2023年10月26日

◆ 骨髄バンク・臓器移植

 骨髄バンクの提供者(ドナー)が少ないので、困っているそうだ。臓器移植も、同様だ。どうすればいい?

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 骨髄バンクの提供者(ドナー)が少ないので、困っているそうだ。朝日新聞が報じている。
 日本骨髄バンクのドナー登録者が、10年以内に大幅に減る可能性がある。提供者の安全のため、登録は55歳の誕生日で取り消しになると決められているためだ。
 骨髄バンクは、白血病など血液疾患で骨髄移植が必要な患者と、骨髄を提供するドナーをつなぐもの。
 移植するには、白血球の型が一致する必要がある。その確率はきょうだいでも4人に1人。血のつながらない人だと数百〜数万人に1人と言われる。2021年3月までに、骨髄バンクを通して2万6528人が骨髄を提供し、希望する患者の半数が移植を受けた。今も毎年約2千人が提供を待つ。
 現在の登録者数は約54万8千人。45〜54歳が22万人と40%を占め、10年以内に「卒業」する。日本骨髄バンクのドナーコーディネート部長の中尾るかさんによると、ドナーが若い方が移植成績がよいが、20代の登録者は15%ほどだという。

( → 骨髄バンク、ドナーもっと 55歳が年齢制限、4割10年以内に 若者への呼びかけ強化:朝日新聞

 若い人に期待しても、若い人はスマホとゲームに熱中しているので、骨髄バンクのことなんか知りもしないだろう。朝日新聞がいくら報じても、そもそも新聞を読まないのだから、情報も入らない。
 とはいえ、こういう現状はまずい。困った。どうする?

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 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。
 実は、この解決策は、臓器移植のドナーを増やす解決策と同じ方法を取ればいい。その方法は、前に記したとおり。
  → 臓器移植法の実効性: Open ブログ
 その方法の核心はこうだ。
 「臓器移植に『賛成するか/反対するか』の意思を、各人ごとに登録させる。」
 「賛成論者は、他人の臓器を受け取れるが、自分も臓器を提供することがある。反対論者は、自分の臓器を提供しないが、他人の臓器を受け取る権利もない」

 これは臓器移植についての方法だが、骨髄移植についても同様にすればいい。つまり、
 「ドナーに登録した人(提供する意思を前もって示した人)は、あとになって自分が必要になったときに、優先的に提供してもらえる」
 ということだ。
 「他人を助けようとする意思をもつ人だけが、他人から救ってもらえる」
 ということだ。

 臓器移植の場合には、このことがぴったりと当てはまると言えそうだ。(現実の運用はそうではないが、今後の運用は上記のようにすればいい。)
 骨髄ドナーの場合には、このことはぴったりと当てはまるとは言えない。「1人のドナーを2人の患者が同時に奪い合う」ということは、ちょっと考えにくいからだ。また、骨髄のドナーとなる回数は、1人が2回できるので、2人の患者を救うこともできる。
 とはいえ、回数制限による制約も考えれば、1人のドナーを2人の患者が同時に奪い合う」ということは、ないとは言えない。いくらかは、ありそうだ。その意味では、臓器移植のドナーとして登録しておいた方が有利だ。……こうして、ドナーに登録することのメリットが生じる。かくて、ドナーの登録者が増える。

 ──

 実は、さらにもっとうまい方法がある。こうだ。
 「骨髄ドナーの登録と臓器移植の登録を、一体化する」
 両方を一体化して、いっしょに登録してもらえばいい。そうすれば、骨髄ドナーの提供者が、将来的に臓器移植の必要性に駆られたときには、優先的に臓器を移植してもらえる。

