)の 5倍もあるある。
とすれば、(上記項目の算定式に従って)リニアの √5 倍の最高速度が可能だ。つまり、時速 1140km だ。これが、南回りルートを取ったときの最高速度だ。
一方、真空チューブ列車は、現段階では 時速 1000km ぐらいが予想されている。このくらいの真空チューブ列車ならば、南回りのルートでも可能であるわけだ。
つまり、真空チューブ列車であっても、直線ルートは必要ない。これが結露となる。
※ 岡崎のあたりではカーブがきつくなるが、このあたりは名古屋で停車するために減速することが必要となる区間だ。もともと時速 1000km にはならない。……このことを勘案するなら、「最高速度は時速 1500km で、岡崎のあたりでは時速 1000km に減速する」というプランも成立する。この場合には、最高速度は時速 1500km であっても、南回りルートで大丈夫だ。(名古屋で停車することを要求されるが。)
※ ただし、将来的に時速 2000km 以上となるなら、直線ルートが必要となる。換言すれば、直線ルートを採用するのは、時速 2000km 以上の真空チューブ列車を採用する場合だ。たかが時速 500km のリニア新幹線には、直線ルートはオーバースペックなのである。ただの無駄。
※ 無駄・無謀だとわかっていても、撤退できない。当初の計画を変更できないまま、「初志貫徹」を狙って、ゴールをめざす。しかし、そのゴールは不可能なものだ。かくて、無謀なゴールを目指して、自滅する。……これが、日本が何度もたどってきた過程である。第二次大戦でも勝利をめざして自滅した。八甲田山でも計画変更ができなかった。MRJ もそうだ。リニアもまた二の舞、三の舞だ。かくて全体が破滅に向かって突き進む。

レミングの集団自殺(想像図)
周囲の住民は全滅しても、リニアに乗っている人だけは助かる。
なお、火山帯の心配をするなら、南アルプスの全体が火山帯なので、どっちにしても同じことですよ。これを避けるには、飛行機に乗るしかない。(そのあと衝突事故に……)
だったら東海道新幹線なら火山の心配がない……と思うかもしれないが、大地震の頻度は 100年に1度ぐらい。富士山大噴火は数万年に1度ぐらい。どっちの危険が高いかは自明でしょう。
鉄道会社全部がそんな感じですけど。
こういう独占的企業が日本の足を引っ張って来たので失敗する日が楽しみですと言ったら捻くれ過ぎか。
北アルプスは御嶽山や乗鞍岳、焼岳、立山火山とかの火山があるが。
https://contest.japias.jp/tqj2010/120298/volcaniczone.html
南アルプスも、いちおう火山帯には属しているようだ。
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火山については、昔は(有史以来の火山の記録にもとづいて)活火山・休火山・死火山という区別がなされたが、今ではその区別はなくなった。有史以来の火山の記録は、火山の意味をなす数万年というスケールに比べて、あまりにも短いからだ。
ただ、南アルプスでは火山活動はない、と思う見解が主流のようですね。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12260780242
それはそうなんだけど、いちおう火山帯には属しているということもある。