──
LK-99 の信頼性を探るために、当事者に直撃した記事がある。
超電導体技術を飛躍的に前進させる常温超電導体を発見したと主張して市場と産業界に興奮と論争を巻き起こした韓国の研究所はソウル特別市南東部の住宅地域にあった。
松坡(ソンパ)区のレンガ造りでごく普通の4階建て雑居ビルの地階がクォンタムエネルギー研究所の住所だった。同研究所の研究者や他の韓国の専門家は先月、室温かつ常圧で超電導状態になる物質「LK-99」を開発したとする論文を発表した。
これまで同研究所の研究者に接触する試みはいずれも失敗していた。ブル−ムバーグ・ニュース記者が研究所の扉をノックしても反応はなく、リンクトインを通じた接触にも返答はなかった。同研究所に届いたスパークリングウォーターのボトルなどの荷物もオフィスの外に放置されており、研究所のウェブサイトは「作成中」という文言を残して閉鎖されていた。
しかし同論文の共著者、バージニア州のウィリアム・アンド・メアリー大学のキム・ヒョンタク研究教授(物理学)はズームでのインタビューに応じ、懐疑的な反応は予想していたと話した。
( → 常温超電導体論文の共著者、研究は正当−「データが雄弁に物語る」 - Bloomberg )
ちなみに、STAP細胞 のときはこうだった。
・ 発表形態は、理研の公式。
・ 発表会場は、理研の公式。
・ 科学雑誌公表は Nature 誌上。
・ 本人は公式に登場して、記者会見を受ける。
ひるがえって、今回はこうだ。
・ 発表形態は、私的な小さな研究所。
・ 発表会場は、なし。
・ 科学雑誌公表はなし。( arXiv のみ。)
・ 本人は公式に登場せず、ズーム接触のみ。
あまりにも胡散臭い。ほとんど「雲隠れ」に近い。自信たっぷりに姿を見せていた(自分では正しさを確信していた)STAP細胞研究者とは、雲泥の差だ。
──
まとめれば、こうだ。
・ STAP細胞 のときには、本人は実験ミス(試料の混入)をしたが、自分では正しい実験をしたと信じていた。
・ LK-99 のときには、本人は正しい実験をしているという確信を持てない。
後者の理由は、こうだろう。
「あちこちで不利なデータを隠蔽している。磁性体であることのデータがいっぱい出ているはずだが、それらのデータを意図的に隠している」
つまり、故意に嘘をついている、ということだ。だから、自分でも後ろめたさを感じて、雲隠れしているわけだ。
それが、今回の事件のてんまつだろう。
【 関連サイト 】
現地写真は下記記事にある。
→ 常温超電導体論文の共著者、研究は正当−「データが雄弁に物語る」 - Bloomberg
Google マップは下記。
──
この研究所(クォンタムエネルギー研究所)は、ホームページで盗用をしたあげく、疑惑が報道されたとたん、ホームページを閉鎖して逃亡。
世界で初めて常温・常圧超伝導体を開発したと主張するクォンタムエネルギー研究所がホームページに一部協力会社を無断盗用したことが明らかになった。 パートナーとして名前をあげた一部の企業は「盗用だ」と明らかにした。
現在、クォンタムエネルギー研究所はホームページを閉じた状況だ。
( → [単独]常温超伝導体開発主張クォンタムエネルギー、ホームピーにパートナー社無断図用疑惑 [機械翻訳])
小保方さんはNatureに出たのですが、そのデータは注意深く丹念に捏造されたものでした。巷で言われているような「思い違い」や「ずさん」なものではありません。だからこそ上司が自殺せざるを得なかったのです。
それは買いかぶり。彼女はそんなに頭は良くありません。頭のいい上司の指示に従って、望むような結果が出るまで、ミスを多様に繰り返しただけです。
頭がいいのは上司であって、彼女にはそんな(世界をだますほどの)知性はありません。世界中の研究者を手玉に取るほどの知性があった(超優秀な詐欺師だった)と思うのは、あまりにも買いかぶりすぎている。
上司が自殺したのは、精神処方薬のせいであって、それをもたらしたのは世間のバッシングのせいです。「捏造だ!」と罵った世間が彼を殺したのであって、彼が自分で責任感をもったわけではない。
人は誰しもミスをする可能性があるのに、悪意のないところに悪意を見出して罵れば、善良な人が死にます。
トンデモというのは、一般人以下の科学的知識しかな人(大馬鹿者)のデタラメ言説を言う。
一方、今回の LK-99 では、この説が間違いであることを指摘したのは、世界中でただ一人、私だけだ。
仮にLK-99 の発表者を大馬鹿者だと見なすのなら、その間違いを指摘できなかった世界中の人々もまた大馬鹿者であったことになる。それはおかしい。矛盾。
かくて背理法により、LK-99 の発表者を大馬鹿者だとは見なせない。ゆえに、彼はトンデモではない。
では、トンデモではなければ、何なのか? ただの「実験をミスった人」である。その点では、STAP細胞 の場合と、大同小異だろう。