 たとえば、糖尿病の患者だ。
 「あなたは年を取って糖尿病になりましたね。腎臓の移植が必要です。さて、あなたは骨髄ドナーや臓器移植ドナーに登録していますか?」
 そう質問したときに、あなたはどう答えるか? 
 「イエス」と答えれば、あなたは命を救われそうだ。
 「ノー」と答えれば、あなたは命を救われにくい。
 つまり、骨髄ドナーや臓器移植ドナーに登録していたかどうかが、その時点であなたの生死を分ける。

 こういうことがわかっていれば、骨髄ドナーや臓器移植ドナーに登録する人は激増するだろう。かくて、問題は解決する。



 [ 付記 ]
 さらに、うまい案がある。こうだ。
 「親が登録すると、その権利を子供に譲渡できる」
 たとえば、母親から生まれた子供が、臓器不全で、死にそうである。生きるには、臓器移植の必要がある。そのとき、母親があらかじめ骨髄ドナーや臓器移植ドナーに登録していれば、母親には臓器移植をしてもらえる権利があるので、その権利を子供に譲渡できる。かくて、その子供は優先的に臓器移植をしてもらえる。母親が事前に登録していたか否かが、子供の生死を分けるのだ。
 そういうことがわかっていれば、ドナーに登録する母親が増えるだろう。こうして問題は解決する。

  ※ 母親でなく父親でも同様だ。できれば、母親と父親の双方が登録することが望ましい。二人の権利を受け取る子供は、二人分の優先権利を与えられる。



 [ 補足 ]
 ドナーに対する経済的支援はどうか? 調べてみたところ、こうだ。
  ・ 入院にかかる病院関係の費用は無料。
  ・ 通院、入院の1日に2万円を給付。(7日間まで)

 というものだ。十分とは言えないが、そこそこの経済的支援はあるようだ。

 ただし、その支援は市町村ごとになされているようだ。国の支援はないらしい。したがって、大都市ならば支援の制度があっても、地方の田舎では支援を受けられないようだ。やばいね。
  → 提供ドナーへ助成を実施している地方自治体

 こんなことも国で制度化できないのだから、呆れたもんだ。
 


 【 追記 】
 骨髄や臓器のドナーには、もっと経済的支援を与えた方がいいだろう。「金を与えると臓器売買になるので、まずい」というのはわかるが、単に金を与えるのではなく、「医療費の無料サービス」という形で現物供与にするのならば、問題は少ない。たとえば、次の形。
  ・ 骨髄のドナーになると、将来、入院費や手術費の負担がゼロ。
   (病気になった場合に限って、経済的利益を得る。)
  ・ 臓器移植のドナーになると、過去の医療費を還付してもらえる。

 
 後者では、たとえば、子供が臓器移植を望んでいたが、臓器移植を受けられずに、死んでしまった。その子供の臓器が、他の子供に移植される。その場合、親は長年の医療費を還付してもらえる。……臓器売買に似ているが、生きている人でなく死んだ人の臓器を使うのだから、臓器売買とはちょっと違う。

 現状では、その逆だ。「病んだ子供は臓器移植を望むが、その子供が死んだ場合には他の子供に臓器を与えない」。……こういうことだから、臓器は不足するのだ。
 「自分は与えないが、他人からはもらいたい」というエゴイスティックな方針が、社会全体にドナー不足をもたらす。これが本質だ。

 ※ なお、これにともなって、臓器移植を受けた人からは、多額の金を徴収するといいだろう。生存の利益を得られるのだから、金を徴収してもいい。……ただし、いきなり多額の金を徴収するのも問題だから、「臓器移植の手術は健保の適用外」とするだけでもいいだろう。これで実質、巨額の金を徴収できる。そして、その金を使って、ドナーに金を与えればいいのだ。(ただし医療の現物支援の形で。)

posted by 管理人 at 22:42 | Comment(1) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
韓国の友人から聞いた話によると、
韓国では献血した量に応じて、優先的に輸血を受けることができるそうです。

骨盤バンクも輸血もそういった制度作りがあればいいですね。
Posted by 元大学生 at 2023年10月28日 10:09
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