2023年08月11日

◆ クーリングタイムの失敗 .3

 クーリングタイムのかわりに、どうすればいいか? クーリングタイムとは正反対の方法をとればいい。

 ──

 目的は体温を下げることだが、そのための方法として、クーリングタイムとは正反対の方法をとればいい。
 つまり、
  ・ 深部体温を下げる
  ・ 休憩時間に

 という方法に変えて、
  ・ 表面体温を下げる
  ・ 試合中に

 という方法をとればいい。

 (1) 深部体温よりも

 深部体温よりも、表面体温を下げるといい。扇風機に当たったり、冷えたタオルで体を拭いたりするといい。時間があればシャワーを浴びてもいい。こういうのはごく普通のことだ。別に何もおかしくない。そのあとは、血流が循環することで、温度の下がった血液が深部に到達するので、深部体温も徐々に冷えていく。
 ※ 逆に、深部体温ばかりを先に冷やすと、あとで体表温度が上がったときに、血流をうまく流せなくなって、足がつってしまう。この件は、前項で述べたとおり。

 (2) 休憩時間よりも

 休憩時間に表面体温を下げることも、それなりに重要だ。扇風機に当たったり、冷えたタオルで体を拭いたりするといい。だが、もっと重要なのは、試合中に表面温度を下げることだ。
 その方法は? 発汗作用によって気化熱による温度低下効果を用いる。前項から再掲しよう。
 やがて汗腺からの発汗も促され、30〜35℃の皮膚表面では1mL当たり0.58kcalの蒸発熱を奪います。人体の比熱は約0.83なので、体重70kgがならば100mLの蒸発で体温が約1℃下がります。
( → 体温調節のメカニズム|熱中症が発生するメカニズムは?|熱中症を知る|職場における熱中症予防対策

 このように発汗による気化熱で体温を下げることができる。
 ただし注意。発汗すればただちに体温が下がるわけではない。発汗による汗がうまく気化することが必要だ。そのためには、うまく工夫する必要がある。

 最もうまい方法は下記だ。
  ・ 汗を吸収するための繊維質 (内側)
  ・ 汗を蒸発させるための繊維質 (外側)

 この2種類の繊維質を重ね着するといい。そうすることで、
 「汗を吸収してから、汗を蒸発させる」
 という一連の過程がスムーズに進むので、汗がどんどん蒸発していく。つまり、気化熱が奪われていく。

 ──

 上記の手法を具体的に(商品名込みで)紹介した記事がある。下記だ。
  → 毎年夏コミに全日程で参戦し、炎天下に晒され続けた取材班が行きついた、究極の対夏コミ用装備 | ロケットニュース24

 この記事では、甲子園よりももっと過酷と思える夏のコミケで、酷暑対策をする手法が紹介されている。
 まずは一番重要なアイテムから。ミレーというブランドの「ドライナミックメッシュ」というインナーだ!
 この「ドライナミックメッシュ」は、ガチな登山家たちが着用する汗対策アイテム。何が凄いって、どれだけ汗をかこうが、何ならゲリラ豪雨に降られようが、素肌が濡れている感覚がほとんど無くなるのだ……!
 仕組みとしては、網が皮膚表面から汗や水を吸い上げて、外側に追いやってくれるというもの。汗をかいている実感が無くなるので、汗によるストレスからの疲労が霧散する。お値段するけど、こいつは本気でおススメ。

 これがまずは汗の吸収をする。これはメッシュ状のものだ。


https://amzn.to/3qkPD06


 そのあとには、次のものが来る。
 ただし、このミレーの網は、表面から外に汗を吸い上げるだけのもの。これ単体だと飽和してしまう。そこで、速乾吸収のインナーを網の上に着るのだ!
 かいた汗を片っ端からミレーの網が吸い上げ、速乾吸収インナーが爆速で乾かしてくれ、気化熱の仕組みでちょっと涼しい。そういうコンボがここに成立する!!
 この上には、普通に薄手のシャツとかを着ている。このシャツは速攻でびしょ濡れになるが、網と速乾吸収インナーに守られたボディへの影響は無い。
 体の表面が濡れている、あるいは濡れたものが付着しているという状況から脱することができるので、帰りの電車の冷房で冷えるということも無くなる。
 ちなみに、ミレーの網無しに直で速乾吸収インナーだと、濡れて張り付いてイライラする。網を着て、その上から速乾吸収インナーを重ね着すると、マジで強すぎて感動するぞ!



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 こういうものを着れば、気化熱により、体表温度はどんどん下がっている。しかも、試合中に。
 こうして、本項で推奨の方法が実現する。

 ※ 具体的な商品名は、引用記事に書いてあるので、それを読めばいい。(本項では Amazon へのリンクがある。)



 [ 付記 ]
 別途、高校野球では「ユニフォーム」も着る。これはたいていはメッシュ状の生地を使う。(夏服は)
 その内側に、上記の2種類のインナーを着るといいだろう。



 【 関連サイト 】

 → 効きすぎな暖房で汗かいて寒くなるのが辛い → 網みたいなインナーが神 / ミレー「ドライナミックメッシュ」 | ロケットニュース24

 ※ ミレーの「ドライナミックメッシュ」の解説記事。
 
posted by 管理人 at 22:30 | Comment(0) |  健康・寒暖対策 | 更新情報をチェックする
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