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ハワイで大規模な山火事があった。あっという間に火の手が襲いかかり、すべてを焼き尽くして、あとに残るものは何もない、というありさまだ。人はかろうじて逃げ出すのが精一杯だった。なすすべもなく、茫然と立ち尽くすばかり。
こんな巨大な自然の力には、人は手も足も出ないのだろうか? どうしようもないのだろうか? 火事がいつか再来しても、なすすべもないのか?
これは困ったことだ。そこで、困ったときの Openブログで、何とかなるか? あるいは、さすがの Openブログも、これほど巨大な自然の力の前には、お手上げをするしかないのか?
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いや。いくら自然の力が巨大でも、人間ができることは、いくらかはある。知恵を使えば、何とかなる。巨大な自然の力を制御することはできないとしても、被害を最小化することはできる。
では、どうやって? それを知るには、まずは現状を知るといい。
朝日新聞が火事の原因を探っている。専門家の声を聞いた。
ハワイでは以前から山火事の危険性が指摘されてきた。スミス氏は衛星写真から、ラハイナの東側に耕作放棄地が広がっていると分析。「草や若木が根付き、燃えやすい植物が街を囲んでいた」と話す。ハワイの他の地域でも、サトウキビなどに使われていた農地が耕作放棄地となっている。
( → 迫る火、当局後手 鎮火発表後に再燃、乾いた「おろし風」拍車 ハワイ、対応検証へ:朝日新聞 )
この火事は自然の力だけで起こったものではなかった。人間が自ら厄災をもたらしたのだ。「もともとあった密林を開拓して、農地にしたあとで、そこを耕作放棄地にして、枯れ草だらけにした」というふうに。
つまり、今回の火事は人間が自ら招いたものだった。自然の力だけで起こったのではないのだ。とすれば、厄災の再来を防ぐすべもある。
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そこで、本サイトの案を出そう。解決策は、こうだ。
「耕作放棄地を改良して、燃えにくくする」
具体的には、次のいずれかだ。
・ 太陽光パネルを敷き詰めて、不燃化する。
・ 植林して、森林にする。
このいずれでもいいだろう。両者を適切に組み合わせるのが最適だろう。
[ 付記 ]
後者(植林)のときには、地元に適した樹種をうまく選ぶ必要がある。
では、どんな? 調べると、下記の記事が見つかった。
ハワイの森林を代表する固有樹種としてフトモモ 科のオヒアと マメ科のコアがよく知られている。 比較的湿潤な環境ではオヒアが,比較的乾 燥した環境ではコアが優占する。 いずれも種子は風によって散布される。
( → jifpro )
さらに、私が提案するまでもなく、同様のプロジェクトをすでに推進している団体もある。(今回の火事のあったマウイ島ではなく、その南東のハワイ島で。)
このプロジェクトではハワイアン・コアをはじめ、ハワイ特有の森林を復元・再生を目指します。ハワイ島の固有種であるハワイアン・コアの森は、この数世紀の間、牛の放牧のために森林が切り開かれたことや、外来種および野生化した家畜などによって自然再生が脅かされたことにより、劇的に減少しています。
2018年にボブ・テイラーは私財でハワイ島の北端、マウナ・ケア山の横に568エーカーの広大な牧草地を購入します。この土地は100年以上前にはコアとオヒアの木がうっそうと茂る密林でした。長い年月の間にその密林は失われ、現在は牧草地となったこの土地をかつての森林に戻すために木材サプライヤーのパシフィック・リム・トーンウッズと提携して“パニオロ・トーンウッズ” を立ち上げました。 パニオロ・トーンウッズでは2021年までに3,000本以上のコアと800種以上の混合在来樹種の植樹を実施しました。今後10年間でこの土地に15万本の木を植える計画です。
( → コアとハワイの森林再生プロジェクト | Taylor Guitars Japan )
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2018年に米カリフォルニア州で起きた85人が犠牲になった山火事では、地元の電力会社PG&Eが山間部に引いていた送電線が原因だった。州当局は19年5月の調査結果で、破損した送電線から出火し、乾燥していた山林に引火して一気に燃え広がったと指摘した。
山火事を避けるため、「計画停電」を取り入れている電力会社もあるが、今回のマウイ島の山火事で計画停電は実施されていなかった。
https://digital.asahi.com/articles/ASR8J02JPR8HUHBI011.html