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ドジャースは大谷を 1000億円で入手した。これだけの金を払うのは、それに見合う効果があると見込んだからだろう。ただし、その効果は、「チームが強くなって人気が出る」というような効果であるはずだ。阪神タイガースが優勝して金儲けをするのと同様の効果である。
一方、それとは別に、大谷個人による個人的な効果もある。これがドジャースに 3000億円ぐらいの効果をもたらすと推定される。それはドジャースも考慮していなかったと思える特別ボーナスみたいな効果だ。
試算の理由は下記の通り。
(1) 入場チケットの暴騰
大谷の効果で、入場チケットが異常なほどにも暴騰している。
ロサンゼルス在住の友人に連絡したところ、驚きの事実が判明したという。「恐ろしい金額なの。既に。スタンディングの席が50、60ドルくらいで買えたはずが、300ドルを超えているらしい。いやいやいやいや、とんでもない」。チケットの急騰ぶりに驚きを口にした。
( → 石橋貴明 さっそく大谷ドジャース観戦を計画も…チケット価格に驚き「恐ろしい金額なの。既に」― スポニチ Sponichi Annex 芸能 )
通常の5倍以上の価格に値上がりしているそうだ。
流通市場での平均の値段は390ドル(約5万5000円)だったのが983ドル(約14万円)にまで急上昇した。
特に高額のダグアウトクラブのチケットは9893ドル(約141万円)と1万ドルに近づいているという。
( → 大谷加入でドジャース本拠地開幕戦のチケットが高騰!平均で14万円、最高額は141万円― スポニチ Sponichi Annex 野球 )
この記事では、べらぼうな価格がついている。
このような状況では、ドジャースはチケットの公式価格を大幅にアップできる。最低でも2倍にできる。うまく行けば、3倍以上にもできるだろう。この分だけで、主催試合の収入増は 10年間で 1500億円ぐらいになると見込まれる。
(2) 放映権料
ケーブルテレビやネット受信の料金収入も、大幅増になりそうだ。そこから球団に換言される分も大幅に増えるだろう。この分も、 10年間で 1000〜1500億円ぐらいになると見込まれる。
(3) CM
大谷の現在の CM 収入は年間 50億円ぐらいだと見込まれる。エンゼルズでもそうだったが、ドジャースだともっと増えるだろう。また、CM 契約では、本人と球団の取り分は同額( 50:50 ) ぐらいだと見込まれるから、球団の取り分も年間 50億円(またはそれ以上)になると見込まれる。この分が 10年間で 500〜800億円ぐらいになると見込まれる。
(4) グッズ
大谷グッズも莫大に売れそうだ。この場合、大谷の取り分はゼロだ。(球団の給料にはその分が含まれているので。)一方で、グッズにかかるプレミアム料金は 20〜 30% ぐらいになりそうだ。この分が 10年間で 300〜500億円ぐらいになると見込まれる。
以上を全部足し算すると、3300〜4300億円になると見込まれる。現実には、それほどうまく行くとは限らないので、ちょっと少なめに減らして、3000億円としよう。これが固いところだろう。
つまり、大谷の個人的効果のおかげで、ドジャースは 3000億円も想定外収入を得られるのだ。これはボロ儲けと言える。
ちなみに、ヤンキースなどが山本由伸を3億ドルで獲得したとしても、同様の効果は見込めない。山本由伸は、3億ドルの価値はあるだろうし、その意味では、大谷を7億ドルで買った場合の7分の3の価値を得られる。ただしそれは、野球選手としての価値だ。球場内の価値だ。球場外の価値は含まれない。
山本由伸がいくら野球で勝利に貢献しても、彼は莫大な個人ファンを連れてくることはない。山本由伸が来ても、チケット代が5倍に上がることはないし、ケーブルテレビの契約者が2倍に増えることもない。「私と結婚して」と求める女性ファンが大挙して押しよせることもない。山本由伸には、球場外の想定外収入をもたらす効果は皆無なのだ。山本由伸によってボロ儲けすることなどは、ありえないのだ。
しかし、大谷は違う。ドジャースは大谷のおかげで、3000億円のボロ儲けをすることができる。それというのも、ドジャースは 1000億円で大谷を買ったからだ。
これほど効率の高い買い物は、滅多にないだろう。まるで競馬で1等賞の馬券を買ったようなものだ。だから、1000億円で馬券を買って、4000億円の配当を受けて、差し引きして 3000億円のボロ儲けとなったのだ。
他球団は地団駄を踏むしかないね。

こうなったのは、本項のことが理由だろう。つまり、大谷と契約しても、金が足りなくなるどころか、金が大幅に余ることになった。大谷に金を出してスッカラカンになるかと思ったら、逆に 3000億円もの妨害の金が入ってくることになった。だから、その金で、山本由伸を買えるようになった。
大谷の年俸の支払いを後回しにすることの効果は、少しはありそうだが、ほとんど意味はない。むしろ、3000億円もの巨額収入が、大きな永久をもたらしたのだ。
3000億円あれば、山本由伸を今回の 460億円で買っても、まだお釣りが来るからだ。