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簡単にまとめると、こうなる。
・ 富山や金沢はまったく問題ない。
・ 七尾市までは、ほぼ通れるようになった。
(249号線も復旧が進んでいる。)
・ 穴水までは、一時通りにくかったが、現在では通りやすい。
(渋滞なしで行けた、という報告もある。)
・ 穴水から先では、渋滞が多いようだ。
七尾市から先では、渋滞なしで行けることもあるが、あちこちで「一車線だけで交互通行」になっている。片側車線が(陥没したり埋もれたりしていて)通行不能のまま、残る片側だけは、かろうじて車線を通すように応急修理した、という状況だ。
こういうわけだから、通行は可能だとはいっても、通行できる量は少ない。数が増えれば、たちまち渋滞になる。
交通量の規制のため、のと里山海道では「一般車両の通行禁止」という措置がとられたが、その後、穴水から先(能登町のあたり)でも、「一般車両の通行禁止」という措置がとられたらしい。
こうして「一般車両の通行禁止」という措置が執られたことで、緊急車両の通行は正常化しつつあるようだ。
とはいえ、それで改善が進むのは、「食料・水」などの最低限の必要物資の運搬であるだけだ。復旧用の建設資材を運ぶには、陥没や土砂崩れを修復する必要があるが、それには、気の遠くなるほどの時間がかかりそうだ。
簡単に言えば、「最低限の通行は確保されつつあるが、大量の物資を運ぶための全面復旧は遠い先のことになる」と言える。
そこから得られる結論は、「地域復興をめざすよりも、疎開をするしかない」ということだ。そういうふうに腹を据える必要があるだろう。
道路状況を知るために、各種のTwitter情報を列挙する。
1月8日時点の “能登半島における道路の緊急復旧の状況” をお知らせします。
— 【公式】国土交通省 北陸地方整備局 (@mlit_hokuriku) January 8, 2024
沿岸部を中心に被災箇所が多数確認されており、24時間体制で復旧にあたっています。
引き続き関係機関と協力し緊急復旧作業を進めて参ります。#令和6年能登半島地震 #能登 #道路啓開 #珠洲市 #輪島市 #穴水町 #能登町 pic.twitter.com/rgEmY0s9Uc
→ 画像(4096 × 2896 px)
今滞在してる所は渋滞はないかもですね
— もけー (@moke_momokeke) January 8, 2024
問題は能登方面に行くための道路が一般車両などで渋滞してる訳です
もし一般車両が一切いなければもっと早く多くの救助が届く
彼が渋滞に巻き込まれたかは本人以外誰もわからないけどこの道路を使った時点で邪魔したまたは邪魔する可能性があった
↓ pic.twitter.com/DrG4qQqsC8
渋滞になっていたのは七尾から奥能登に行く道です。
— アナと黄金時代の女王 (@IKqqSjfW1bucfX1) January 8, 2024
今は一般車両が通れないように制限されてます。
発災直後の穴水の道も結構やられてましたが啓開が進みました
— 犬 (@wanwanbawbaw) January 8, 2024
七尾はアクセスが割と良いので啓開さえ済めばボランティア入れられますね
穴水はこれから入れるのではないかと思います
七尾から穴水に向かう道で止めねば、穴水七尾間が渋滞してしまい、救急車が通せない可能性などもありました
「能登へ行く道」も主語がでかい。
— かわさん (@shinnoaikoku) January 8, 2024
穴水から輪島、能登、珠洲へ行く道と、穴水七尾間で幹線道路の壊れ具合は全く異なる。
穴水から先に規制をかけるのなら合理性がある。
繰り返すが、七尾穴水は渋滞してないが被害は激甚で人手は足りてない。
石川県で被災した養鶏場から連絡があり、金曜日の夜から鶏舎内での復旧作業の手伝いをしてきました。(作業は能登地方、宿泊は金沢)
— ????名犬タロー???????? (@meikentarou0602) January 8, 2024
まずは少し前から言われていたように本当に渋滞がひどかった。一般車両が多すぎてっていうはもちろんあるけど、その車両がパンクしたり、故障したりしてというのを→
1/4時点だけど輪島へのヘビーな渋滞は主に穴水以北。渋滞原因は、あちこちで道路修復作業中の場所が片側通行になり、対向車待ちで長い列。緊急車両を通すために対面通行を一方通行にした道路があり、そこで警察が誘導するので速度が低下。抜け道にも亀裂などあり通行可能の道に集中。#能登半島地震 pic.twitter.com/WayreSsTWc
— 石井真弓 Mayumi Ishii (@ishimayu) January 8, 2024
Xをやっていない友達の投稿をシェアします。
— うみ??・日常の呟き垢 (@donchan_1120) January 8, 2024
今朝の穴水。緊急車両もなかなか通れない今の状況です。支援車両も渋滞につかまって届けられる物も届けられません。個人的な能登への移動は控えて欲しいものです。自分達の物流倉庫には少しずつ皆さんの善意が届き始めています。
https://t.co/NyL4EsCwGG pic.twitter.com/LVBsXmK1fs
なんだか七尾まではスムーズだから渋滞なんて嘘だという話が出ているようです。
— 横地武 (@TakeshiYokoji) January 8, 2024
実際に厳しいのは七尾より北、穴水に入るくらいからです。そこから先は事実上大きな道路が各地域に1本しかないです。
私も輪島市門前町にいますが、ボランティアの方が必要になるのは、もう少し後ではないでしょうか?
