2024年01月08日

◆ 道路通行の状況(能登) .1

 能登半島地震のあとで、道路通行の状況はどうなったか?

 ──

 簡単にまとめると、こうなる。
  ・ 富山や金沢はまったく問題ない。
  ・ 七尾市までは、ほぼ通れるようになった。
   (249号線も復旧が進んでいる。)
  ・ 穴水までは、一時通りにくかったが、現在では通りやすい。
   (渋滞なしで行けた、という報告もある。)
  ・ 穴水から先では、渋滞が多いようだ。






 七尾市から先では、渋滞なしで行けることもあるが、あちこちで「一車線だけで交互通行」になっている。片側車線が(陥没したり埋もれたりしていて)通行不能のまま、残る片側だけは、かろうじて車線を通すように応急修理した、という状況だ。
 こういうわけだから、通行は可能だとはいっても、通行できる量は少ない。数が増えれば、たちまち渋滞になる。
 交通量の規制のため、のと里山海道では「一般車両の通行禁止」という措置がとられたが、その後、穴水から先(能登町のあたり)でも、「一般車両の通行禁止」という措置がとられたらしい。
 こうして「一般車両の通行禁止」という措置が執られたことで、緊急車両の通行は正常化しつつあるようだ。
 とはいえ、それで改善が進むのは、「食料・水」などの最低限の必要物資の運搬であるだけだ。復旧用の建設資材を運ぶには、陥没や土砂崩れを修復する必要があるが、それには、気の遠くなるほどの時間がかかりそうだ。

 簡単に言えば、「最低限の通行は確保されつつあるが、大量の物資を運ぶための全面復旧は遠い先のことになる」と言える。
 そこから得られる結論は、「地域復興をめざすよりも、疎開をするしかない」ということだ。そういうふうに腹を据える必要があるだろう。




 道路状況を知るために、各種のTwitter情報を列挙する。


      → 画像(4096 × 2896 px)

















 [ 付記 ]
 れいわ新撰組の山本太郎議員が、能登の被災地に出向いて、カレーを食べた、という点が批判されている。
 人々が批判したくなる気持ちはわからなくもないが、この問題の本質は、県や政府が通行規制をしなかったことにある。
 仮に県や政府が通行規制をしていれば、山本太郎議員が現地に来ても、「一般車両は通行禁止」となっていたはずなので、彼はすごすごと引き返すしかなかったはずだ。それなら、何も問題は起こらなかった。
 結局、駄目だったのは、山本太郎議員という1人ではなくて、このような一般車両を大量に通行させていた、県や政府の方なのだ。

 なお、現状では、「一般車両の通行禁止」という措置が執られつつあるので、今から誰かが現地に入ろうとしても、今からでは入れないだろう。それが正しい措置だ。



 【 関連項目 】

 本サイトでは前からこう述べていた。
  → 災害時は救援物資を止めよ .2: Open ブログ

 ここでは、「公的機関以外の救援物資を止めよ」と記している。それが1月4日のことだ。一方、山本太郎が現地に入ったのは1月5日のことらしい。どうせなら、Openブログの方針に従えば良かったのにね。



 [ 余談 ]
 石川県もようやく「疎開」に似たことを、部分的ながらも実施するようになった。
 地震で被災した人たちの避難先が決まるまでの一時的な避難所として、金沢市の体育館では、8日から高齢者や妊婦など配慮が必要な人たちの受け入れが始まることになりました。
 石川県は被災した人たちがホテルや旅館などに避難できるようになるまで、金沢市にある「いしかわ総合スポーツセンター」で一時的に受け入れることにしていて、8日から高齢者や妊婦など配慮が必要な被災者とその家族を優先して受け入れを始めます。
 施設では水道や電力などライフラインが整っていて、500人程度を受け入れることができるということで、9日以降、旅館やホテルなど次の避難先への移動を調整するということです。
( → 能登半島地震 金沢市の体育館を一時的な避難所に 高齢者や妊婦の受け入れ始まる | NHK | 令和6年能登半島地震

 このあと、旅館やホテルに移ることになるが、さらにそのあと、「みなし仮設」の賃貸住宅に移設して、そこで生活再建ができるようになれば、完璧だ。
 ただし話はそこまで進んでいない。石川県がやるのは、旅館やホテルに移るまでだ。その先については、とんと話が進んでいない。困ったことだね。
 また、人数も圧倒的に少ないので、3万人以上もいる避難所の被災者に比べると、少なすぎる。自宅にいる人も含めれば、5万人分ぐらいは必要になりそうだが。

posted by 管理人 at 20:22 | Comment(0) |  震災(東北・熊本) | 更新情報をチェックする
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