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Amazon のギグワーカーの労働条件がひどい、という記事があった。ブラックフライデーで配達料が急増しているのに、日当はろくに増えないので、ひどい労働条件になっているそうだ。
男性はアマゾンの下請けの運送会社と業務委託契約を結び、週5日走っている。日当は1万8千円。普段は1日90個ほどの荷物が、11月24日から12月1日までのブラックフライデーで注文された荷物を配送するこの時期には、140個ほどまで増える。繁忙期として日当に6千円が上乗せされるが、仕事の負担増には見合わないと感じている。そもそも、月5万円のガソリン代の補助は2千円。月3万円の車のローンなどは自腹だ。
夜の配達は午後5時ごろに営業センターで荷物の積み込みを終えて出発。この日は40箱あり、配達を終えたのは午後9時半ごろだった。
( → 住宅街に響く「邪魔!」の怒声 ブラックフライデーのアマゾン配達員:朝日新聞 )
これと似た話は、前にも記した。
→ Amazon 宅配の違法労働: Open ブログ(¶)
→ Amazon 配送とギグワーカー: Open ブログ
→ 偽装フリーランスの問題: Open ブログ
いろいろと問題が指摘されているが、なかなか解消しない。
※ 最賃以下の賃金も含まれる。(¶)
そもそも、こんなに問題があるなら、そんな薄給の仕事に応募する人もいなくなるはずなのだが、なぜか応募する人が続々と現れる。これはいったいどうしてか? 不思議である。
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調べたところ、その謎が判明した。Amazonは詐欺をして、だましているのだ。
「こんなに高給を払います」
と告げて、たくさんのギグワーカーを集める。そうしてしばらく雇用して、仕事が慣れてくると、ギグワーカーは「もう仕事も慣れたし、楽になった。これで一息付けるぞ」と思う。
そのころを見計らって、Amazon は契約条件を切り下げる。「支払額を減らします」と。……こういうのは、「一方的な契約条件の変更」だから、違法である。しかし、そういう違法行為を堂々とやるのが、Amazonだ。
アマゾンは、ドライバーとの契約条件を一方的に切り下げます。一日の配達個数を1.5倍にしたうえ、それまで個数に応じて払っていた報酬を日当制にするなど、搾り取っています。
— 大野たかし (@koredeiinoka) March 18, 2022
指揮命令を受けて働くのですから、労働法に守られるべきです。
働く人をモノ扱いする企業を厳しく規制する必要があります。 pic.twitter.com/e3kgF2v6kY
こういうのは、詐欺も同然だ。こうやって、詐欺も同然のことをやって、Amazon は人々(労働者)をたぶらかしているのである。
※ 「だったら、さっさと辞めて、ヤマト運輸に乗り換えればいいのに」という話は、前にも書いた。
→ Amazon 宅配の違法労働: Open ブログ
【 関連項目 】
(Amazon などの)ギグワーカーと偽装フリーランスの話題。
→ ギグワーカーと非正規雇用: Open ブログ
→ 偽装フリーランスの問題: Open ブログ
【 関連サイト 】
その一方で、業界は人手不足で、物流が滞っているそうだ。
→ 物流もう限界。ヤマト・佐川など各社発表で「物量増加に伴うお荷物の遅延」 - Togetter
こういう状況があるなら、Amazon の配達ギグワーカーは、他社に転職すればいいのね。どこでも引く手あまただろう。