片側交互通行で今日も渋滞
— 赤ブル (@5GcsMYLvGOc6c8m) January 8, 2024
昨日も輪島から穴水まで5時間くらい
まだ私的に支援する人に 素晴らしい!とか言ってる人間は狂ってる
無法地帯にしてるのはそういう人達です
許可車両と地元住民以外入れないように検問して欲しい
金沢や石川県庁に物資届けて、公的機関のみ運搬してほしい
迷惑
[ 付記 ]
れいわ新撰組の山本太郎議員が、能登の被災地に出向いて、カレーを食べた、という点が批判されている。
人々が批判したくなる気持ちはわからなくもないが、この問題の本質は、県や政府が通行規制をしなかったことにある。
仮に県や政府が通行規制をしていれば、山本太郎議員が現地に来ても、「一般車両は通行禁止」となっていたはずなので、彼はすごすごと引き返すしかなかったはずだ。それなら、何も問題は起こらなかった。
結局、駄目だったのは、山本太郎議員という1人ではなくて、このような一般車両を大量に通行させていた、県や政府の方なのだ。
なお、現状では、「一般車両の通行禁止」という措置が執られつつあるので、今から誰かが現地に入ろうとしても、今からでは入れないだろう。それが正しい措置だ。
【 関連項目 】
本サイトでは前からこう述べていた。
→ 災害時は救援物資を止めよ .2: Open ブログ
ここでは、「公的機関以外の救援物資を止めよ」と記している。それが1月4日のことだ。一方、山本太郎が現地に入ったのは1月5日のことらしい。どうせなら、Openブログの方針に従えば良かったのにね。
[ 余談 ]
石川県もようやく「疎開」に似たことを、部分的ながらも実施するようになった。
地震で被災した人たちの避難先が決まるまでの一時的な避難所として、金沢市の体育館では、8日から高齢者や妊婦など配慮が必要な人たちの受け入れが始まることになりました。
石川県は被災した人たちがホテルや旅館などに避難できるようになるまで、金沢市にある「いしかわ総合スポーツセンター」で一時的に受け入れることにしていて、8日から高齢者や妊婦など配慮が必要な被災者とその家族を優先して受け入れを始めます。
施設では水道や電力などライフラインが整っていて、500人程度を受け入れることができるということで、9日以降、旅館やホテルなど次の避難先への移動を調整するということです。
( → 能登半島地震 金沢市の体育館を一時的な避難所に 高齢者や妊婦の受け入れ始まる | NHK | 令和6年能登半島地震 )
このあと、旅館やホテルに移ることになるが、さらにそのあと、「みなし仮設」の賃貸住宅に移設して、そこで生活再建ができるようになれば、完璧だ。
ただし話はそこまで進んでいない。石川県がやるのは、旅館やホテルに移るまでだ。その先については、とんと話が進んでいない。困ったことだね。
また、人数も圧倒的に少ないので、3万人以上もいる避難所の被災者に比べると、少なすぎる。自宅にいる人も含めれば、5万人分ぐらいは必要になりそうだが。